毎年9月の終わり頃に、山の師匠とどこかの山に出かけている。
今年は師匠の都合で、日程が10月初旬にずれ込んだ。そして最終的に天気を観て10月3日の登山の日に出かけることとなった。
出かけたのは新潟県と福島県の境に位置する浅草岳(標高1586m)だ。

師匠は以前この山を会津側(南側)から眺めて、急峻な山容に魅力を感じたらしい。確かに地図を見ると等高線がとても混み合っている。
しかし今回歩いたのは魚沼からで、距離7.5km、累計標高差750mほどの中級者コースだ。それでも十分に登り甲斐があった。
10月3日、8時3分にネズミモチ平の駐車場を出発した。

先ずは林道を10分ほど歩く。最初に観た花はこの花だった。

画像検索ではヤマクルマバナが示唆されたが、私にはヒメオドリコソウ(シソ科オドリコソウ属の二年草)のように見えた。ただしヒメオドリコソウの花期は3~5月なので心許ない。
続いて観たのはこの花だった。

こちらはゴマナ(キク科シオン属の多年草)で間違いないだろう。林道脇にたくさん咲いていた。
3つめはやはりキク科の花だった。

倒れているので分かりにくいと思うが、アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属の多年草)だと思った。
林道は右に折れて西へと続いていたが、そこから分かれて登山道に入った。よく整備された歩き易そうな道だった。

登山道を18分歩いて1つ目の沢を渉った。

沢を渉るとこの花が咲いていた。

カメバヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属の多年草)だと思ったが、あるいは花が大きいので同属のタイリンヤマハッカかもしれない。
花が咲いているのを観たのはこの辺りだけだった。
さらに10分ほど歩いて2つめの沢を渉った。ここが山頂までの最後の水場なので、師匠は水を補給した。私はザックに2L以上持っていたのでそのまま先へ進んだ。

沢を渉ってすぐに咲いていたのはこの花だ。

サラシナショウマ(キンポウゲ科サラシナショウマ属 の多年草)だ。帰路に歩いた林道でいくつか観たが、登山道で観たのはここだけだった。
登山道はブナの混合林の中を通り、徐々に傾斜を増していった。しかし最後までよく整備されていて、歩きやすかった。

この実はなんだろう。

かじってみたらすごく渋かった。画像検索ではアブラチャン(クスノキ科クロモジ属の落葉低木)が示唆された。

こちらはムシカリ(ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木)の果実だ。ムシカリは登山道でたくさん見かけた。
守門岳(すもんだけ)が見えるところで15分ほど休憩し、朝食に用意していたパンを食べた。

この後急登がしばらく続き、やがて樹林帯を抜けて主稜線が見えてきた。ここでも5分ほど休んだ。

歩みを止めると足元に赤い実が見えた。

自信はないが、ミヤマシキミ(ミカン科ミヤマシキミ属の常緑低木)のように見えた。
⇒なつみかんさんから、アカミノイヌツゲではないかと教わりました。なつみかんさんありがとうございました。

こちらはマイヅルソウ(キジカクシ科マイヅルソウ属の多年草)の果実のように思えた。

イワカガミ(イワウメ科イワカガミ属の多年草)のような葉もたくさん観られた。季節を変えてまた来てみたいものだ。
遠くに見えるのは越後山脈のようだった。

10時19分、前岳の分岐に着いた。ここでも休憩を取り、いよいよ浅草岳に向けて主稜線に取付いた。

主稜線は幅が広く、所々にお花畑の跡が観られた。


夏にはたくさんのお花が観られたことだろう。しかしこの時期に咲いていたのはエゾオヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属の多年草)ばかりだった。
お花畑の中の道は木道が整備されていた。右側(南側)に田子倉湖が見えた。師匠が登りたかった道はそこを起点にしている。

10時45分、浅草岳の山頂に着いた。山頂は広くて見晴らしもよかった。2名の登山者が休んでいた。
山頂では40分あまり休憩し、昼食を摂った。私はカップ麺を食べて、師匠はおにぎりだった。デザートにリンゴを食べた。


長くなるのでこの続きは後編でご覧いただきたい。
後編に続く。
今年は師匠の都合で、日程が10月初旬にずれ込んだ。そして最終的に天気を観て10月3日の登山の日に出かけることとなった。
出かけたのは新潟県と福島県の境に位置する浅草岳(標高1586m)だ。

