

昨日(5月18日)米国株は急伸した。ダウは一時1千ポイント以上上昇し、その後若干下落して911.95ポイント高(3.9%)で引けた。一方ハイテク銘柄の多いナスダックの上昇率は2.4%だった。
昨日株価を急伸させたのは、米国のバイオベンチャー・モデルナがコロナウイルス・ワクチン開発の初期段階のテストで有望な結果を得たというニュースだった。
WSJを読むと今回のモデルナの試験がかならずしも当局のテストの合格を意味するものではなさそうだが、他にもワクチン開発が進んでいるので、投資家にコロナウイルスがワクチンで制御できる可能性が高まったというポジティブなセンチメントが広まった。
米国や欧州の一部で見られるロックダウン緩和の動きも好感されている。
ダウの上昇率に比べてナスダックの上昇率が低かったこと(なおS&P500はその中間)は、投資家がエネルギーやレジャーなどで遅れていた大型株を物色したことを意味する。
一個人投資家として楽観的な見方(というか希望的観測)を述べると、ワクチン開発ニュースは経済再建の動きを強め、株価の後押しをする。そしてもし多くの投資家が同じような考え方を持つならば、投資家は「株を持たざるリスク」を強く感じ、買いに向かうだろう。
なぜなら株価は緩々(ゆるゆろ)と上昇するより、ある大きなニュースで急上昇する可能性があるからだ。この急上昇をスパイクと呼ぶが、投資家特にに機関投資家はこのスパイクを逃すことを恐れる。なぜならそこで株価の水準が変わってしまうとキャッチアップが困難だからだ。
コロナウイルス騒動はまず底値に近いところで株を買った人やマイクロソフトなどコロナに強い銘柄を持っていた人に大きなプラスを与え、その次に株価下落の恐怖に耐えて株を持ち続けた人にプラスを与えるだろう。
今朝(5月19日)の読売新聞が徒然草を取り上げていた。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20200518-OYT8T50138/
人生に対する達観に到達し、独りを楽しむスマートな生き方を称賛する兼好法師だが、徒然草を読んでいくとお酒に関する話や女性の話もでてくる。兼好法師は俗世を離れて生きているのではない。一定の距離を保ちながら俗世とともに生きていたのだ。徒然草の中には、コロナウイルスと共生していきる知恵があり、またシニアライフを生きる知恵がある。
私も「徒然草を読む」を続けてみよう。