shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

白山立秋お花見ハイキング(その③ 中飯場~甚ノ助避難小屋)

2023-08-15 05:30:23 | 山行・旅行
この記事は白山立秋お花見ハイキング(その② 別当出合~中飯場)からの続きです。

中飯場で10分ほど休憩し、水筒に水を補給して出発しました。
いきなりキツリフネ(ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草)が群生していて驚きました。白山でキツリフネを観るのは初めてでした。
この花も秋の花ですが、山では8月頃から咲くようです。




続いて観たのは人の背丈ほどあるセリ科の植物です。


花と葉の部分を拡大しました。花の詳細はよく分かりませんが、小葉の形からシシウド(セリ科シシウド属の多年草)のように思いました。




次に観たのはこの植物です。画像検索でクロクモソウ(別名キクブキ、ユキノシタ科チシマイワブキ属の多年草)が示唆されました。
クロクモソウは日本固有種で、九州、四国の剣山・瓶ヶ森・石鎚山、本州近畿地方の大峰山脈のほか、本州の中部地方以北に分布し、深山の渓流沿いの岩上や湿った草地に生育します。花にも葉にも特徴があるので覚えやすそうです。




続いて観たのは蕾を付けたこの植物です。




しばらく歩いたら花が開いているものに出会いました。ツルニンジン(キキョウ科ツルニンジン属の多年草)です。
ツルニンジンは、日本では北海道、本州、四国、九州の平地から高山に分布し、丘陵地や山地の林内や、林縁のやや湿り気のある場所にまばらに群生します。


次から次へと花が咲いているので、歩みが遅くなります。
続いて観たキク科の花は、キオン(キク科キオン属の多年草)だと思います。


次はシソ科の植物です。見た目でヤマハッカ属だと思いました。
調べたところハクサンカメバヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属の多年草)の特徴に近いことが分かりました。
ハクサンカメバヒキオコシは北陸地方に多く分布し、低山から亜高山下部の、やや湿り気の多い場所に生育します。カメバヒキオコシに似て葉先が3裂していて、中央の裂片が太く鋸歯があります。


ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属の多年草)が現れました。アサギマダラが好む花です。この先たくさん観ました。残念ながら今回の山行ではアサギマダラに出会えませんでした。


次はアザミの蕾です。白山には多くのアザミの仲間が咲いています。この後咲いているアザミの花を観るのが楽しみです。


この植物は登山口付近でも観ましたが、イタドリ(タデ科ソバカズラ属の多年草)だと思います。


この辺りからは柳谷川が望めます。砂防新道はこの谷川の砂防工事のために作られた道を登山道に転用したものです。現在は登山道とは別に車両が通る工事用の道があります。
不動滝も見えます。滝壺横に不動尊が安置されていることから不動滝と呼ばれています。小さく見えますが落差が50mあります。
 

ここで地図を挿入しておきます。別当出合から砂防新道歩き始めて、2つめの休憩地点が中飯場です。ちょうど工事用の車両が通る道と交差している辺りです。
そこから数百メートル行った所が現在地点です。


近くに咲いていたこの花はヒメジョオン(キク科ムカシヨモギ属の多年草)かもしれません。


南西側に開けて山並みが見えました。


ここで赤い実をつけた植物に出会いました。ミヤマニワトコ(ガマズミ科ニワトコ属の落葉低木)でしょうか。同じ植物をいくつか観ました。


センジュガンピ(ナデシコ科センノウ属の多年草)が現れました。この花は花期が7~8月なので、そろそろ終わりです。


サンカヨウ(メギ科サンカヨウ属の多年草)の実を観ました。
 

中飯場から1.1km、甚ノ助避難小屋までは0.9kmです。甚ノ助でお昼ご飯を食べることに決めました。


近くでアカモノの赤い実をたくさん観ました。


登山道脇の藪の中にラン科の植物を見つけました。画像検索ではミズチドリが示唆されましたが、花期や高さが異なります。
同属(ツレサギソウ属)の種をウィキペディアで検索し、オオヤマサギソウ(ラン科ツレサギソウ属の多年草)に似ていると思いましたが、自信が持てませんでした。
そこで教えてGooで訊ねたところ、オオヤマサギソウで良いことが分かりました。また白山に自生していることも確認できました。
別の場所でもオオヤマザギソウを観ました。






道端にカニコウモリ(キク科コウモリソウ属の多年草)がたくさん観られました。


こちらはタマガワホトトギス(ユリ科ホトトギス属の多年草)でしょうか。白山で観るのは初めてでした。


道端にアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属の多年草)がたくさん咲いていました。
 

こちらはミヤマコウゾリナ(キク科ヤナギタンポポ属の多年草)のようです。カンチコウゾリナと比べて葉先が鋭く尖っておらず、茎が毛で覆われ白く見えるのが特徴の一つです。


比較のため、先に観たカンチコウゾリナの写真を再掲します。『白山花ガイド』によると、頭花の径はカンチコウゾリナが3cm、ミヤマコウゾリナが2cmとなっています。


ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属の多年草)が現れました。この辺りでは茎の高さが50cmほどありましたが、標高を上げると低くなる傾向が観られました。


別当覗きで少し休憩しました。近くにアザミが咲いていました。
白山の自然観察指導員をされている方のお話では、白山には標高が低いところから順に、ハクサンアザミ、ノリクラアザミ、タテヤマアザミが観られるそうです。さらに違う種類のアザミも自生しています。
ハクサンアザミは「北陸地方に分布し、葉が鋸歯縁となり、中型の頭花を下向きに咲かせ、総苞片の先が短く反り返るアザミ」です(国立科学博物館研究部 日本のアザミ)。


こちらは別の場所で観た個体です。どちらもハクサンアザミの特徴に合っているように思います。


12時25分に甚ノ助避難小屋に着きました。
避難小屋の先にあるベンチに座り、昼食を摂ってゆっくり休みました。


近くにオニシモツケ(バラ科シモツケソウ属の多年草)がたくさん咲いていました。


その③では花を付けた植物が16種(その①、②と重複するものを除く)加わり、合計32種になりました。

白山立秋お花見ハイキング(その④ 甚ノ助避難小屋~南竜ヶ馬場)に続きます。

コメント (8)
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