@痛快な思いが湧き出る書籍だ。巻末の数十ページは、年寄りの「気休め」、「老人」向けではなく真に日本をより良くするための仕事盛りの若者向けでもある。 日本固有の「矛盾」をサラリと言い切り、いわゆる対処方法、処方箋はとても感動的で同調する。日本がこれから取り組むべき事柄、教育、政治、社会の矛盾・不正を正していく姿は必ずや将来の日本を背負う若者に好影響していくだろうと思う。「豊かな国づくりを目指す空想」は日本に必須の改革だ。
『我流老人』垰野堯
「概要」下流ならぬ我流! 世間で言われている老人論より自分流の生き方を! リアル老後の著者がボヤき倒す! 医者と病院には近づくな/少々の不調は当たり前/お金はいつもないと思え/夫婦は別室がいい/昔の部下は部下ではない―
ー「気にしない、気にしない」やり過ごす方法
・生涯現役を目指そうなんて馬鹿な考えを持つな(もう老人だ、何もできはしない)
・自分に都合の悪いことは知らん事にする(都合のいいことだけに関わる)
・何事にも心配の種は作らない、期待しない、絶望もしない(成るようにしかならない)
・自分を取り巻く問題に執着しない(こんなもんだと思う)
・贅沢はしない、節約もしない(お金は気が向けばパッと使う)
・本や新聞TVなど「老人の生き方」に惑わされない(都合のいい作り話)
・老後の保険や医療情報などは無駄だ(死んだ後のことまで心配しない)
・百歳まで生きようと言ったよくは出さない(長く生きても大したことはない)
・病院に近づかない(行けば必ず病気にされる)
・酒、タバコは即座にやめ、1日1時間の散歩をする(余計なお世話だ)
・老人の生活訓など一切信用しない
・「気にしない、気にしない」と2度、口ずさみ無視する
ー日頃の「気にしない、気にしない」行動
・夫婦の別部屋を持ち、自然・社会観察の道草・散歩にお洒落をして単独で出かける
「医者の大掛け、大工の子掛け」不安を煽り通院、請求増にする、から病院には行かない
・足腰が動くまで、たまにはバイクで一人旅(健康生活寿命:男72歳、女77歳)
・足や目が悪くなったら早めに覚悟を決めておく(延命治療の有無、財産処理・遺言書)
・行きつけの一杯飲み屋を確保(情報収集・話し相手)夫婦は妥協するものと知る
(20代愛情、30代努力、40代忍耐、50代諦め、60代熟年離婚、70代あの世行き)
・孫との付き合いには教養が大切(質問に対して間違いないように教えること)
ー世の中の「気にしない、気にしない」
・世襲制政治から脱皮、政治家は70歳で引退、私財を投げ打ってできる政治家を選ぶ
・憲法「自衛権・防衛」の矛盾を70年経った現代にあった憲法に改める(自国防衛)
・近隣諸国との付合い見直し(隣国の勝手な言い分・歴史の歪曲に対する謝罪を止める)
・植物・動物などの外来種持ち込み禁止・放棄などを徹底する(固有種の絶滅・環境破壊)
・国民を欺く国家公務員・政治家の金銭・不正資料等を暴き法的責任を厳格に取らせる
(政治家・公務員の金銭授受、陰謀、搾取、不当処理)
・法的な厳罰が甘い日本
・3人以上の殺害で終身刑、現実10~15年くらいで釈放される日本の法律
・諸外国ではさまざまな罪を合算して判決となる、よって時効はほとんどない
・犯罪引渡し条約、日本はわずか2カ国(米国と韓国だけ)
英国151カ国、米国60カ国、中国・ブラジル20数カ国
ー豊かな国づくりを目指す空想 (ムダ使い改革・赤字国債が解消する費用捻出が可能)
・廃藩置県改革で北海道、東北、北陸、関東、近畿、四国、中国、九州の8つにする
・欧米諸国に倣い全ての地方議員をボランティア(無償)にする
・参議院を廃止し衆議院議員だけで250名にする(二院制の無駄使い)
・閣僚経験者以上は全て「ご意見番」として残し、国会は年中無休とする
ーガンジーの「文明の7つの罪」
原則なき政治
道徳なき商業
労働なき富
人間性なく科学
人格なき教育
倫理なき悦楽
犠牲なき宗教