ヒメサユリを観に飯豊山へ行ってきた - その③ お花見ハイキング編 からの続きです。
2日目の様子をご覧いただく前に、昨日ブログに載せ忘れた花がいくつかあったので、先ずはそれらをご覧いただきたい。
それらはすべて種蒔(たねまき)から大日杉分岐までに撮った写真で、先にご覧いただいた花と重なるものもある。
先ずはゴゼンタチバナの群落が見事だったので上げておきたい。
チングルマ(バラ科チングルマ属)の数は少なかったが、ポツポツ咲いていた。上の方の雪が解けるとたくさん観られると思う。
ヒメサユリのつぼみと、ヒメサユリの群落。
雪渓が出てきた。アイゼンなしで歩けないことはなかったが、せっかく持ってきたので着用した。
雪渓を過ぎるとアカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)の群落があった。
ウサギギク(キク科ウサギギク属)を観た。数株が花を咲かせていたが、この花はここでしか観なかった。
マルバシモツケ(バラ科シモツケ属)は、この後たくさん観たが、この辺りで観たのが最初だったと思う。
ハクサンシャクナゲがここでも観られた。
この後すぐに大日杉分岐に着き、後は昨日ご覧いただいた通りである。
もう一つ、草履塚から切合小屋に戻った後、小屋の周辺を散策したので、そこで観た花もご覧いただきたい。
先ず見つけたのがノウゴウイチゴ(バラ科オランダイチゴ属)だった。花弁が7~8個あるのが特徴の一つで、7~8月に径8mmの果実(果床)がつき、食べることができる。
次に見つけた小さな花は、タニギキョウ(キキョウ科タニギキョウ属)のように見えた。
先ほどもご覧いただいたが、マルバシモツケ(バラ科シモツケ属)がたくさん咲いていた。一つひとつの花がバラ科らしい表情をしている。
こちらはミネヤナギ(ヤナギ科ヤナギ属)だと思うが、自信がない。
この黄色い花はミヤマコウゾリナ(キク科ヤナギタンポポ属)のように思う。花が咲いているのを観たのは1株だけだが、昨年8月にはたくさん見かけた。
ズダヤクシュ(ユキノシタ科ズダヤクシュ属)が咲いていた。観たのは雪渓の傍の1ヶ所だけだった。
こちらは当初ミヤマカタバミ(カタバミ科カタバミ属)だと思ったが、花期(ミヤマカタバミは3~4月、コミヤマカタバミは6~7月)と、小葉の角が丸いことから、同属のコミヤマカタバミのように思う。
こちらはヒロハユキザサ(キジカクシ科ユキザサ属)のように見えたが、自信がない。
カラマツソウ(キンポウゲ科カラマツソウ属)のように見える。
夕食を済ませた後、水場にカエルがいた。同宿の方からモリアオガエルだと教えていただいた。明日は無事に帰ろう。
翌12日の天気予報は雨で、当初計画では大日岳へ出かける予定だったが、朝食を食べて下山することにした。
朝から雨を覚悟していて、到底ご来光など拝めると思っていなかったが、何の奇跡か日の出の時間だけ東の空が晴れた。
とはいえ、太陽の周りに輪ができている。いずれ早い時間で雨になることは確実のようだった。
6時前に小屋を出て、先ずは上に向かった。目的はオノエラン(ラン科カモメラン属)が咲いていると教わったからだ。
場所を教わって、オノエランを観ることができた。
他に、マイヅルソウ(キジカクシ科マイヅルソウ属)、セリ科の花、雨に濡れたクルマユリ(ユリ科ユリ属)やヒメサユリ(ユリ科ユリ属)などを観た。
昨日見逃したようだが、タカネマツムシソウ(マツムシソウ科マツムシソウ属)やアザミの仲間も咲き出していた。アザミは東北地方の山地に生えるオニアザミに特徴が似ていた。
再び小屋を後にしたのは、6時15分だった。
ハクサンチドリ(ラン科ハクサンチドリ属)も見納めだ。
こちらのセリ科の植物は、シシウドの仲間のように見えた。
ゼンテイカ(ススキノ科ワスレグサ属)が群生する景色も見納めだ。
アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)が花弁を散らしていて、近くにアオノツガザクラ(アオノツガザクラ)が咲いていた。
雪渓は硬く凍っていた。迷わずアイゼンを着用した。早くも雨が強く降り出してきていた。
三国小屋の手前の鎖場やはしごは、それぞれ利用して慎重に下りた。
三国小屋には8時8分に着いた。小屋番さんは先に下山したようだった。
