shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

花いっぱいの平標山・仙ノ倉山ハイキング(その① 登山口~松手山)

2024-06-13 05:30:00 | 山行・旅行
6月8日に群馬・新潟県境にある平標山(たいらっぴょうやま、標高1984m)・仙ノ倉山(せんのくらやま、同2026m)を歩いてきた。
二つの山は花の名山として知られており、女性ハイカーに特に人気が高い。この時期はハクサンイチゲ、ハクサンコザクラ、アズマシャクナゲの群生が見事だ。
この山の登山口は国道17号沿いにあり、新幹線が停まる越後湯沢駅から乗り換えなしのバスの便もあるし、車の場合は関越道の月夜野インターから45分ほどで到着する。そんなことから首都圏からのハイカー(かく言うshuもそうだが)も多いようだ。






この日は平標登山口→松手山→平標山→仙ノ倉山→平標山→平標山の家→平標登山口の順に歩いた。YAMAPのログで、タイム8時間12分(うち休憩1時間23分)、距離13.8km、累計標高差1316mであった。


それでは歩いた順にご覧いただこう。
平標登山口(新潟県湯沢町、標高980m)に着いたのは5時40分で、その時点で国道沿いにある駐車場(200台収容可能)は9割方埋まっていた。係員に誘導されて一番奥のスペースに駐めることができた。6時ちょうどに駐車場を出発した時点では、山際にある臨時駐車場に車が誘導されていた(結局この日は500~600台が駐車していたようだ)。

平標山松手山コースの標柱が出ているところから森の中に入ると、いきなりの急登が続く。このコースはここから標高1410mのところにある鉄塔までの間が一番の急坂だ。何人ものハイカーに追い越されたが気にせずゆっくり登った。
 

道沿いの花は、初めは低山に咲く山野草が観られ、徐々にヤマツツジ、アカモノなどが観られるようになっていった。いくつかをご覧いただこう。

クルマムグラ(車葎、Galium japonicum、アカネ科アカネ亜科ヤエムグラ属の多年草)。


チゴユリ(稚児百合、Disporum smilacinum、イヌサフラン科 チゴユリ属の多年草)。


ヤマツツジ(山躑躅、Rhododendron kaempferi var. kaempferi、ツツジ科ツツジ属の半落葉低木)。


アカモノ(別名イワハゼ;赤物、Gaultheria adenothrix、ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木)。


タニウツギ(谷空木、Weigela hortensis、スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木)。


長い毛に包まれたこの果実は見慣れないもので、帰ってから調べたらミヤマヤナギ(別名ミネヤナギ;深山柳、Salix reinii、ヤナギ科ヤナギ属の落葉高木)のようだった。


ミヤマヤナギは北海道と本州中部以北に分布し、亜高山帯から高山帯に生える。今回見かけたのはこの個体のみだった。


花期は5~6月、葉の展開と同時に開花する。雌雄別株。果実はさく果、6~7月に成熟、綿毛で包まれた微小な種子をだす。
この個体は雌株なので、近くに雄株もあるのだろう。


1時間10分かけて鉄塔までたどり着いた。ザックからミックスナッツを取り出してお茶とした。ここで10分ほど休んだ。


再びザックを担ぎ歩き出すと足元にカキドオシ(垣通、Glechoma hederacea subsp. grandis、シソ科カキドオシ属の多年草)のような花が咲いていた。
既に標高は1400mを越えていて、亜高山帯に差し掛かろうとしていた。こんな高地にカキドオシが咲くのだろうかと疑問に思った。
 

さらに進むとマイヅルソウ(舞鶴草、Maianthemum dilatatum、 キジカクシ科スズラン亜科マイヅルソウ属の多年草)の群落が現れた。


続いてイワカガミ(岩鏡、Schizocodon soldanelloides、イワウメ科イワカガミ属の多年草)が現れた。イワカガミはこの先たくさん観られた。


稜線に出ると景色が広がり、植生は高山帯となった。この辺りではツツジ科の樹木が多いが、花の時期にはまだ2週間ほど早いようだった。
開き始めたばかりのウラジロヨウラク(裏白瓔珞、 Rhododendron multiflorum、ツツジ科ツツジ属の落葉低木)を見つけた。


7時55分に松手山(標高)の頂に到着した。頂は稜線上にあり、標柱が無いと分からないほどだ。ここで二居方面へ下る道と分岐する。
松手山の山頂では4~5人が休んでいて、人が入らないよう標柱のみを撮影した。


