空と、地面。

わたしのお仕事場は只今お山の上。

そのお山の発掘現場の隣に大きな鉄塔が建っている。
ピカピカの鉄塔。

我々の現場の隣にあった、鉄塔を立てる作業員さんたちのプレハブが今日は撤収の日。

朝、いつも通りの作業をしていると、
鉄塔を立てたおじさんたちがフェンス越しにへばりついて、こちらを見ている。
プレハブ撤収の合間の待ち時間みたいだ。

いままでもなんとなく、挨拶したり、言葉を交わしたりしていた。

でも、こんなにへばりついて見られている事はなかったので、測量の機械を立てる時には緊張した。


「鉄塔がクビになったら、そっちで雇ってもらおうかな。いつでもスコップ持ってるし」

「あはは。そうですねぇ。」

なんて、他愛もない会話をした。

おじさんたちは、ここに一年いて、鉄塔を立てて、
次は群馬に一年。六機の鉄塔の電線を張り替えるそう。

日本人は本当にすごいんだな。と、思う。

こんな、明るく冗談を飛ばすおじさんたちが、勇敢にものすごく高い鉄塔に登って、正確な技術で仕事をする。

家族とは、年に何回会えるのだろう。


実はわたしたちは前の現場から鉄塔作業をみていた。
休憩はどうするんだろう？トイレは？
なんて、小さな疑問を抱きつつ。最後にはついに、あの鉄塔に登っていた方々にお会いすることができた。
しかし、でも、おじさんたちとは今日でお別れ。


また、どこかで会うこともあるかもしんねぇから。

と、さよならした。

空へ空へ新しいモノを築く人たち。
ひたすら地面を見て穴を掘り、過去を辿る我々。

だけど、作業服にヘルメット。格好だけじゃなくて、親近感を抱いてしまった。
プレハブを建て仕事して、さよならする日はちょいとさみしい。

そんな事を繰り返す。

でも、また、会えるかもね。そんな、事をちょっと真剣に信じられるわたしたち。

空がでかい。

夜九時。

もう眠たいのである。

遺跡の発掘現場の仕事は、１日外であっちへ行ったりこっちへ行ったり。

子供の頃、１日野原で遊んで、バタンキューだったみたいに、

近頃の生活もそんな感じ。

ああ、疲れたと、見上げた空がババンと大きいだけで、意地悪な心はどこかにふっ飛ぶ。

環境って、すごいなぁと思う。

わたしが少々、単純でなんでも信じてしまうのは、お山の中で育ったからかも知れないなぁ。

十万馬力。

すごい勢いで、発掘漫画を描いたら、自分の中でおかしすぎて、ちょっと休憩。

こういう時は、先生の漫画を読むしかない。

で、鉄腕アトム。

手塚先生は、チャネラーですね。

アトムは十万馬力なんだけど、戦う為に天馬博士に百万馬力に改造されちゃう。
お茶の水博士は、

ずっと、

十万馬力でやれることがあるんじゃーっ！

と、反対していたのに。


いや。天馬博士も、アトムを思って、改造したのですよ。


でも、これ、親心と同じだなぁ。

百万馬力になれ！と、子をまくしたてるけど、

本当は、そのままの十万馬力でやれることがあるんじゃー

って、子に言ってあげたい。


競う事の為に、百万馬力になるなんて悲しい。
もっと強い相手がきたら、また馬力をあげて、戦いに焦点をあてて、
どんどん本当の自の道から遠くなっていってしまう。

十万馬力で自分の道をいきなはれ！！

と、願いを込めて、鉄腕アトムを末っ子に手渡したけど、伝わったかな。

遺跡発掘 漫画 その4 結び編

安心してください。
ちゃんと終わりました。

メキシコにいる娘からも、

ちょっと、なんなの、あの展開は！？

と、感想をいただきましたが、まぁ、読んでよ！！



末っ子を、連れて車中泊の旅に出た時に、

いいねえ！こんなお母さんいないよ！

と、言ってくださった方が、いましたが、漫画を描く、そんなお母さんもあまり聞かないなぁ。内容を子に咎められるお母さんも、いないだろうな。

でも、この荒唐無稽節が、わたしの真骨頂なんだけど、、、本当は。

さあ、次は、ずっと宿題みたいにあたまにあるやつにとりかからなくちゃ！

遺跡発掘 漫画 その3 佳境編

勢いに任せて、漫画を描いとります。

この展開、まじかよー。
と、お思いの方。

とにかく、明日まで待ってください。

安心してください。
ちゃんと結に行き着きますから！


しかし、ですよ。

この、創作意欲はなんでしょうね。

誰に見せる漫画だよ。みたいに思っていた頃は全然描けなかったのに、いまは子供の頃みたいに嬉々として描いています。

そして、誰に習ったわけでもないのに、ぐいぐい描ける。

子供の頃に赤塚不二雄の漫画入門だの少女まんが入門だの、なめ回すように読み込んで漫画描いていたのが、いま、血となり肉となり、よみがえっています。

しかも、
トーン貼りたいと思ったら、山のように前に人から頂いたトーンがちゃんとあるし。


自己啓発本なんかを読むと、よく宝物は足元にあった。
みたいに書いてありますが、
いや、これ、本当。

幸せになるパーツは、全部わたしの中にあったじゃん！と。

さぁ、このパーツをどう組み立てていくか。

これを楽しみながらやっていくのが、大人になるって事かもしれませんね。

遺跡発掘 漫画 2とワイシャツとわたし。

遺跡発掘は、主に人力である。

今どきは、道路工事も機械がけっこう入るから、一番大変かも、しんねぇぞう。
と、おじさんたちは笑う。

このおじさんたちは、定年後来ている方たちが多くて、以前の職種やらを聞くと、ちょっとびっくりしたりする。
現役だった頃は、偉い方だったり、難解なことをされていた技術者だったり。

