一昨日、帰りがけに美しい芒を見つけた。この時期のススキがお気に入りである。あまり開きすぎてもいけない。開く前は瑞々しくて美しいが、頑なな印象を与えることがある。さらに芒は雑草の中にすっと立っているのが美しい。手入れされた庭などにあってもありがたくない。特に歯の細い雑草地の緑のなかで存在しているのが美しい。
そして本当はこのくらいの時に、日が当たっているのが一番美しい。この芒には日が当てっていなかった。撮影しているときに残念に思った。夕陽を浴びている芒を逆光で見るのが好きである。それがかなわなかった。こんど是非そのような機会を逃さずに撮影したい。
金色に輝くものは全般的にあまり好みではない。しかしこの芒の金色は、理由は分からないが、私のなかでは別である。
★野にありし全長を活け穂の芒 鷹羽狩行