その日私は、信号で止まり、左折待ちをしていた。
前には、白いワンボックスの営業車が、同じく左折待ちをしていた。
信号が青に変わり、前のワンボックス車が発進した。
それに続いて、私も、マイレガシィを発進させた。
その時、右から救急車が来た。
そのため、ワンボックス車は、緊急停止した。
私も慌ててブレーキを踏んだが、スリッピィな路面ゆえタイヤがロックし、ABSが作動。
なすすべもなく、前のワンボックス車に、ぶつかってしまった・・・
低速で当たったのだが、「ガッシャーン!」と非常に派手な音がしたため、「大クラッシュだ!」と、私は青ざめて車外に出た。
しかしながら。
見た感じ、マイレガシィの損傷は、ぶつかった時の大音響と衝撃の割りには、かなり軽傷で済んだように思えた。
ああ、車間距離をもっと取っていれば。
救急車のサイレンに気付いた時点で、前車の動向に関わらず、すぐにブレーキを踏んでいれば・・・
反省すべき点は多々あり、今回の接触事故は、100%私のエラーである。
ワンボックス車のバックドアに備え付けられていた、ハシゴ。
ココに、私のレガシィは、KISSをしてしまったのだ。
不幸中の幸いだったのは、ごく低速での衝突だったためか、はたまたこのハシゴが「カンガルーバンパー」的役割を果たしたためか、相手の方のクルマは、一見「ほぼ無キズ」だったこと。
事故の2日後。
保険会社の担当者さんより、相手の方は「こちらの修理の必要はない」との意向なので、保険を使わないでご自分のクルマだけ直していただければイイですよ・・・とのアドバイスを受けた。
保険を使ってしまうと、年間保険料が10万円ほど高くなってしまうので、「軽微な損傷ならば、自腹で払った方が有利」とのことなのだ。
さて。私のレガシィの損傷だが。
ラジエター、ヘッドライト等、走行メカニズムへのダメージは、皆無である。
ただ、外観上、ボンネットは1cmほど凹み・・・
「六連星エムブレム」は傷つき、フロントグリル内部には亀裂が数ヶ所。
「おそらく10万円台で直るんじゃないかなぁ」と、私は、自分自身で希望的な見積もりを出していた。
だがしかし。
土曜日にディーラーさんにて出してもらった見積もりは、私の想像を遥かに超えていた。
アルミの「ボンネットフード」は、板金が出来ないので、取り換えることになるだろうと予想はしていたのだが・・・
合計額は、驚愕の、税込380,290円
この値段を払うんだったら、同じ型の中古車を買った方が、むしろ安い。
まあ、「走れるうちは修理など必要ない」との格言もあるし、フランス人は「バンパーは当てるためにある」と考えているらしいし・・・
私が出した結論は、「修理せず、このまま2.0iに乗り続ける」である。
それにしても、怪我人が無くて、本当に良かった。
加えて、相手の方が良識ある方で、本当に良かった。
その点は、まさしく、不幸中の幸いである。
そして私は、ひたすら、反省するしかない。
自分自身への戒めとして、この顛末を、ここに記しておきたい。