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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

薔薇の句

2017年05月21日 22時52分31秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 夕食後、退職者会のホームページに記事を1本アップして本日の業務は終了。

★薔薇散るや音なき音を重ねては   日下野仁美
★薔薇散つて昨日より今日遠くなる  加藤楸邨
★全輸血了りぬ薔薇を換へくれぬ   石田波郷
★咲き切って薔薇の容を超えけるも  中村草田男


 今回の薔薇の句の中では、第三句の石田波郷の句が一番生々しく、鬼気迫る。薔薇の赤い色と輸血の血の色が重なって眼前に見えてくる。薔薇の花が新しいものに変えられ、花の色に生気がもどるように、輸血によって体に力が満ちてきたのであろうか。私には輸血をした体験がないので、輸血を受けた時の気分はわからないが、このような気分なのだろうか。あるいはそのように思われるだけなのだろうか。肺結核で入退院を繰り返した石田波郷の生への執念までも感じる句である。



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