基本的には男性向けに女性を口説くための心得を説き、一部は女性に対して男性への理解を求めるという「恋愛の作法」についての解説本。
恋愛の目的を肉体関係に求め、男性が女性をそれに向けて口説くために、振られることをおそれず同時進行で多数に声をかけ、焦らず下心を悟られないように軽い気持ちでほめて行けと説き、女性に対しては派手な下着や厚化粧はやめて欲しい、好きならためらわずに肉体関係を持ってもいいとアピールしています。
男性がセックスに積極的で多情で、女性がセックスに慎重で一人の男性しか受け入れないということを、生物学的な宿命として示し、古い道徳観というか、男性側に都合のいいありようを不動のものとして描いています。著者は元々医者ですし、そういうふうにいわれるとそういうものかなと考えてしまいがちですが、男性の性欲が強くなければその種は滅亡するとか言ってるのだって、逆に女性の性欲が強くても種は繁栄するわけですし、それほど説得力があるとは言えません。
「二兎しか追わぬもの一兎も得ず」とか「巧言令色ときめく愛」とかのキャッチフレーズはおもしろいのですが。

渡辺淳一 幻冬舎 2009年2月20日発行
「GOETHE」2007年9月号~2008年7月号
恋愛の目的を肉体関係に求め、男性が女性をそれに向けて口説くために、振られることをおそれず同時進行で多数に声をかけ、焦らず下心を悟られないように軽い気持ちでほめて行けと説き、女性に対しては派手な下着や厚化粧はやめて欲しい、好きならためらわずに肉体関係を持ってもいいとアピールしています。
男性がセックスに積極的で多情で、女性がセックスに慎重で一人の男性しか受け入れないということを、生物学的な宿命として示し、古い道徳観というか、男性側に都合のいいありようを不動のものとして描いています。著者は元々医者ですし、そういうふうにいわれるとそういうものかなと考えてしまいがちですが、男性の性欲が強くなければその種は滅亡するとか言ってるのだって、逆に女性の性欲が強くても種は繁栄するわけですし、それほど説得力があるとは言えません。
「二兎しか追わぬもの一兎も得ず」とか「巧言令色ときめく愛」とかのキャッチフレーズはおもしろいのですが。

渡辺淳一 幻冬舎 2009年2月20日発行
「GOETHE」2007年9月号~2008年7月号