師匠は以前この山を会津側(南側)から眺めて、急峻な山容に魅力を感じたらしい。確かに地図を見ると等高線がとても混み合っている。
しかし今回歩いたのは魚沼からで、距離7.5km、累計標高差750mほどの中級者コースだ。それでも十分に登り甲斐があった。
10月3日、8時3分にネズミモチ平の駐車場を出発した。

先ずは林道を10分ほど歩く。最初に観た花はこの花だった。

画像検索ではヤマクルマバナが示唆されたが、私にはヒメオドリコソウ(シソ科オドリコソウ属の二年草)のように見えた。ただしヒメオドリコソウの花期は3~5月なので心許ない。
続いて観たのはこの花だった。

こちらはゴマナ(キク科シオン属の多年草)で間違いないだろう。林道脇にたくさん咲いていた。
3つめはやはりキク科の花だった。


倒れているので分かりにくいと思うが、アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属の多年草)だと思った。
林道は右に折れて西へと続いていたが、そこから分かれて登山道に入った。よく整備された歩き易そうな道だった。


登山道を18分歩いて1つ目の沢を渉った。

沢を渉るとこの花が咲いていた。

カメバヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属の多年草)だと思ったが、あるいは花が大きいので同属のタイリンヤマハッカかもしれない。
花が咲いているのを観たのはこの辺りだけだった。
さらに10分ほど歩いて2つめの沢を渉った。ここが山頂までの最後の水場なので、師匠は水を補給した。私はザックに2L以上持っていたのでそのまま先へ進んだ。

沢を渉ってすぐに咲いていたのはこの花だ。


サラシナショウマ(キンポウゲ科サラシナショウマ属 の多年草)だ。帰路に歩いた林道でいくつか観たが、登山道で観たのはここだけだった。
登山道はブナの混合林の中を通り、徐々に傾斜を増していった。しかし最後までよく整備されていて、歩きやすかった。

この実はなんだろう。

かじってみたらすごく渋かった。画像検索ではアブラチャン(クスノキ科クロモジ属の落葉低木)が示唆された。

こちらはムシカリ(ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木)の果実だ。ムシカリは登山道でたくさん見かけた。
守門岳(すもんだけ)が見えるところで15分ほど休憩し、朝食に用意していたパンを食べた。

この後急登がしばらく続き、やがて樹林帯を抜けて主稜線が見えてきた。ここでも5分ほど休んだ。

歩みを止めると足元に赤い実が見えた。

⇒なつみかんさんから、アカミノイヌツゲではないかと教わりました。なつみかんさんありがとうございました。

こちらはマイヅルソウ(キジカクシ科マイヅルソウ属の多年草)の果実のように思えた。

イワカガミ(イワウメ科イワカガミ属の多年草)のような葉もたくさん観られた。季節を変えてまた来てみたいものだ。
遠くに見えるのは越後山脈のようだった。

10時19分、前岳の分岐に着いた。ここでも休憩を取り、いよいよ浅草岳に向けて主稜線に取付いた。

主稜線は幅が広く、所々にお花畑の跡が観られた。


夏にはたくさんのお花が観られたことだろう。しかしこの時期に咲いていたのはエゾオヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属の多年草)ばかりだった。
お花畑の中の道は木道が整備されていた。右側(南側)に田子倉湖が見えた。師匠が登りたかった道はそこを起点にしている。

10時45分、浅草岳の山頂に着いた。山頂は広くて見晴らしもよかった。2名の登山者が休んでいた。
山頂では40分あまり休憩し、昼食を摂った。私はカップ麺を食べて、師匠はおにぎりだった。デザートにリンゴを食べた。