その標柱のすぐ側に、意外な花が咲いていた。
続きは『花いっぱいの平標山・仙ノ倉山ハイキング(その② 松手山~平標山~仙ノ倉山)』でご覧願いたい。

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7 コメント

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おはようございます^^ (attsu1)
2024-06-13 06:55:19
平標山・仙ノ倉山、
名前も初めて聞きましたが、
ただ場所は、湯沢から行ける、ここにあるんだと、
女性ハイカーに特に人気が高いとは、
ほんと知らないことがたくさんあり、毎回、
shuさんのハイキング記事、楽しませていただいています。

チゴユリは、私もみるんですが、アカモノは、見ることが無く、山なのを感じます。

こんなにたくさんの花を見ながら、写真鳥ながら、
shuさんが、ハイキングを楽しんでるが伝わってきました^^
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Unknown (なつみかん)
2024-06-13 07:46:57
おはようございます。
また初めて聞く山を見せていただきます(^^)
首都圏で女性に人気の山なんですね。
アプローチがよく花がたくさん見られるからでしょうか。
それでも歩かれた距離と時間見ると、自分には到底無理なので、こうやって見せていただけるのが本当に楽しいです。

今日出てきた花は大体知ってるものが多いですが、山歩きの途中で見るのは格別でしょうね!
カキドオシは不思議です。
迷い込んで、定着したのでしょうか。
ヤナギの仲間は難しいですね。
タニウツギは日本海側と思っていましてが、ここにもあるのですね。
続きもよろしくお願いします!
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attsu1さん おはようございます (shu)
2024-06-13 08:24:23
コメントありがとうございます。
平標山は4度目、仙ノ倉山は2度目でした。昨年は谷川岳から縦走していて、いずれも出かけたのはこの時期です。
山の名前はよほど関心がないと覚えられませんね。私も同様です。

歩き始めが1000mほどで、山頂は2000mありますので、観られる植物も種類が多いです。
特に山頂付近は高山帯で、積雪も多いことから、雪解け直後のお花畑は見事です。
楽しんで歩いて来ました。
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なつみかんさん おはようございます (shu)
2024-06-13 08:34:59
コメントありがとうございます。
平標山は花の名山として知られていて、この時期は首都圏からのバスツアーも出ているようです。
出かけたのが好天の土曜日でしたから、人出が多いのは仕方ないですね。

確かに標高差もかなりあり、途中で足をつったりしている人を見かけました。
最高齢の方は見たところ80代だと思いますが、元気に歩かれてました。山慣れされているのでしょうね。

カキドオシは不思議でした。下から持ち込まれたのでしょうね。
登山道で一番見かけたのがオオバコでした。道に迷ったらオオバコに付いていけば下山できると言われる植物です。
ミヤマヤナギは初めて観ました。
タニウツギは確かに日本海側ですね。生えていたのは分水嶺(谷川連峰)の日本海側になるので、理に適っているように思います。
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山歩き (takan32)
2024-06-13 08:51:43
shuさんへ、私のブログにコメントをありがとうございます。
私が尾瀬に持っていったガイドブックにも平標山と仙ノ倉山のコース紹介をしています。
タニウツギのピンク色やツツジ類の赤は山歩きの時、目立ちますね。
私は山小屋派なので、ザックの重量は7kg未満だと思います。だから、歩く距離は長くても大丈夫なのだと思います。テント派だとその分が追加重量になってきますね。
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takan32さん こんにちは (shu)
2024-06-13 13:45:43
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、タニウツギやツツジ、シャクナゲは山では目立つ花ですね。
谷川連峰にはシャクナゲが多く、楽しめました。

今回は日帰りなので、ザックの重さは5kg程度だったように思います。
よく知ったコースで水場の場所も分かっていて、荷物は少なかったです。
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花の名山 (ran1005)
2024-06-14 08:59:14
平標山・仙ノ倉山は、花の名山なのですネ。
それにしても、ハクサンイチゲの群生は見事ですネ!
必死に写真を写しておいでの女性の気持ちが判ります。(笑)
きっと、花の鮮明な写真を写したかったのでしょうネ。
里のシャクナゲはすっかり終わりましたが、これだけ多くのシャクナゲが見られる場所は
時間差で咲くでしょうから、かなり長い時期、楽しめそうですネ。
タニウツギは私の方では見られません。
優しい色合いが素敵ですネ。
早春の花と初夏の花が入り混じって沢山の花が楽しめるのが登山の醍醐味ですネ。
(私にはとてもハイキングとは思えません。)
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