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「迷える羊」はぶつかって当たる心掛けが必要『三四郎』(名作から思う事)

2020-04-28 08:32:14 | 人生を「生かす」には
@文中にある「迷える羊」とは所謂「羊質虎皮」、外見だけは立派だが、それに実質が伴っていないこと、なのではないだろうか。三四郎もそうだが、学生時代は理論武装は素晴らしいが、実際現実の社会、ビジネスに直結した考え方、経験が少ないから、実践に弱い疑問を感じたら「ぶつかって納得」するのが一番早い。 諸外国、特に米国の教育では学生同士の意見を討論させる試みが多い。 答えは一つとは限らない社会を教えることがとても盛んだ。

『三四郎』夏目漱石 
三四郎は熊本の高校を卒業して東京の大学に進学、東京と田舎の違い、さらに人々の考え方の違いなど3つの世界を発見する。1つ目は田舎の古臭い習慣を持った世界、2つ目は東京に住み、学び、暮らしている人々の世界、3つ目がこれからどこに進むのか、目指しているのかを視る未来の世界である。 三四郎の人間観察記から、特に女性に対する気弱な性格で思った時に「直ぐぶつかって当たる心掛け」がないのが最後まで悔やまれる
先生の夢話「20年ぶりに会って見ると女は変わらないが男は違う。女、それは「絵」であり、男は「詩」だと言う」(絵に書かれた者はそのままの姿を残す、詩はその都度変化していく)
<登場人物>
・広田先生 高校の英語の先生 世間で読まれない本を買いあさりあまり読まない 最近の若者の利己主義を批判する、利他主義も不可避だと
・野々宮宗八 同郷 理学者 研究者
・佐々木与次郎 同期生 社交的 広田先生の二階で同居。女性に対する評価がイマイチ皆と違い偏見を持った見方をする 「偉大なる暗闇」政治、言論、心音自由を求める、新たな文芸を若い青年が構築するのだと発信する
・野々宮よし子 野々宮の妹 病み上がりで里見の家に同居。 好奇心旺盛で何でも見たがる 最後によし子の結婚相手が友達の美禰子の夫になる
・里見美禰子 よし子の友人「strays sheep:迷える羊 を唱え、三四郎も同じだと伝える
・小川三四郎 人見知りで気弱、正直者で人を疑わない性格 憧れた女性にタジタジとなる