長くなるのでこの続きは後編でご覧いただきたい。
後編に続く。
今回は日帰り登山なので荷物も軽く、距離も短かったので、疲れずに歩けました。
何よりも師匠と一緒なのは安心でした。
浅草岳はヒメサユリで有名な山ですが、全国区ではなさそうですね。
赤い実が生っている樹はアカミノイヌツゲでしょうか。
画像検索ではモチノキなどが出てきました。アカミノイヌツゲもモチノキ科ですね。
先ほど調べたら、アカミノイヌツゲが浅草岳に自生していることが分かりました。
本文を訂正しておきます。
ありがとうございました。
今回は山の大ベテランの師匠と二人連れということで、安心して読み進めることができました。
等高線をみるだけで急そうな道を登りたいというのは、本物ですね!
今回の浅草岳、私も初耳です。
色々な山がありますね~
少なくなったとはいえ、ところどころで現れる花や実に癒されますね。
実のお写真ですが、齧って渋かった緑の実はよく分かりません。
この青さだったら、多分何を齧っても渋いでしょうね~
それとミヤマシキミかと書かれている実ですが、もっと上を向いてプラスチックでできた赤い実のようなつやがあるイメージです。
私がGL先生で調べてみると、アカミノイヌツゲと出てきました。
確かに似てる写真もありますが、決め手に欠けます・・・
今回一緒だった山の師匠は、ヒマラヤの未踏峰の経験もある山の大ベテランです。
私が引っ張り上げられることはあっても、逆はないと思います。
浅草岳は、たしかに浅草山とも呼ばれることもあります。
この山の名前の由来については、後編で書きましたので、ご覧下さいませ。
恐らく東京の浅草も、同じような光景が昔は見られたのかもしれませんね。
アブラチャンはクロモジに似ているとのことです。
一緒に行った師匠がクロモジを見つけて教えてくれました。
葉を裂いて匂いを嗅いだら、とてもよい香りがしました。
上から見る池? 田子倉湖のことですか?
田子倉湖は只見川のダム湖で、総貯水容量は日本第三位だそうです。
小さな石碑についてはよく見ませんでしたが、昔から登られている山ですので、信仰の対象になっていたと思います。
以前滑り落ちて、shuさんが引っ張り上げた方ですか?
浅草山と言う名前は、東京の浅草と関係があるのでしょうか。
お花は実になる物が多くなって来ましたね。
違う季節ならお花畑も見られてことでしょう。
アブラチャンは花も実も見たことがありません。
上から見る池が綺麗ですね。
山頂は大きな石だらけ。
小さな石碑は何でしょう。
続きを楽しみにしています。
浅草岳は日本三百名山に入っています。田中陽希さんも登っています。
この山が賑わうのは、6月下旬から7月上旬にかけての、ヒメサユリの時季です。
一方、すぐ近くにある守門岳は日本二百名山に入っています。
守門岳でもヒメサアユリが観られますが、ヒメサユリに関しては浅草岳の方が有名だと思います。
県境の山というのは、両方の県(古くは国)の文化が感じられて面白いです。
開田高原も冷え込んできているようですね。
ここ数日、コメントを残せずにいて、申し訳ありません。
おはようございます。
浅草岳、まったく知らなかった山です。
関東から東北にかけての山はなじみがありません。
辛うじて田中陽希さんが登った2百名山くらいなら名前が記憶にあるかないかくらいです。(笑)
浅草岳は二百名山ですか?
この時期になるとお花より果実の方が目立つようになりますね。
こちらでも見られる花と言えばリンドウくらいになってきました。
いつも地図で確認していただき、感謝です!
そうそう、登山口に行き着く途中、只見線を見ながら国道252号を走りました。只見線はたしか昨年10月に再開されたのでしたね。
浅草岳のネズミモチ登山口に行くには、只見線の大白川駅を過ぎてから、県道346号に入りました。
カメバヒキオコシですが、白山で観たハクサンカメバヒキオコシとは葉の形が違いました。
日本海側の山地にはタイリンヤマハッカという似た種もあります。花が大きいように思ったので、あるいはタイリンヤマハッカかもしれません。
そのことを本文に書きました。
マイヅルソウは葉が残っていなかったので自信がないのですが、見慣れた感じではそう思いました。
下山時には違ったお花もいくつか観ています。
ついつい東京の浅草を思い浮かべる私ですが、
新潟県と福島県の境に、こんな雄大な山があるとは
いつものように、グーグルマップで検索、
山深いところなのが、地図からも分かります。
そして、魚沼から、只見線って電車もあるんですね
知らなかったぁ
勉強になります😉
カメバヒキオコシ
楽しい名前、そして、春のムラサキケマンを思い浮かべる私です^^;
マイヅルソウ
今年は花には出会いました。こんな実になるんですね
花も可愛いですが、実も可愛いですね😉
次回も楽しみにしています^^