今日から西アジアのパレスチナ・ディアスポラに入ります。
パレスチナ
ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒が、ともに聖地とみなすエルサレムを擁し、巡礼者の絶えることがなかった
パレスチナは、古来より豊かな文化をはぐくんできた。
1948年パレスチナにイスラエル国が建設されると、この文化を担っていた人々は、かって住んでいた土地を追われ、
やむなく離散することになった。
それは、この土地に広がる女性の衣装の豊富なバリエーションからもうかがい知ることができる。
ディアスポラ
「撒き散らかされたもの」と言う意味のギリシャ語に由来する言葉で、元の国家や民族の居住地を離れて暮らす
国民や民族の集団。難民は元の居住地に帰ることができるが、ディアスポラはそれは出来ない。
花嫁の部屋
イスラームの習慣にもとづき、女性の生活空間が男性と別に成立場面がある。
結婚式もそのひとつで、祝宴の場も男女別々に設けられる。
花嫁は親族の女性に囲まれて、晴れやかな門出ののときを待つ。
花嫁の部屋の配置図
ここに写真と説明をします。
①花嫁 ②マシタ(花嫁の身支度を手伝う女性)
③コホル入れ(コホルはまぶたに塗る伝統的な化粧品) ④化粧品(コホル・口紅)入れ
⑤ヘンナ入れ
(ヘンナは指甲花という植物からつくられた赤茶色の塗料。髪を染めるだけでなく、手の甲などに美しい模様を描く)
⑥花嫁の持参品
(花嫁は結婚の数年前から数ヶ月、新しい生活のための衣装やクッションカバーを作りはじめる。
美しく飾り付けられたハンカチは花婿に贈られ、婚礼の日に花婿がこれを持って踊る習わしがあった。)
⑦バラ水入れ ⑧少女(ドレスにはラーマッラー特有の白い亜麻地に赤い絹糸による刺繍がほどこされている。
首飾りの筒の中にはお守りとしてコーランの章句を書いた紙を入れる。)
⑨水煙草用パイプ ⑩花嫁のおじ(花嫁の母方のおじは花嫁の保護者として重要視され、
花婿は特別な贈り物を贈る習わしがあった。)
END