
昨日、「身延山・七面山 修行走」に出場してきました。このレースは日蓮宗総本山身延山久遠寺とそれを守護するとされる七面大明神を祀る信仰の山、七面山を走るトレイルランです。13kmの思親報恩ショートコースと36kmの七面昇龍ロングコースがあり今回はロングコースに出場しました。ロングコースの累積標高は2,700mなかなかハードなレースです。

朝7:40、身延の温泉街をスタート、身延山三門をくぐり女坂を登り本堂前へ、そこから奥の院参道をひたすら登り身延山山頂1153mの思親閣へ到着、ここにエイドがあり一瞬気持ちが安らぎます。そこから春木川までひたすら下り、途中の集落では地元の皆さんが沿道で応援の声をかけてくれます、趣のある建物も目に入り、風景を楽しむ余裕もまだあります。

七面山表参道の手前で第一関門、制限時間まで10分を切っていたので少し気合いを入れて登りに臨みます。今度は階段、みんな無言で一歩一歩登っていきます。途中すれ違う登山者の方々も道をあけてくださり、応援の声をかけてくれます。辛いときに力になります、ありがたいです。1時間以上登り続けやっと七面山山頂1982mに到着、そこから見えた富士山が素晴らしく、半分まで来たという思いとともに、しばし休憩。山頂はとても寒くエイドでいただいたお汁粉の暖かさと甘さが体にしみわたり最高でした。

次は下り、楽に行けると思ったのですが大間違いでした。裏参道を再び春木川まで下るのですがこちらは足元があまり良くなく、石が転がるガレ場だったり、木の根が張り出す林の中の急な坂道だったりでした。ここを下ったところに第二関門があるのですが制限時間も近づいているので、スピードを上げるしかなく、また下る距離も長いので登りで使うのとはまた違う筋肉が疲労してきます。バランスを崩したり、足をへんなところについて傷めないように、集中して走るので精神的にも疲れてきます。下りで辛いと思ったのは初めてでした。それでも第二関門も制限時間まで数分というところでなんとか突破、あとはゴールを目指すのみです。

しかし、ここからまたひと山登ることになります。先ほど身延山から下ってきた道を今度は登ります。午前中の明るい光の中を気持ちよく下ってきたのとは違い、少し陽が傾き寒くなり始めた中を疲れた体で登るのはなかなかきついものがありました。それでもゴールが近づいていると思い頑張ります。1時間ちょっとかかってやっと感井坊922m到着、あとは下るのみです。わりと下りが得意なので最後の力を振り絞り、10人ほどを抜いて再び身延の温泉街へ、町の人や走り終わったランナー達に応援されて、7時間19分で無事完走できました。

ひたすら登ったり、ひたすら下ったり、ハードなコースでしたが、お寺のお坊さん、エイドの皆さん、町の皆さんの応援の声が本当に嬉しかったです。また、途中にある建物、景色をみながら走るのは苦しいながらも楽しかったです。いい経験をしました、修行走、出場して良かったです。