剣ヶ峰の岩稜も慎重に下った。
見納めのヒメサユリ。雨に濡れた姿もきれいだった。
道は泥濘み、滑りやすかった。笹平で一度休み、1日早く帰宅することを家に連絡した。
結局、林道と合流する地点には11時14分に到着した。無事に帰ることができたことを感謝した。
お借りしていた木の杖を、元の場所に戻し、車へ戻った。
下山後、福島県喜多方市山都町一ノ木にある「いいでの湯」へ向かった。
源泉掛け流しの湯に浸かり疲れを癒やし、名物の蕎麦をいただいて帰路についた。
ヒメサユリを観に飯豊山へ行ってきた (完)
明日18日はブログの掲載を休ませていただきます。
2日目の様子をご覧いただく前に、昨日ブログに載せ忘れた花がいくつかあったので、先ずはそれらをご覧いただきたい。
それらはすべて種蒔(たねまき)から大日杉分岐までに撮った写真で、先にご覧いただいた花と重なるものもある。
先ずはゴゼンタチバナの群落が見事だったので上げておきたい。
チングルマ(バラ科チングルマ属)の数は少なかったが、ポツポツ咲いていた。上の方の雪が解けるとたくさん観られると思う。
ヒメサユリのつぼみと、ヒメサユリの群落。
雪渓が出てきた。アイゼンなしで歩けないことはなかったが、せっかく持ってきたので着用した。
雪渓を過ぎるとアカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)の群落があった。
ウサギギク(キク科ウサギギク属)を観た。数株が花を咲かせていたが、この花はここでしか観なかった。
マルバシモツケ(バラ科シモツケ属)は、この後たくさん観たが、この辺りで観たのが最初だったと思う。
ハクサンシャクナゲがここでも観られた。
この後すぐに大日杉分岐に着き、後は昨日ご覧いただいた通りである。
もう一つ、草履塚から切合小屋に戻った後、小屋の周辺を散策したので、そこで観た花もご覧いただきたい。
先ず見つけたのがノウゴウイチゴ(バラ科オランダイチゴ属)だった。花弁が7~8個あるのが特徴の一つで、7~8月に径8mmの果実(果床)がつき、食べることができる。
次に見つけた小さな花は、タニギキョウ(キキョウ科タニギキョウ属)のように見えた。
先ほどもご覧いただいたが、マルバシモツケ(バラ科シモツケ属)がたくさん咲いていた。一つひとつの花がバラ科らしい表情をしている。
こちらはミネヤナギ(ヤナギ科ヤナギ属)だと思うが、自信がない。
この黄色い花はミヤマコウゾリナ(キク科ヤナギタンポポ属)のように思う。花が咲いているのを観たのは1株だけだが、昨年8月にはたくさん見かけた。
ズダヤクシュ(ユキノシタ科ズダヤクシュ属)が咲いていた。観たのは雪渓の傍の1ヶ所だけだった。
こちらは当初ミヤマカタバミ(カタバミ科カタバミ属)だと思ったが、花期(ミヤマカタバミは3~4月、コミヤマカタバミは6~7月)と、小葉の角が丸いことから、同属のコミヤマカタバミのように思う。
こちらはヒロハユキザサ(キジカクシ科ユキザサ属)のように見えたが、自信がない。
カラマツソウ(キンポウゲ科カラマツソウ属)のように見える。
夕食を済ませた後、水場にカエルがいた。同宿の方からモリアオガエルだと教えていただいた。明日は無事に帰ろう。
翌12日の天気予報は雨で、当初計画では大日岳へ出かける予定だったが、朝食を食べて下山することにした。
朝から雨を覚悟していて、到底ご来光など拝めると思っていなかったが、何の奇跡か日の出の時間だけ東の空が晴れた。
とはいえ、太陽の周りに輪ができている。いずれ早い時間で雨になることは確実のようだった。
6時前に小屋を出て、先ずは上に向かった。目的はオノエラン(ラン科カモメラン属)が咲いていると教わったからだ。
場所を教わって、オノエランを観ることができた。
他に、マイヅルソウ(キジカクシ科マイヅルソウ属)、セリ科の花、雨に濡れたクルマユリ(ユリ科ユリ属)やヒメサユリ(ユリ科ユリ属)などを観た。
昨日見逃したようだが、タカネマツムシソウ(マツムシソウ科マツムシソウ属)やアザミの仲間も咲き出していた。アザミは東北地方の山地に生えるオニアザミに特徴が似ていた。
再び小屋を後にしたのは、6時15分だった。
ハクサンチドリ(ラン科ハクサンチドリ属)も見納めだ。
こちらのセリ科の植物は、シシウドの仲間のように見えた。
