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Blog ~建築的日常生活&RUN~

静岡にある建築設計事務所、業務とそれ以外の活動、趣味の話、ちょっと考えたことなどを記録しています。

耐震と断熱

2014年03月24日 | 温熱環境設計

今年度の補助金を受けて行った耐震補強工事何件かが終了し、来年度の工事に向けていくつかの準備が進んでいます。そんななか、最近の省エネ関係の講習会に行くたびに耳にする断熱性能と健康の話を意識するようになりました。断熱工事は省エネのためということではなくヒートショックなどといった健康面の危険を回避する一つの方法であるということです。また、住宅の改修の打ち合わせで出てくる話としては静岡の場合はやはり「耐震」なのですが、「寒さ」を改善したいという話もよくあります。

耐震補強工事では壁や天井を解体するので断熱材を補強する工事を行うチャンスなのです。しかし、室内環境を改善するためには断熱層でそのエリアの床壁天井の断熱層を連続させる必要があります。また、隙間風に対しても対策をする必要があります。そういったことで断熱改修は簡単なことではないのですが、全く考えないというのも残念なことだと思います。新築においてはそういった動きになっていくので、改修の場合もちゃんと検討できるようにしていければと考えています。先日の古民家改修では断熱に対する対応をしています。春からの工事でも耐震補強とともに断熱改修を行う準備を進めています。

省エネの流れ2

2014年02月25日 | 温熱環境設計

 グランシップで行われた「静岡県住宅省エネルギー技術施工技術者講習会」に行ってきました。先日は設計者向けの講習でしたが今回は施工者向けの講習会です。建築士は図面を描いて計算をするだけではなく、現場で設計図書のとおりに施工されているかを確認する仕事も大切です。これからの省エネの流れの中で必要になる断熱施工の方法についてもちゃんと確認、指示できるようにと思い講習を受けました。前回は省エネルギー基準を満たしていることを確認するための計算方法が中心でしたが、今回はその計算を実際に成り立たせるための施工の方法の解説が中心でした。いろいろな方法の中でコストや手間を考えながら全体をどのようにまとめるか考えるのに参考になり、いろいろと頭の中を整理することができました。

省エネの流れ

2014年02月06日 | 温熱環境設計

 グランシップで行われた「静岡県住宅省エネルギー技術設計者講習会」に行ってきました。2020年から新築住宅に一定の省エネ性能に適合していることを義務化する動きになっているのですが、今回はそれに向けての講習会です。これまでも木造塾や省エネ建築診断士講習で勉強した内容ですが、実際に計算をやってみて少し疑問に思ったことなどがあったので、それらを確認する意味で役に立ちました。まだ2020年までは時間がありますが、分かっていることであればできるだけ早く対応し、これからの設計に取り入れていきたいと思います。ただ、数値や省エネだけ満たせば良い建築かといえばそうではないので、世の中が求める性能を確保したうえでの良い建築をまた考えていきたいです。

天然乾燥材と製材所見学

2013年11月13日 | 温熱環境設計

木材と製材を学ぼう! 
「森とま材と製材所見学」のご案内

先日予定されていた「しずおか森と学ぶ家づくりの会」の伐採見学会は天候により中止となってしまいましたが、引き続き秋のイベントの製材所見学会を行います。静岡市産の木の良さを活かすために木材の天然乾燥を行っている製材所の見学です。製材の実演とともに木の性質や使い方を学びます。自然に囲まれた環境で大切に製材されている「森とま材」をご覧になってください。

日   時:11月17 日(日) 10時00分集合 荒天中止
集合場所:安倍ごころ駐車場(静岡市葵区牛妻2352 )
見学場所:杉山製材所(静岡市葵区中沢50-2)
参加費:無料
服 装 :寒さをしのげる動きやすい服装

<内容>
・天然乾燥材について
・製材作業実演見学
・含水率測定実演
※12時頃解散予定

お気軽に遊びに来てください!


…お申込み・問い合わせ先…

清水建築設計室 TEL:054-245-3448
しずおか森と学ぶ家づくりの会事務局 TEL:054-251-7401

温度を見る

2013年10月03日 | 温熱環境設計

 2020年までにすべての新建築物に対し省エネルギー基準への適合を義務付ける方針が発表されたということで、いままでなんとなくですまされてきた感のある建築物の温熱性能評価が具体的なものとして必要とされ始めています。新築に関しては温熱性能を計算して設計することはできますが、既存建築物の改修に関しては現状を把握するところから始まり、すでに出来上がっている枠の中で対応することになるので、まだまだ難しい部分があると感じています。そういったなかでも耐震補強といった構造体(壁)を大規模に改修するときが、温熱改修ができるチャンスでもあります。これからは強さとともに省エネ性、快適さ、健康的に安全な居住空間を作る方法も考えていくべきだと思っています。

 そして既存建築物の温熱環境を調査するために登場するのがサーモカメラです。温度が色で見えるこのカメラを使うと、いろいろな発見があります。一見同じ温度でありそうに思える室内の床壁天井の表面もすべて違う温度になっています。その違いが暖房や冷房をする際の弱点のあらわれであったり、エネルギー浪費の様子だったりします。それには原因があるのですが、様子が見えればそれを改善する方法を検討する材料になります。いろいろ試行錯誤しながらですが最近の改修で少しずつですが活用しています。