前期ブロック福井大会に参加しました

 週末に「建築士会東海北陸ブロック会青年建築士協議会前期ブロック福井大会」に参加する為に福井に行って来ました。これは、静岡、愛知、三重、岐阜、福井、富山、石川の東海北陸7県の建築士会の青年委員がその地域での活動の報告と発表を行い、また互いの懇親を深める為に毎年行われているものです。会場は持ち回りで行われ今回は福井県福井市で開催されました。

 静岡県は旧浜松銀行協会の建物の保存と活用について発表を行いました。他県からは子供たちに「夢の家」の絵を描いてもらうような催しを行っていたり、木造の勉強会を行っていたり、子供たちが住文化を学習する為の教材を作成していたりとさまざまな活動の発表がされました。いろいろな地域の若い建築士が行っている、業務とは別の社会的活動の様子を知ることができました。

 参加するにはかなり労力がいることでしたが、その分得るものがありました。遊びに行ったのではないので、せっかく福井まで行ったのですがほとんど観光はしていません。でも、越前そばは3回食べてきました。またゆっくり行ってみたいです。
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天井裏のはなし

 耐震診断では天井裏を点検させていただきます。天井裏に上がると筋かいの上端が見えるのでその位置とサイズ、端部の留め方を調べることができます。また、桁と梁、梁と母屋の接合部、それぞれの部材どうしの継ぎ合わせの部分できちんと金物が取り付けられているか、すでに位置がずれている部分はないか、なども調べてきます。

 そんななかで、いろんなものを見つけることがあります。施工者が忘れていったと思われるドライバーや取り付ける予定だったと思われる束がコロンと置いてあった事もありました。また、ネズミの糞があったり、鳥が巣をつくる為に運び入れた大量の藁、直径60センチにもなりそうなスズメバチの巣といったものがあったこともありました。天井裏に入るだけでもいろいろなことがあります。
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「市役所の・・・」

静岡市では申し込みをすれば、市が無料で専門家の相談士を派遣し、木造住宅の簡易耐震診断をする事業を行っています。私もその相談士として何件かのお宅を診断してきたのですが、昨日うかがったお宅でこんな話を聞きました。

 ある日、感じの良い女性の声で「市役所の・・・ですが、耐震診断をやりませんか。」と電話があったそうです。しかし、そのお宅の方はその場で返事をするのはやめて、市役所にその業者は市役所の行っている耐震診断事業に関っているのか確認したところ、市役所が派遣する相談士ではないということだったそうです。なので、その業者の耐震診断は断ることにして、市役所が派遣する相談士の耐震診断を受けることにし、そして、私が担当として訪問したわけです。

 以前は別のお宅に「私は、静岡市から委託された相談士の清水と申しますが、先日申し込まれた耐震診断でご自宅に伺いたいのですが。」と電話をしたら、「市役所の人にはもう見てもらいましたから!おたくには頼みません。」ときつい言い方で言われた事がありました。私が本当の市の事業の相談士なのに。どこの市役所の人に見てもらったのか心配です。

 「市役所の・・・」といっても信じてもらえないし、信じられないようになってしまいましたね。残念に感じるのと、そのようなことをして仕事をしている人が居ることに腹が立ちました。いずれにしても不審に思ったらいったん電話を切って、市役所に確認するということが必要ですね。
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長野へ行ってきました

 夏休みに長野に行って来ました。私は大学に入るために信州に行き、そこで就職し、10年ほど暮らしました。

 建築を学び、仕事について、実務をこなしていくときに目の前には信州の風景がありました。夏の緑色に広がる田園の中に建つ軒の深い黒い民家、町の中に残るなまこ壁の土蔵、秘境と呼ばれる温泉地の木造旅館。それらの建築物の感覚的な記憶を今も設計を行うときに考えることがあります。そして、信州を訪れるたびにその感覚がよみがえり、心地よい懐かしさと、原点に立ち返るような感覚を感じることができます。

 環境がまったく違う場所で現在は仕事をしていますが、部分的でもいいからどこかにそういった心地よい感覚を生かすことができればと常に思っています。
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敷居が高い

 あるイベントで作品の展示と建築相談をやって欲しいという依頼があったので、先週の土日に行って来ました。他の建築士も数名参加している中、2日間で3組の相談に対応しました。

 その中のある方は増築を検討されていて、その計画が法的に可能かどうかという相談でした。相談にはその場で分かる範囲のアドバイスをさせていただきました。その方はその他に設計事務所に頼んだ場合どのようなことをしてもらえるのかといったことも尋ねられたので、私がいつもやっている仕事の内容を説明させてもらいました。

 いろいろな質問に答えている中で、「予算をお伝えしたらその金額で設計してもらえるのですか?」と聞かれました。設計事務所に頼むと勝手に設計をされて金額もかなり高くなるというイメージを持たれていたようです。私は「そんなことはないし、予算内で施主さんの希望を最大限生かすのが設計事務所の仕事なんですよ。」と答えました。その後もいろいろと話をして設計事務所の仕事も理解していただけたようでした。そしてその方は最後に「設計事務所というと敷居が高い感じがしてこのような相談ができると思っていなかった。」と言っていただけました。

 設計事務所に仕事を頼むというのはやっぱり敷居が高いイメージがあるのでしょうか。設計事務所の仕事はまだまだ誤解されている部分が多いと感じました。
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床下調査

 昨日、木造住宅の耐震精密診断を行いました。耐震精密診断では既存の筋かいの位置と寸法を調べることが重要な調査になります。古い家は設計図があって、筋かいの位置が示してあってもほとんどそのとおりに取り付けられていることはありませんので、自分の目で確認する必要があるのです。

 通常は天井裏に上れば筋かいの上端が見えるので確認できます。しかし、1階の筋かいを確認するには1階の天井裏、つまり1階の天井と2階の床の間の空間で確認するしかありません。しかし、昨日調査を行った家はこの空間が小さいために一部の筋かいしか確認できませんでした。そうなると、床下から筋かいの下端を確認することになります。これは床の高さによって筋かいを見ることができない場合もありますが、昨日の家は幸い床が高かったのでこの方法で確認することにしました。

 床下は非常にほこりぽいために、作業着の上からカッパを着て、頭から農薬散布用の防護マスクをかぶって行います。さらに、床下というのは空間の高さが狭いだけでなく、床束や根がらみといった障害物がいろいろあります。そしてこの暑さです。真っ暗なサウナの中をカッパを着ながら障害物を避けながらほふく前進やほふく後進をしていきます。かなりきついのでたまに床下で仰向けになり休憩したりします。

 おかしなもので、だんだんと「せっかく入ったのだから必ずあそこの筋かいを確認してやる。」とむきになってきます。そんなこんなでなんとかほとんどの筋かいを確認することができました。床下から出てきたときは作業着が汗でびっしょりでした。きょうは体のあちこちが痛いです。でも多くの調査結果が得られました。これからまとめます。
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