蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

ん、男臭いが・・・

2008-06-23 01:41:08 | テレビ・映画
今年はなぜか三国志映画年。
来月には『赤壁』(邦題:『レッド・クリフ』。なめとんのか!)が公開を控えている。

その前に、公開されたのが『三国之見龍卸甲』。
英語題が「Three Kingdoms:Resurrecition of the Dragon」。
日本での公開は未定(なのかな?)。

主演は劉徳華(アンディ・ラウ)。
共演として洪金寶(サモハン・キンポー)、李美(マギーQ)。

この物語は言わずとしれた三国志関連。
しかし主役は劉備でも関羽でも張飛でも諸葛亮でもなく、
蜀の五虎大将軍の一人、趙雲(趙子龍。劇中ではずっとこっちの呼び名)。
彼が劉備軍に加わってから、年老いてそれでもなお戦い続け最後を迎えるまでの物語。

なので、劉備や諸葛亮なども出てくるが、それはあくまでも脇役。
むしろ、趙雲が名を挙げた劉備の子阿斗を救出するシーンで登場した曹操とその孫娘曹嬰のほうが重要な役回り。
予告や映画の看板などでは、この曹嬰(マギーQ)の方が主役みたいな扱い方すら感じた。

で、感想だが、
映像はそれなりにキレイ。
明らかに海外を意識した映像。
こちらでは史実と違うなどと議論になった趙雲の「白い袈裟(みたい)姿」も映像的にはオッケーだと思う。
アンディ・ラウの老け顔もなかなかかっこいい。

ただ、全般的にそれぞれの人物描写が浅い気がする。
50年もの長い時間軸で語る物語なので仕方がない気もするが、
もうすこし、例えば曹嬰の物語を膨らませてもよかったような気もする。
そうすれば、最後の戦いもよりいっそう感情移入できたかも。
(しかし、曹嬰を女性と設定する必要がそこまであるのか?これも海外向けってことか?)

とはいえ、趙雲だけに絞って感情移入していれば、楽しめる。
アンディのたたずまいは流石という他はない。
特に彼の死を覚悟した上でのたたずまいは、なかなか。
乗馬姿もさまになっていて、かっこいいし。
まあ、いい男は何をやってもかっこいいということかな。

『赤壁』が楽しみになってきた。