ゼンテイカ(ススキノ科ワスレグサ属)が群生する景色も見納めだ。
アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)が花弁を散らしていて、近くにアオノツガザクラ(アオノツガザクラ)が咲いていた。
雪渓は硬く凍っていた。迷わずアイゼンを着用した。早くも雨が強く降り出してきていた。
三国小屋の手前の鎖場やはしごは、それぞれ利用して慎重に下りた。
三国小屋には8時8分に着いた。小屋番さんは先に下山したようだった。
剣ヶ峰の岩稜も慎重に下った。
見納めのヒメサユリ。雨に濡れた姿もきれいだった。
道は泥濘み、滑りやすかった。笹平で一度休み、1日早く帰宅することを家に連絡した。
結局、林道と合流する地点には11時14分に到着した。無事に帰ることができたことを感謝した。
お借りしていた木の杖を、元の場所に戻し、車へ戻った。
下山後、福島県喜多方市山都町一ノ木にある「いいでの湯」へ向かった。
源泉掛け流しの湯に浸かり疲れを癒やし、名物の蕎麦をいただいて帰路についた。
ヒメサユリを観に飯豊山へ行ってきた (完)
明日18日はブログの掲載を休ませていただきます。
遅いなんてとんでもありません。いついただいても嬉しいですよ。
今回は写真の整理も、植物の同定もきちんとできず、反省することばかりです。
ご覧いただいた皆様に、申し訳ないと思っています。
次回の山行では、ブログアップの期限を定めずに、自信を持って載せたいと思います。
雪渓ですが、もともと雪の温度が氷点下ですから、そこに水がたまれば凍ります。
日中陽が差すと表面は解けてシャーベット状になりますが、夜にはまた凍ってしまいます。
ということで、真夏でも注意が必要です。
今回観た花の中では、ヒメサユリがいちばんきれいでした。
ユリ科の花は、基本的にきれいですね。
最期の日は雨で下山されたのは残念でしたが、沢山のお花に出会えましたね。
2日目のお花はまだこんなにあったのですね。
どのお花も綺麗で健気ですが、ヒメサユリがやっぱり一番ですね。
3日目は、思いがけずご来光が拝めて良かったです。
雨の中下るのは大変だったことでしょう。
雪渓が固く凍っていたとは、よほど寒かったのでしょうね。
岩場や鎖や梯子、無事に下りられましたね。
最後にヒメサユリがお疲れ様というように、見送ってくれて良かったです。
下山されてからの温泉、最高でしょうね。
3日目は残念でしたが、ヒメサユリを始め、色んなお花が見られて満足されたことと思います。
貴重なお写真を見せて頂き、有難うございました。
イイデリンドウが観られるのは、もっと標高が高いところです。
山頂まで行った方の話では、既に咲いていたようです。
天気がよければ私も山頂を目指したと思いますが、夕方には崩れる予報だったので止めました。
歩行中の水分補給ですが、ザックの肩ベルトにホルダーをつけたり、ホースを使うハイドレーションなど、人それぞれに工夫があるようです。
私は今回はサイドポケットにPETボトルを入れて行きました。
グレゴリーのザックではウエストベルト付近にホルダーがあって、簡単に手が届きます。
オスプレイのザックは、ウエストベルトを緩めて、ザックを回すとサイドポケットから取れますが、使い勝手はよくありません。
肩ベルトにホルダーを付けるのが便利かもしれませんね。
チェーンスパイクは軽くてよいですが、爪が短いので傾斜のある雪渓向きではありません。
今回は前爪のない、簡易アイゼンを使いました。
長々と書いてしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
今回は下山中に雨となったのが残念でしたが、それはある程度承知の上でしたので、仕方ないことでした。
いずれにしても、目的のヒメサユリを観られてよかったです。
ご来光が観られたのはよかったです。
太陽の周りに傘ができるのは雨の予兆で、その通りの大雨になりました。
無事に下りられてよかったです。
イイデリンドウはまだ咲いていなかったようですが、ヒメサユリなど珍しい花も見られる花の名山を楽しませていただきました。
下山は雨と雪渓の凍結のため、細心の注意をはらっていたことが良く分かりました。
面倒がらずアイゼンを着けた件は身につまされます。サイドポケットから水の入ったペットボトルを取り出すために、背負ったザックを下ろすのが面倒で、水分補給を我慢することがあります。
