金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

小人閑居

2020年05月09日 | うんちく・小ネタ

コロナウイルス対策の自宅逼塞というのは疲れますね。

そもそも自宅でおとなしくしていても平気というのは、かなり心の修行ができた人です。

今流にいうとマインドフルネスに通じていて一人で静かに瞑想できる人には閑居は良いかもしれません。

だが我々凡人は閑居していると碌なことはありません。大学(中国の古典)に「小人閑居して不善をなす」という言葉があります。つまらない人間は暇にしていると兎角悪事に走りやすいという意味です。悪事に走らないまでも閑居が身心の健康にマイナスであることは間違いないでしょう。小人にとっては。

 

 

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つまらないゲーム遊びでも飲み食いよりはまし

2020年05月09日 | うんちく・小ネタ

「つまらないゲーム遊びでも食べてばかりいて頭を使わないよりまし」というのは緊急事態宣言を受けて、家でゴロゴロしている時の話ではありません。

25百年以上も前に孔子が言った言葉です。原文は「子曰く、飽食終日心を用うる所なくば、難いかな。博奕なる者あらずや。之を為すは猶已むに賢(まさ)れり」(陽貨第十七)です。

宇野哲人氏の論語新訳をベースに口語にすると「終日飲み食いばかりして心を働かさないのは困ったものだ。双六(博奕の博)や囲碁(博奕の奕)があるではないか。そんな遊びごとでも頭を使わずに飲み食いしているよりはマシじゃ」ということになります。

コロナウイルス騒動以降友人と外で飲むことはなくなっていますが、時々ZOOM飲み会というのはやっています。ワインなどを片手にパソコンの向こうと友人たちと話をしていると意外に飲み過ぎることもあるのですね。

そんな時孔子のこの言葉を思い出しました。親しい友人に囲碁をする人がいるとインターネットで対局するのですが、手ごろな友人がおりません。先輩の中にはインターネットで碁をされている方もいるようですが、その人は上手すぎてお誘いするのは気が引けます。

コロナ騒動に備えて囲碁の勉強をもっとしておけば良かった・・と考えている次第です。

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失業率が15%近くになっても株高が続く理由

2020年05月09日 | 投資

昨日(5月8日)発表された米国の4月の失業率は14.7%で、非農業部門の雇用者数は2050万人減だった。失業率は1948年に記録した10.8%以来の高い数字だった。

ところが米国株は上昇。ダウは455ポイント1.9%、ナスダックは141ポイント1.58%アップだった。雇用の悪化と株高という矛盾する現象に投資家は頭をひねる。

WSJはWhy us the stock market rallying when the economy is so bad?という記事で、この奇妙な現象の背景を説明していた。

  1. V字型回復への期待 
  2. 相場を牽引するハイテク5社への期待
  3. 企業収益回復への期待
  4. 株式投資に替わる投資なし
  5. 連銀支援への期待

米国株の代表的指標(ダウ・S&P500・ナスダック)は3月23日に底値を着けてから3割以上上昇している。相場を牽引しているのは、ハイテク5銘柄だ。アマゾン・アップル・アルファベット・フェイスブック・マイクロソフトである。これらの銘柄はテレワークや自宅籠りの恩恵を受けている。アマゾン株は年初来29%上昇し、マイクロソフト株は17%上昇している。

この5銘柄の時価総額はS&P500の20%を占めるから、市場平均を押し上げる効果は大きい。

低金利下では株式に替わる投資対象がないということも資金を株式投資に向かわせる。投資家が恐れるのは「買い場を失う」ことで、かなりの投資家は相場の底に差し掛かったので仕込みに入ろうと考えていると思われる。

景気が悪化するとたちまち失業率が跳ね上がるが、悲惨な光景の中に好材料を探そうとしる米国株式市場。貪欲ではあるがある意味では分かりやすい市場でもある。

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日本の指導者のコロナ対策、国民評価で世界最低

2020年05月09日 | ライフプランニングファイル

MSNニュースに「日本の指導者のコロナ対応が、調査対象の政治・経済・地域社会・メディア全分野で世界最下位、総合指数も最下位の評価を受けた」という記事がでていた。

これはシンガポールの調査機関Blackbox ResearchとフランスのTolunaが世界23ケか国で約12,500人にオンライン調査を行ったものである。

世界で一番高い評価を受けたのは、コロナウイルス発生場所の中国で100点満点の85点。二番目がベトナムで77点、以下UAE,インド、マレーシア、台湾とアジア諸国が続いている。

感染者世界最大の米国の点数はドイツと並んで100点満点の41点でランキングは14位。

日本は感染者の割合などは世界的に見て悪い訳ではないが、評価は100点満点の16点と断トツに悪かった。

どうして日本の指導者の評価が際立って悪いのだろうか?

