その②からの続きです。
今一度、片野鴨池の全景をご覧いただきたい。

池の中央付近に、左右に分かれて、ガンやカモがたくさんいるのがお分かりだろうか。
望遠レンズで覗いてみる。
手前にいるのがマガモで、雄は頭が緑色をしていて、背と腹は明灰色に見える。
一番大きいのはヒシクイである。マガンはヒシクイより少し小さく、嘴の基部から額にかけての羽毛が白い。
ちなみに、ヒシクイもマガンも、国の天然記念物となっている。

画像が荒くなるのを承知で、マガンをトリミングしてみた。
雌雄同色である。羽色は褐色で、嘴の基部から額にかけての羽毛が白い。
また腹に黒褐色の横斑が観られるのも特徴の一つであるが、これは水面に隠れて分からない。

■ヒシクイ
Bean Goose
カモ目カモ科
Anser fabalis
菱喰/L85cm
先ほどの鳥がたくさん集まっている写真から、ヒシクイがいるところを拡大してみた。

ヒシクイは雌雄同色である。日本には3亜種が渡来し、体が大きいのがオオヒシクイである。片野鴨池に渡来するのもオオヒシクイが多数である。
全体が暗褐色で、頭から上、特に顔は暗色である。
ヒシクイは広い水田や湖沼などで、落穂、水草やその根を食べるが、名前の通りヒシの実を割って食べる。
レンジャーの方のお話では、片野鴨池にはヒシが繁茂し、ヒシクイはその実を食べるので、日中もこの池から外へ出ないで過ごしているそうである。
次にカモ類であるが、片野鴨池の全体の写真を見ていただいて分かるように、カモは観察館からずいぶん離れた所にしかいなかった。
特にトモエガモは臆病なため、一番遠い池の反対側にいた(北西側にいるのは風を避ける意味もある)。残念ながら鴨池でカモを撮ることはできなかった。
■トモエガモ
Baikal Teal
カモ目カモ科
Anas formosa
真鴨/L40cm
成鳥雄の顔には複雑な模様があり、この模様を巴形に見立てた。巴模様は雄でははっきりと見えるが、雌ではぼやけた感じとなり、雌の顔の前面には丸い白斑がある。
(写真なし。)
■ミコアイサ
Smew
カモ目カモ科
Mergellus albellus
神子秋沙

成鳥雄は全体に白く、目の周り、後頭、背などが黒い。嘴と足は鉛色。
成鳥雌は頭から後頸は茶褐色、喉から頸側は白い。上面は黒褐色で、体下面はそれよりも淡色。目先は黒い。
写真はミコアイサの雌。100mほどの距離で撮影したものを、トリミングして拡大した。
以上、片野鴨池ではカモの写真は上手く撮れなかった。
柴山潟では風が強く雪も舞っていて、撮影には悪条件だったが、いくつかの種類のカモを撮影できた。
以下は柴山潟で撮影したカモの写真である。
■マガモ
Mallard
カモ目カモ科
Anas plantyrhynchos
真鴨/L59cm
マガモの成鳥雄の頸には白い頸輪がある。頭部は黒くて緑色の光沢があり、光の角度で青紫色にも見える。中央尾羽は外側に巻羽となっている。雌は全体に褐色で、頭部は黒っぽい。




■ヒドリガモ
Eurasian Wigeon
カモ目カモ科
Anas penelope
緋鳥鴨/L49cm




ヒドリガモの成鳥雄は額から頭頂にかけてクリーム色がよく目立つ。顔と頸、胸は茶褐色で、他は全体が灰色っぽく見える。
成鳥雌は全体に褐色。他のカモ類の雌にもよく似ているが、本種は褐色味がかなり強い。
その④(最終回)に続く。
今一度、片野鴨池の全景をご覧いただきたい。

池の中央付近に、左右に分かれて、ガンやカモがたくさんいるのがお分かりだろうか。
望遠レンズで覗いてみる。
手前にいるのがマガモで、雄は頭が緑色をしていて、背と腹は明灰色に見える。
一番大きいのはヒシクイである。マガンはヒシクイより少し小さく、嘴の基部から額にかけての羽毛が白い。
ちなみに、ヒシクイもマガンも、国の天然記念物となっている。

