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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

日曜美術館「ホィッスラー」

2014年10月19日 12時25分13秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 本日の「日曜美術館」はホイッスラーの特集。副題は「音楽のように どこまでも自由に 革新の画家・ホイッスラー」というもの。千住明が招かれていた。
 ホィッスラーの紹介は「多くの画家たちが、絵画の革新を目指して格闘を続けていた時代、「音楽が音の詩であるように、絵画は視覚の詩である」と語り、色彩と形のハーモニーに"美"を見出そうとした」となっている。

 1863年のフランスのサロンで、エドゥアール・マネの『草上の昼食』が落選となり、印象派の歩みが開始された。
 同時になったジェームズ・マクニール・ホイッスラーの『白の少女』も落選となっている。その4年前にロンドンに移っていたホイッスラーはラファエル前派と親交を結び、同時に日本の文物の収集を始め、大きな影響を受けるようになる。

 この番組では「白のシンフォニー No.3」などの一連の女性像のバックにはベートーベンの第4交響曲を選択していた。普段あまり聞かない第4番だが私はとても気に入っている曲である。ベートーベンがもっとも充実していた時期の曲で、有名な第3番「エロイカ」、第5番「運命」やバイオリン協奏曲などにうずもれてしまっているのが惜しい。この曲こじんまりしていて端正であるが、芯の強さが感じられる曲である。シューマンはこの第4番を「2人の北欧神話の巨人(第3番と第5番)の間にはさまれたギリシアの乙女」と例えたと云われている。それを踏まえた選択だと思う。エピソードからは女性像のバックにふさわしいが、曲の持つリズミカルな躍動感が発揮されている部分を選んでいる選択がとても気に入った。
 また海の情景などを描いた「ノクターン」シリーズにはショパンの「ノクターン第2番」。「青と金色のハーモニー:ピーコック・ルーム」の場面ではストラヴィンスキーの「火の鳥」。時代が違うがストラヴィンスキーとホイッスラーの重ね合わせはなるほどと思った。

 12月6日から横浜美術館での開催を期待している。


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