BlackboxのCEOは「日本の低評価は、緊急事態宣言の遅れなどで安倍政権の対応に批判が続いていることと合致している。間違いなくコロナウイルスの指導力のストレステスト(特別検査)で落第した」と分析しているが、この分析で十分なのかどうかは分からない。

私は次のような問題が新型コロナウイルス感染拡大対応時に国民の不満として噴出したと考えている。

第一にマイナンバーカード活用の不徹底など時代遅れの行政に対する不満だ。もしマイナンバーカードが国民に徹底していたとすると「マスクの買い占め」問題などは防止できた。つまりマスク購入時にマイナンバーカードを使って個人別の購入=保有枚数を確認すればよいのである。マイナンバーカードを提示しないと買えないような仕組み(高齢者や病気の人のために代理申請制度は必要)を作るべきだったのだ。

第二に専門家の意見の利用方法である。コロナウイルス感染拡大防止について実は定説がある訳ではない。徹底的に感染防止で防げるという考え方もあれば、集団免疫を作る以外にコロナウイルスを削減する方法はないという意見もあるのだ。スウェーデンは後者の考え方に立つ。つまり「専門家の意見」というのは必ずしも定説ではない。またすべて政策にはTrade offというものがある。つまり八方美人的には行かないのである。極端にいうと総ての国民が自宅からでないような体制を作ることができるなら、極一時的には感染防止はできる。だがそれでは食料の生産・配送もできないから国民はまもなく餓死してしまう。これは極論だが、すべての政策は「何かを守ろうとすると何かを失う」ものなのである。それを決めるのは専門家ではなく、政治家なのだ。現在の日本の政治家にはその認識が欠けていたのだ。

第三の点は日本人は悲観的で批判的にものを見る傾向があるという点は割り引いて考える必要があるだろう。色々批判はあるけれど感染者数や死亡者の割合も世界的に見ると低いのだからもう少し点数をあげてもいいんじゃないか?という気もするが如何なものだろうか?

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特別定額給付金オンライン申請終了

2020年05月09日 | ライフプランニングファイル

今朝(5月9日)新聞やテレビのニュースで「特別定額給付金申請で市区役所の窓口が大変なことになっている」という記事がでていた。マイナンバーカードの申請をする人や電子証明書の暗証番号を忘れて再発行を依頼する人が窓口に殺到し数時間待ち、ということが起きているようだ。これでは3密状態。コロナウイルス感染拡大による経済負担を緩和するための給付金がウイルス感染拡大を招きかねない。

さて私は朝7時頃からパソコンに向かって定額給付金の申請を開始した。

昨日事前準備をしていたので、正味5分程度で済ませることができた。カードリーダーでマイナンバーカードを読み込ませると住所・生年月日などは自動入力するので手間が省けた。

自分で入力しないといけない項目は「電話番号」「電子メールアドレス」「家内の氏名」「銀行口座情報」である。

朝テレビを見ていると「オンライン申請には申請者本人以外のマイナンバーや暗証番号が必要」と誤った情報を流していたが、家族のマイナンバーは不要である(マイナンバーカードを申請していなくても給付金の申請はできる)。

たまたまかもしれないがマスコミも誤った情報を流すので混乱が増幅する。ところで上記の情報の中で日頃使わないので覚えていないのが銀行口座情報の中の支店番号だ。これはキャッシュカードに書いてある。

これで一件落着である。

ところで行政事務を合理化するには、このようなオンライン申請は必須だ。多くの国民がマイナンバーカードを使って給付金の申請等を行うようになると市区役所の窓口業務負担は軽減する。そしてコロナウイルス感染拡大リスクも減少する。

市区役所の窓口には時々横柄な対応をする職員がいる(最近減ってきたが)ので、英語で公務員のことを何と呼ぶか説明したくなることがある。英語で公務員はsivil servant、直訳すると「市民の召使・使用人」である。

だからといって私は我々市民が主人として横柄であって良いと言っているのではない。公務員の給料は税金で賄われるが、今や納税者である市民も経済的に疲弊し、永続的に税金を納めることができるかどうか怪しい状態だ。つまり市民も公務員も一緒に知恵を絞り、努力して行政事務を合理化し、財政悪化に歯止めをかけないといけないのである。

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