画像が荒くなるのを承知で、マガンをトリミングしてみた。
雌雄同色である。羽色は褐色で、嘴の基部から額にかけての羽毛が白い。
また腹に黒褐色の横斑が観られるのも特徴の一つであるが、これは水面に隠れて分からない。

■ヒシクイ
Bean Goose
カモ目カモ科
Anser fabalis
菱喰/L85cm
先ほどの鳥がたくさん集まっている写真から、ヒシクイがいるところを拡大してみた。

ヒシクイは雌雄同色である。日本には3亜種が渡来し、体が大きいのがオオヒシクイである。片野鴨池に渡来するのもオオヒシクイが多数である。
全体が暗褐色で、頭から上、特に顔は暗色である。
ヒシクイは広い水田や湖沼などで、落穂、水草やその根を食べるが、名前の通りヒシの実を割って食べる。
レンジャーの方のお話では、片野鴨池にはヒシが繁茂し、ヒシクイはその実を食べるので、日中もこの池から外へ出ないで過ごしているそうである。
次にカモ類であるが、片野鴨池の全体の写真を見ていただいて分かるように、カモは観察館からずいぶん離れた所にしかいなかった。
特にトモエガモは臆病なため、一番遠い池の反対側にいた(北西側にいるのは風を避ける意味もある)。残念ながら鴨池でカモを撮ることはできなかった。
■トモエガモ
Baikal Teal
カモ目カモ科
Anas formosa
真鴨/L40cm
成鳥雄の顔には複雑な模様があり、この模様を巴形に見立てた。巴模様は雄でははっきりと見えるが、雌ではぼやけた感じとなり、雌の顔の前面には丸い白斑がある。
(写真なし。)
■ミコアイサ
Smew
カモ目カモ科
Mergellus albellus
神子秋沙

成鳥雄は全体に白く、目の周り、後頭、背などが黒い。嘴と足は鉛色。
成鳥雌は頭から後頸は茶褐色、喉から頸側は白い。上面は黒褐色で、体下面はそれよりも淡色。目先は黒い。
写真はミコアイサの雌。100mほどの距離で撮影したものを、トリミングして拡大した。
以上、片野鴨池ではカモの写真は上手く撮れなかった。
柴山潟では風が強く雪も舞っていて、撮影には悪条件だったが、いくつかの種類のカモを撮影できた。
以下は柴山潟で撮影したカモの写真である。
■マガモ
Mallard
カモ目カモ科
Anas plantyrhynchos
真鴨/L59cm
マガモの成鳥雄の頸には白い頸輪がある。頭部は黒くて緑色の光沢があり、光の角度で青紫色にも見える。中央尾羽は外側に巻羽となっている。雌は全体に褐色で、頭部は黒っぽい。