背負ったまま水分補給する工夫、面倒がらずザックを下ろすことが大切と思いました。
私は土踏まずにセットする爪が4本の軽アイゼンを使っていましたが、あまり効果が得られませんでした。
その4本爪ですが、雪渓から夏道に戻って外したあと、次の雪渓で着けることが面倒だと、簡単に紐で吊るして持ち歩いていたらいつの間にか落としてしまいました。
今年、チェーンアイゼン(チェーンスパイク)を使っている方を見て、効きそうだなと思いましたし、雪渓が途切れても着けたまま次の雪渓に向かっていました。
焼石岳での出来事でした。
飯豊山への登山と高山植物の撮影、お疲れさまでした。
4回に渡って山の様子をレポートいただきした。
実にたくさんの花に出会え、撮影をされましたね。
山登り中の撮影も私が想像する以上に大変だったと思います。
また、帰ってからの写真の整理も大変だったでしょう。
実際に経験することができない山の風景と高植物の数々。
居ながらにして私は擬似体験することができました。
このようなブログにまとめて頂いたことに感謝いたします。
今回見たたくさんの花はどれも素晴らしい写真ばかりでした。
中でもヒメサユリとゼンテンカの群生が、一番見ごたえがありました。
また、最後に見た奇跡のご来光、素晴らしいです。
4日に渡る貴重なブログ、楽しませていただきました。
ありがとうございました。
傾斜のある雪渓では、季節を問わずアイゼンが必要です。
私は以前数メートルの雪渓を越えるのに苦労した覚えがあります。
(滑って転んで谷へ落ちてハイマツに助けられました。)
それ以降、面倒がらずにアイゼンを着用するようにしています。
次の山は白山です。8月には北アルプスと吾妻連峰へ行く予定です。
白山は広いので、まだ行ったことのないところが残っています。
雪渓は陽が当たると表面が解けて、シャーベット状になります。
しかし、もともと雪の温度は氷点下なので、解けた雪が再び凍って、表面が硬くつるつるになります。
これが怖いです。
この日の朝はまだ雨が降ってなく、雪渓はつるつるでした。
アイゼンなしで歩いた人も多かったと思いますが、事故がなくてよかったです。
お花の種類は、8月になるとずいぶん変わります。
今回咲き出したばかりのタカネマツムシソウを観ましたが、もう少しするとこの花がいっぱい見られます。
草履塚近くの雪渓の跡では、ハクサンコザクラ、ハクサンイチゲ、チングルマの群落が観られると思います。
お陰さまでたくさんのヒメサユリを観ることができ、その他にもたくさんの植物を観られました。
そして、あらためて飯豊山の植生の豊かさに驚かされました。
下りは雨で大変でしたが、無事に下山できました。
モリアオガエルの御利益でしょうか、それともアズマヒキガエルの御利益でしょうか?
いずれにしても、生き物は大切にしましょう。
おはようございます。
この時期にアイゼンと言うのも驚きますね。
それに雪渓が凍てついているとは。
高山植物、そして山行、楽しませていただきました。
暑い大阪で山の涼風に吹かれているようでした。
鳥の名前、何度も聞き返しましたが、よく分かりませんでした。
役に立たずにすみません。
もう次の山行、計画中では?(笑)
登るとしても雪の無い時期にしか山には行ったことがない私、
所々見える雪渓に飯豊山の寒さを感じていましたが、
7月にアイゼンとは、高山ですねぇ(@_@)
そして、奇跡の日の出、
shuさんの普段の行いの良さでしょうね。
そして不思議な日の出は、天候の変化が早いのを知らせているんですね。
下山も、たくさんの花々、登山道の周りにこんなに
たくさんの種類、ほんとお花畑の中を歩いているかのよう
それぞれの名前を知っているのが、shuさんさんですね。
改めてお疲れ様でした。
飯豊山、楽しませていただきました。
ありがとうございます^^
最終回まで花づくしで、高山植物を堪能させていただきました。
丸ごと山の花ガイドになりそうですが、特に4枚目のヒメサユリは見事ですね!!
図鑑でしか知らない花がこれだけ咲いていたら、大満足だったことでしょう。
(最近はどこに出かけても数種類しか花を見られない平地とは大違いです)
帰りは雨で大変でしたね。
改めて、無事にお帰りなさい。
モリアオガエルのご利益?!(笑)