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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「アンフォルメルとは何か」展から

2011年07月10日 16時23分40秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 ブリヂストン美術館で行われていた「アンフォルメルとは何か」展を先週の土曜日に見に行った。アンフォルメルとはフランス語で、不定形なるもの、を意味するとのことで、第二次世界大戦末期、フォートリエ、ヴォルス、デュビュッフェらの絵を指したのが始まりらしい。
 私は抽象画の場合も、緻密で繊細な感じのものが好きだ。細部までこだわった絵画でないと心惹かれない。
 今回の展覧会で二点ほどそんな絵にめぐり合った。そのひとつがこれだ。上辺のかすかな暗い青と下辺の明るい青の間の黒の空間に、引っ掻くことで描かれた繊細な線描がいいと感じた。黒の下には幾重もの絵の具の層があるようだ。幾本もの線が微妙な色の変化を見せている。
 上下の青と中間の黒のバランス、そして白っぽい描線のバランスも計算されつくされているようだ。
 作者は、アンス・アルトゥング、題は「T.1963-K7」ということで1963年の作。