8月7日から22日までが立秋。毎年、広島の原爆の日と長崎の間に立秋が始まる。広島忌は夏の季語で、長崎忌は秋の季語、原爆忌というと夏の季語と昔教わったのだが、夏・秋と厳密に決めつけるのもいかがなものかと思う。台風も基本的には秋の季語だが、夏にも台風は来る。わざわざ夏台風という人もいるようだが、現実の感覚とはかけ離れている。
そしてちょうど台風13号が伊豆諸島を北上し、関東地方をうかがっている。酷暑の陽の続いた関東地方にとってはとても涼しく感じる日となった。しかし西日本では酷暑が続いている。
★秋立つと酒田の雨を聴くばかり 黒田杏子
★秋立つや川瀬にまじる風の音 飯田蛇笏
第一句、東北の日本海側の歴史ある町、酒田は8月に最高気温40℃を記録した街であることを考えると、秋を待ち焦がれたような雰囲気がただよってくる。
本日の関東地方、台風の影響下の雨もまた酷暑を追いやる期待をもって雨音を聴いていることには変わりない。このまま酷暑は遠ざかってほしいものである。
第二句、古今集の「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(藤原敏行)を踏まえた句であると思われるが、短い俳句に仕立て直している。音を川の上を吹きわたる風の音に限定している。「これが手柄」と国語の先生に教わった記憶がある。私は広い河ではなく、沢のような幅の狭いせせらぎ、草々が生い茂り、そのせせらぎの周囲の草を揺らしながら吹いてくる風だと直感した。今でもそのように思っている。
どうしても情景を細かく細分化して限定したがるのは、私の悪い癖でもあるようだ。
そしてちょうど台風13号が伊豆諸島を北上し、関東地方をうかがっている。酷暑の陽の続いた関東地方にとってはとても涼しく感じる日となった。しかし西日本では酷暑が続いている。
★秋立つと酒田の雨を聴くばかり 黒田杏子
★秋立つや川瀬にまじる風の音 飯田蛇笏
第一句、東北の日本海側の歴史ある町、酒田は8月に最高気温40℃を記録した街であることを考えると、秋を待ち焦がれたような雰囲気がただよってくる。
本日の関東地方、台風の影響下の雨もまた酷暑を追いやる期待をもって雨音を聴いていることには変わりない。このまま酷暑は遠ざかってほしいものである。
第二句、古今集の「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(藤原敏行)を踏まえた句であると思われるが、短い俳句に仕立て直している。音を川の上を吹きわたる風の音に限定している。「これが手柄」と国語の先生に教わった記憶がある。私は広い河ではなく、沢のような幅の狭いせせらぎ、草々が生い茂り、そのせせらぎの周囲の草を揺らしながら吹いてくる風だと直感した。今でもそのように思っている。
どうしても情景を細かく細分化して限定したがるのは、私の悪い癖でもあるようだ。