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出世技:得意技を一つは持て『主を七人変え候』

2022-10-18 07:49:18 | 歴史から学ぶ
藤堂高虎の生き様、初めは「出世欲」「地位と所領・石高」だが、豊臣長政の命で「武」の他に建築術を学び、その後多くの城、寺を建築することで外様でも家康、秀忠等からの信頼と石高を得た。現代、サラリーマンでも定年退職後の世界はまさに現役の時の経験から「手にある技・職」がものを言う時代である。年齢に関係なく働き続ける得意技を身につけておくことだ。
  『主を七人変え候』小松哲史
「概要」高虎は、歴史の日陰者となった。だが素朴な疑問がわいてくる。「ゴマスリ」だけで三十二万石の大名になれるのか。なぜ七度も主人を替えたのか。なぜ家康の信用を勝ち取ることができたのか。大名取りつぶし攻勢のなかで、なぜ生き残ることができたのか。これらの“謎”を、波乱に満ちた高虎の生涯で追いかけてみよう。人を誰も信じない家康の肝をつかみ、外様にして徳川の先鋒にまで昇りつめた男。乱世にも治世にも生き残る知恵と覚悟を活写。
ー藤堂高虎
    浅井家、織田家~豊臣秀長家来、猪武者から城作り武者修行17歳で初陣姉川の合戦
    安土城の石奉行、高松城水責めに土手作り、郡山の秀長の城建築、    
    31歳で1万石の大名となり嫁をもらうが後年秀保を養子(秀吉による殺害容疑)
    秀吉への家康の謁見で高虎は接待係(秀吉の天下取り名を知らしめるための謁見)
    島津討伐で2万石、秀長、千利休死後に秀長の跡目に秀保が、後見役51歳で務める
    朝鮮出兵など秀保が自殺、その処分で秀吉から高虎は領地没収、家名断絶とされる
    再び朝鮮出兵で7万石大名に戻るが秀吉の殺生が続く、秀次の切腹、家臣等の処刑
    秀吉63歳で没後、先を読み家康側に人質を差し出す(弟+息子)
    家康からの命により大津城建築、駿府城、丹波城、丹波亀山城、大阪城堀埋立
    江戸の増上寺、日光東照宮、江戸の領地に寛永寺と上野東照宮を建築、大阪城再建
    関ヶ原後、20万石となり大阪の陣後には27万石
    大阪、夏冬の陣には井伊直孝と共に高虎が先陣を切った
    家康が将軍職を秀忠に譲ったとき高虎は秀忠の相談役となる
    高虎は一族・家臣に全ての報酬を配り75歳で没となる
    高虎の言葉、天下取り、出世において「迷わず地方と地元民を選べ」とある
7人の主人
    浅井長政、磯野員昌、阿閉貞征、織田信澄、豊臣秀長、徳川家康、徳川秀忠
豊臣秀吉が秀長に言った言葉「戦国の世、一番必要なのは信用でできるものだ、これは身内に意外にない」「刀使い不得意なのはこの兄とて同じ、要は頭の使いようだ。自分で刀が使えなければ、刀を使えるものと雇えば良い」
ー天下取りの「中国大返し」 
    秀吉は備中高松から山崎230kmを7日間で走破し、明智光秀を討伐(官兵衛の助言)
ー徳川家康との接点
    3つの難題を超えることで天下を取れると家康に提言する(高虎の内部の立場を説明)
    1、政務派からの支持を得ている(石田三成等)
    2、秀頼の信頼を得ている
    3、取り分け豊家臣であるが秀吉に批判的であり先行きを考えている
    家康曰く「人を測るにはまずその力量と技量で測り、次にその姿勢と人柄。最後にその人間が勝つことだけでなく負けるこをと知っているかどうかで測れ」
ー関ヶ原の戦い
    東軍7万5千人vs西軍8万(西軍の死者4千人)
    小早川と毛利が動かずで東軍の勝負が決定的となる
    黒田如水は九州で西軍討伐するが国の3分裂を企んでいた(西と東、九州)
    分配外様大名(15人中13名)の2~3倍の領地を与え、譜代には10万石以上はない
    藤堂高虎は伊予今治で8万石から20万石へと拡大
ー家康の遺言
    「わしの死後3年間は諸大名を江戸に留め、おかしな動きをする大名があればすぐ手を打て。その後諸国の大名が参勤交代を怠れば厳しく咎めよ。例え徳川一族郎党であっても、違反者は容赦無く処分せよ。将軍たるもの、誰も信じてはならぬ。自分だけを信ぜよ」
ー高虎の遺言
    秀忠に対して「戦国の世にあっては武、太平の世にあっては文が重んじられる。しかし太平の中にあっても二つを等しく重んじることが肝心である」「天下泰平が続くと人は安易に流れ、それがいつまでも続くと錯覚し、武を忘れ放縦に流れます。だが太平の世は続かなく、いつか必ず破れます。徳川の世も同様、だから治にいて乱を忘れずの心構えが常に必要です」「人を適所に配置する事を忘れずに規律を重んじ全員を一つにまとめられ、なおかつ心にゆとりのある人間であれば大将に、弓や銃の発射の好機を見きるものは一隊の指揮者に、知恵と勇気が足りず、律儀さだけがあるものには、中堅やしんがりを任せます。だが、部下が仕事ができないと言って腹を立てる主がいますが、できない人間に無理にやらせようとする自分が悪いのです」