『クアトロ・ラガッツィ (上)(下) 天正少年使節と世界帝国 (集英社文庫)』
若桑みどり、2008、『クアトロ・ラガッツィ (上)(下) 天正少年使節と世界帝国 (集英社文庫)』、集英社
天正少年使節について、美術史家の著者が描いたもの。四人の使節は、戦国末期の混乱期にローマに派遣され、帰国したが、その折にはすでにキリシタン弾圧と鎖国は始まっていた。また、キリスト教=ローマの思想にもまみれ四人の使節は三という数字に塗れる。
偶然にせよ、四人の使節の一人、千々石ミゲルの墓石が発見され、唯一棄教したとされた彼の墓石から棄教しなかった可能性のある異物が発掘されたのは、奇妙な因縁を感じる。
キリスト教の世界布教の物語ではあると同時に、ヨーロッパの世界支配の物語の一部としてもっと読まれるべきであろうし、同時に、日本がどれほど、キリスト教徒を殉教させたかということもまた、今一度記憶されても良いだろう。
天正少年使節について、美術史家の著者が描いたもの。四人の使節は、戦国末期の混乱期にローマに派遣され、帰国したが、その折にはすでにキリシタン弾圧と鎖国は始まっていた。また、キリスト教=ローマの思想にもまみれ四人の使節は三という数字に塗れる。
偶然にせよ、四人の使節の一人、千々石ミゲルの墓石が発見され、唯一棄教したとされた彼の墓石から棄教しなかった可能性のある異物が発掘されたのは、奇妙な因縁を感じる。
キリスト教の世界布教の物語ではあると同時に、ヨーロッパの世界支配の物語の一部としてもっと読まれるべきであろうし、同時に、日本がどれほど、キリスト教徒を殉教させたかということもまた、今一度記憶されても良いだろう。
クアトロ・ラガッツィ (上) 天正少年使節と世界帝国 (集英社文庫 わ 13-1) | |
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クアトロ・ラガッツィ(下)天正少年使節と世界帝国 (集英社文庫 わ 13-2) | |
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