子供も育てあげて、畑やりながら、現場にきてたりする。

ものすごく、元気だ。

その方たちと一緒になって、ワッセワッセ、穴を掘る。

わたしは、泥まみれとか、虫とか、大丈夫な性質なので、本当に得をしたなと思う。

自分の足元に江戸時代だ、奈良平安だ、弥生古墳だ、縄文だって、世界があるとは、たいていの人は気づかない。

それは、おじさんたちの後ろの歴史みたいだ。

そんなのを垣間見れるなんて、なかなか面白い世界。

Hush!!!!!

毎日がお祭りみたいだ。

小学四年生の男の子なんてみんなこんなモンなのか？
いつか、落ち着くのだろうか。

ああ。ちょっと静かに。

と、言うと、
心配そうに、

「子供を持つって大変？」
と、顔を覗き込んでくる。
優しくはあるのだ。

でも、こんなに、ワーワーしていたら、自分の中の声が聞こえなくなる！

心配になる。

瞑想の練習。

座って。お腹に手を当てて。息を吸って、吐いて、お腹の上がり下がりを感じて。

ハイ。一分間ね。

最初は十秒しかもたない！
もうちょい、やってみよう。
一分成功。

次は二分。

二分でも長く感じるよう。
でも、二分もできた。
すごい。すごい。


わたしも子供の時に、静かに呼吸に集中、とか、やる時間があれば良かった。

結局は、自分の事は自分で決めなきゃいけないから、
いつでも雑音を遮る方法だけでも、なんとか子供にわかって欲しいもんなのである。

右往左往のバースデイ

今日は次女の誕生日。

バリバリ女子高生の次女である。

一応ケーキは買ったけど、プレゼントも用意したいと末っ子の発案で、夕方急いで、近所の百均に行った。
末っ子は自分のおこずかいの範囲で百均でいいものを探すつもり。

わたしは隣の本屋で、いい本があったら、娘へのプレゼントにしようと考えた。


わたしと末っ子は、百均と本屋に別れた。


しばらくして、決まった？帰ろう。
と、末っ子と落ち合うと、

「オレ、ヌンチャク買っちゃったよ。
ヌンチャクよろこんでくれるかな。
前から欲しかったの！わーい。ヌンチャク！って。」
言いながら、末っ子は、
そんなわけないよね。
と言う顔をしている。

わたしは、しまった！と思った。

わたしも、いまいち娘向けの本がないやと、すぐに見切りをつけて、自分の読みたい本を買ってしまった。
末っ子よ。お前もか。


それから、わたしたちはまたひとっとび近所のショッピングセンターに行って、プレゼントを探した。

フカフカの室内ばきにした。

次女の趣味はイマイチわからないので、よろこんでくれるかはわからないけど、
末っ子と、お母さんは、いろいろ、まぁとにかくやるだけやった。

遺跡発掘 ネタ 漫画 と、わたし。

遺跡発掘ネタも、漫画にしたくなってしまいました。

しかし、９時から５時まで発掘現場に出て、帰ってきてご飯をつくり、洗濯機をまわして、
漫画描き。（と、いうことで、少々作り込み感がないのは、猛スピードで描いたからです）

こりゃ、なんなんだ変態か。


先日、母に会ったとき、

漫画の紙とインクを買いに画材屋に行ったけど、コミックコーナーはなかなか恥ずかしかった。

と、つい呟いたら、

母は、ムッとして

なんでよ。

と、言った。

ひょっとして、
漫画描いちゃうこの性質に産み落としてやった事を恥ずかしいと思うんじゃないわよ！

と、いう意味かもしれない。

漫画を描いて、洗濯が終わったので、夜干し。
縁側に出たら、なにかヌメッとしたものを踏んだ。

驚いて足の裏を見ると蛭だった。

あわてて、蛭は落として、お風呂に駆け込んだが、ヌメッとした蛭の体液はなかなかしぶとくこびりついて落ちない。

ご丁寧に蛭の体の黒い斑点までわたしの足の裏にこびりついている。

それをこすっているわたしの手の指も黒い。

こちらは漫画のインクの染み。

あはは。結局ね。漫画描いちゃう性質は、この蛭の体液みたいに、わたしの体にこびりついている。

こすっても、こすっても、なかなかとれやしないって訳ね。

こすって取れたら、本体なくなっちゃったりするのかも。


発掘現場ネタ漫画は三回予定。

明日はちょっと夕方漫画が描けないので、続きは、週末になる予定です。

お仕事ですよ。

さて、本日から現場である。

職場がアウトドアになるというのは、猛烈に気持ちがいいものである。

重機のおじさんなんかがタバコを吸っている。

ヘルメットとか作業服とか、土建屋の娘の心は落ち着く。

ラジオ体操が始まる。

流れで作業。

お昼にはお腹ペコペコ。

今日は１日、計測。

帰りには、圧倒的な夕焼け。

空がでかい。


ああ。やばい。
幸せな気持ちがして、また創るって事を忘れそうになる！