■ヒドリガモ
Eurasian Wigeon
カモ目カモ科
Anas penelope
緋鳥鴨/L49cm




ヒドリガモの成鳥雄は額から頭頂にかけてクリーム色がよく目立つ。顔と頸、胸は茶褐色で、他は全体が灰色っぽく見える。
成鳥雌は全体に褐色。他のカモ類の雌にもよく似ているが、本種は褐色味がかなり強い。
その④(最終回)に続く。
あらためて名前を聞くと、鴨が付き、
鴨たちがたくさんいることを感じます。
昔から、冬鳥がたくさん渡ってきてたんでしょうね。
ふと、日本が大陸から分かれたのは、大昔ですが、
冬鳥は、海を超え日本に渡ることを生活にしたのは、
いつからなんだろう~
勇気のある鴨たちがいたんだと、少し不思議になります。
とりとめないことを思い浮かべました^^;
分かりやすい、鴨たちの説明ありがとうございます
ヒシクイもマガンも、国の天然記念物ですか(@_@)
マガンは、見ますので、今度から君は、
天然記念物なんだねって見ることにします^^;
片野鴨池では、古来鉄砲による猟が禁止されてきたので、周辺からガン・カモが集まるようになりました。
この池の歴史について、最終回で少しふれておきます。
マガンは1971年に国の天然記念物になりました。
当時は日本での越冬数が少なかったのです。その後の保護活動のお蔭さまで、今では当時の10倍以上の数に増えてきています。
ちなみに、ヒシクイも1971年に、国の天然記念物に指定されています。
おはようございます。
片野鴨池、本当にカモたちの楽園ですね。
これだけカモなどが集まって来るのは餌が豊富?
それともただの休憩地?
近くだったら、飛んで行きたいところです。
片野鴨池にいるガンとカモ、凄い数がひしめき合っていますね。
これだけ多くの水鳥たちが、餌を求めて争うことが無いのが不思議です。
ガンやカモ、ハクチョウなど種類の違う鳥たちが争うことなく、棲み分け
している姿を見ると、人間社会も見習う点が多いような気がします。
鳥の写真を見ていつも思うのは、羽や嘴の色、形等で種類が見分けられる
と言うのが、私にはできません。やはりこれは俄か鳥写真家では無理なのかも
しれません。経験を積んでいけば、少しずつできるようになると信じています。
それと、今日も6枚目と7枚目に登場する飛翔する鳥の姿、とても美しいです。
私も生きている間に、こんな写真をぜひ撮ってみたいと思います。(笑)
ヒシクイ、よく分かりました。
カモよりも首が太長い印象ですね。
全体の体型も滑らかというか、なだらかというか、ちょっと違うように見えます。
実物を見てみたいです。
ミコアイサは雌ですね。
以前一度だけオスを見たことがありますが、遠すぎて何が何だか、でした。
マガモが飛んでる場面、見てそうで見たことがなかったです。
いつも思いますが、重い体でそれほどの助走もなく、よく食べるものですね。
沢山の餌が要るはずですね。
今日も、ありがとうございました!!
片野鴨池の観察館で、私は3時間じっと座っていましたが、飽きることはありませんでした。
近くではタシギが餌を採り、モズも来てくれました。
カモやガンがいるところまで150~200mほどあり、望遠鏡がないとよく見えません。
もっと倍率の高いレンズが欲しかったです。
レンジャーの方のお話も面白かったです。
鴨池に来る渡り鳥の話はもちろん、それを狙う猛禽類の話も面白かったです。
猛禽類では、オオワシの他にイヌワシも来たことがあるそうです。
カモは日が暮れると周囲の水田に出かけて、採食しています。
野生の動物は、無駄な動きをしないみたいですね。
人は無駄なことをたくさん行い、後悔しつつも、それを繰り返しています。
その中から期待していなかった進歩があり、進化へとつながるのでしょうね。
私は今日も無駄を繰り返していました。
さて、鳥を見分けるのは、時にはお花より難しいかもしれません。
雄雌で違うほかに、成長とともに変化したり、季節によっても変わるからです。
また、カモの場合は雑種も多いので、さらに判別が難しいです。
分からないときは〇〇の仲間で済ませています。
今日から京都府も、まん延防止措置の対象ですね。
きっと、お仕事にも影響が出ているのでしょうね。ご苦労様です。
ヒシクイ、特にオオヒシクイは大型の水鳥です。
カモと比べると、小型車とダンプカーほどの違いがあります。
この鳥がヒシの実を割って食べる特技を、いつの時代に習得したのでしょうね。
ヒシは、ミソハギ科の一年草で、池沼に生え、葉が水面に浮く浮葉植物です。
分布は、日本では全国各地ですが、世界では朝鮮半島、中国、台湾、ロシアのウスリー川沿岸地域などとなっています。
ここでウスリー川について調べてみると、この川はアムール川の支流で、大きな流域面積を持っています。
そして、ヒシクイの夏場の生息地とかぶっていることが分かりました。
ヒシクイは古い時代に、ヒシの実を割って食べることを覚えたのかもしれませんね。
マガンとヒシクイは天然記念物なんですね。
マガンは首が長く顔に白い部分があり、ヒシクイはずんぐりして見えます。
手前のマガモと比べると、明らかに大きいですね。
マガモが飛翔している姿は美しいですね。
ヒドリガモは分かります。
おでこがクリーム色。
水元公園に沢山いました。
これだけの水鳥がいる片野鴨池、長時間見ていても飽きませんね。
鳥達は入り混じって仲良く暮らしているようで、癒されます。
先ずはこちらからご返事いたします。
マガンもヒシクイも1971年に国の天然記念物に指定されました。
当時はかなり越冬数を減らしていたのですが、マガンの場合、現在は当時の10倍以上が越冬しています。
ヒドリガモはよく見かけるカモです。
何となくユーモラスな顔つきをしています。
鴨池では食事はできませんが、飲み物の持ち込みは可能です。
撮影するには、曇りの日の午前中が適しているようです。