S嬢のPC日記

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PTA役員というもの

2006年04月26日 | 「障害」に関わること
 一般的というか、学齢以上の子どもに縁が無い人にとっての「PTA役員」というと、あのテレビ番組がダメだとか、これが教育上よろしくないとか、妙なことをヒステリックに叫ぶ人たちという印象があるように思う。イメージ的にそんな感じ。
でも実際は、誰かがやらなくちゃならないことを「断れない人」なんてのが大半なんではないかと思う。

 PTA役員をやると、学校運営の様子がよくわかる、学年を超えた人間関係が開かれる。わたしはそれなりにメリットの多いものだと思う。
子どもを持つ前に持っていた「PTAという言葉から来るイメージ」というものも、実態とはちょっと違う。中小企業の経営者がみんな「禿げててスケベなシャチョーサン」じゃないのと同じこと。

 障害児の親をやっていこうと思ったら、このPTA役員というものはメリットが多い。
通常学級、障害児学級、養護学校、その就学先全てにおいて、みなそれなりにメリットのあるものだと思う。

 PTA役員になれば、さらにいわゆる「役付き」になれば、学校運営の様子というものがよくわかる。通常学級所属ならば、我が子だけの視点ではなく、学校運営、学級運営上に出てくる一面からくる我が子の障害という面、という視点を持つことができるし、障害児学級在籍なら、通常学級の保護者との接点を広げていける利点があるし、さらに加えて、他の保護者に対しての理解活動を進めるチャンスを持つこともできる。

 養護学校は生徒数が少ない。それでも通常の学校の学級と同じ数だけの役員選出を行わなければならない。まあ、養護学校に入れたら「すぐに役員をやらなきゃいけない順番が回ってくる」っていう俗説なんぞが出てくる背景は存在する。
それでもわたしは、養護学校を進学先とした場合に、PTA役員を担うというメリットは大きいと思う。

 地域の「障害児界」は、狭い。就学先、就労先、年齢が同じようなものだったら、必ずどこかで接点ができてくる。同じ学年、なんてことはたったの12年間だけのこと。実はその12年間の後の方がずっと長い。この12年のずっと後に出てくる問題なんてことが出現した場合、学年を超えた人間関係を持っている、もしくは持っていたということのメリットは大きいと思う。また学年を超えた人間関係は、視点を豊かに、視野を広く持つという素養を自分に育てる材料になる。
 特に小学校から養護学校に進学させた場合は、役員さんは小学生の親から高等部の親までで編成される。この時期に高等部の保護者と人間関係ができていくことで、先を見通した子育てに対しての情報を得られる。これは大きいと思う。

 新年度に入り、全国津々浦々、いろいろな場所で、新しい役員さん同士の「自己紹介」なんてものが行われているんじゃないかと思う。そしてわたしもその一人。
 知的障害児を持つ家庭は、その家庭ごとにストーリーがある。障害の傾向も違えば、対処法やその家庭環境という背景も異なる。そんなストーリーに出会っていくことも、とても興味深い。

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