紫蘇の効用

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『NINAGAWA十二夜』千穐楽

2007年07月29日 | 歌舞伎

のち

『NINAGAWA十二夜』2ヶ月のロングランだったのに、あっという間に千穐楽だよー
でも再演ダレせず、前作を上回る舞台になったのが良かったです。
筋書の出演者のコメントを読むと再演への工夫をいろいろされてたとのことで流石です~

 斯波主膳之助獅子丸実は琵琶姫:尾上 菊之助
 織笛姫:中村 時蔵
 右大弁安藤英竹:中村 翫雀
 大篠左大臣:中村 錦之助
 麻阿:市川 亀治郎
 役人頭嵯應覚兵衛:坂東 亀三郎
 従者久利男:尾上 松也
 海斗鳰兵衛:河原崎 権十郎
 従者幡太:坂東 秀調
 比叡庵五郎:市川 團蔵
 舟長磯右衛門:市川 段四郎
 左大弁洞院鐘道:市川 左團次
 丸尾坊太夫捨助:尾上 菊五郎


最初の大篠左大臣の恋わずらいの分裂症が激しくて熱くなってる。なげきとか激しい
獅子丸との会話のシーンも詰め寄り具合が激しいし、演技が大きくなった感じ。

菊ちゃんもお船の先端に立つ姿がぐっと凛々しくなって、だから琵琶姫との対比がはっきりになってきましたのぉ。
そうそう、影武者音一郎さんの溺れっぷりもリアルで本当にアップアップしてた。

麻阿、いちだんと早口で動きも激しい
お酒飲んで騒いでるとこを坊太夫に叱られて匍匐前進で逃げようとすると、いつもすぐ「麻阿っ!」って怒られて止めて起き上がるのに、坊太夫ニヤニヤしながら見ちゃって止めないから、ずーっとズリズリ匍匐前進してた。着物姿で・・・。
しっかし、この匍匐前進がスムーズでへびみたいなの。

二幕目では向月台の置かれた庭での上手から下手にダッシュするが体、斜めってた
また、隠れてるときも蚊が飛んでるのを扇子でシッシッってしてたと思いきや手でつかみ取り、なんてしぐさも・・・芸が細かい。
今日も客席さらっていったのは麻阿でした

千穐楽スペシャルやりまくりなのは安藤英竹
獅子丸に因縁つけるとき、背中に重い七つ道具背負ってながらもフェンシングスタイルだし、
怪我をして文句を言うときも
「チダラ~ケノアタマガキズダラ~ケナラ~ケガナイトデモイウノカ~」
と、ガイジンですかぁ~
菊ちゃんは笑いをこらえてるし、まわりはおもしろがってずーっと見てると、なんども「チダラ~ケノアタマガ・・・・」いつまで続く?と思ってたら、錦之助さん「えぇい、もうよい」と、ばしっとぶった切ってた。

そんな男らしい大篠左大臣と結ばれた琵琶姫のラストシーンは幸せそうで、凛々しい主膳之助に手を引かれていくハニカミ王女織笛姫も幸せそうで、「なんだ、結局のところ顔なのね」という突っ込みももう、するには及ばず。

最初っからすごく盛り上がった空気だったけど、やはりカーテンコールあり
1回目 蜷川さんと菊パパが花道から登場
 2回目 客席がスタンディングオベーション
 3回目 菊ちゃんが蜷川さんの手をあげ挨拶
 4回目 揃った手拍子でまたまた幕が開き 最後のほうで亀三郎くんがチャッと敬礼してた



『NINAGAWA十二夜』
平成19年7月7日(土)~7月29日(日)
歌舞伎座




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