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「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

本日読了、「東條秘書官機密日誌 赤松貞雄」

2006-01-03 23:58:05 | 歴史・戦争
靖国神社参拝問題をA級戦犯が合祀されているから、という理由で中共などから非難されています。

本日は、東京裁判の主役たるA級戦犯東條英機の秘書官であった赤松貞雄の残した本を読了。

「東條秘書官機密日誌 赤松貞雄 文藝春秋」

陸士の34期の赤松貞雄にとっての東條英機を見る視点はひいき目にありますが、そういう考えもできるなと思わせる面白い本です。元々、公開される筈のなかった文章を遺族の許しを得て本とされたもの。

私にとって東條英機のエピソードを書いた一部よりも赤松大佐の陸相秘書官になるまでの二部の方が面白く感じたのは、当時の幼年学校、陸士、隊勤務などのことが書かれているからでしょう。

本日読了、「北朝鮮の消えた友と私の物語 萩原遼」

2006-01-01 14:31:13 | 歴史・戦争
昨年末に買った本を一気に読み終えました。

「北朝鮮に消えた友と私の物語 萩原遼 文春文庫」(シンガポールドル15.10リヤンコート・紀伊國屋にて購入)

寝るのも忘れ、読み続けました。久しぶりにノンフィクションの興味深い本に出会いました。
作家自身も赤旗の記者で北朝鮮に滞在した人間というのも肌であの国を知るひとり。昨日観た映画「血と骨」で、私が一番気になったのは帰国運動でした。本書を参考にすると在日朝鮮人と日本共産党の関係とその離反などが読み取れます(もちろんのこと書かれてあることすべてが真実かは検証の余地有)。総連の主導権争いがその大きな一要因であったとは。

日本にとっては彼らは棄民であったのでしょうか?これからの私たちにとって何ができるのか?

気になる点はありますが、これだけの力作には頭が下がります。

萩原遼の他の作品も購入してみようと考えております。

*赤旗日曜版を読んでいた私としてはこの人達が当時の赤旗を日本共産党の指導の下、つくっていたのだな、と。

映画「血と骨」を観て、本日購入「北朝鮮に消えた友と私の物語 萩原遼」

2005-12-30 22:08:37 | 歴史・戦争
本日、シンガポールで公開されている映画「血と骨」を観に行きました。
原作は私の好きな作家、梁石日です。

しかし、北朝鮮への帰国運動などシンガポール人に理解できるのでしょうか?と考えつつも自問し、本日購入。

「北朝鮮に消えた友と私の物語 萩原遼 文春文庫」

本日読了、「自決 飯尾憲士 集英社文庫」

2005-12-28 22:13:37 | 歴史・戦争
題に惹かれて買った本、本日読了しました。

「自決 森師団長斬殺事件 飯尾憲士 集英社文庫」

陸(航)士60期の作家が追う上原重太郎大尉の影。近衛師団長部屋に上原大尉はいたのか?自ら陸士出身ということを多く語らず生きてきた作家が疎遠となっている陸士の先輩や同級生に連絡を取りながら、パズルを埋めるような作業が下手な推理小説よりも興味深く読むことができます。

読んで気が付いたのですが、これから読む人に薦めるのは、登場した人物を1枚の紙に書いていくことでしょう。また、多少、旧帝国陸軍の組織、幼年学校と士官学校の成り立ちなどをおさえておかないとちんぷんかんぷんかもしれません。

「日本陸海軍の制度・組織・人事 東大出版会」などを横において読むとよいでしょう。

先日読んだ、「私観 太平洋戦争 高木惣吉 光人社NF文庫」のP341に記されている場面を掘り下げた本。

本日、読了「私観 太平洋戦争 高木惣吉 光人社NF文庫」

2005-12-23 09:11:57 | 歴史・戦争
海兵43期の高木惣吉の残した本。

読了本
「私観 太平洋戦争 和平工作に奔走した一提督の手記 高木惣吉 光文社NF文庫」

なかなか興味深い1冊でした。ただ、文章が読みづらい点が数箇所あり、意味不明確のところも見受けられます。これはもしかしたら数箇所は関係者しかわからない書き方をしたのかもしれません。戦後の氏の本に関しては元軍人からは苦々しく思われていたとの話もあります。

本を読む前に必要なのは戦争に踏み切るまで何が起きていたのか、敗戦までの経緯を簡単にでも踏まえておく必要があります。本の中では時系列に並んでいないのも留意点。陸海軍の人物の海兵と士官学校の年次もおさえておくとなおよし。

人物評価につき、野村吉三郎(海兵26期)のことを書いている点など、人には2面性があることを言い表しており、考えるべき点。

12月8日真珠湾攻撃の日

2005-12-08 21:47:40 | 歴史・戦争
本日は真珠湾攻撃の日です。

入手済み未読
「完本・太平洋戦争(上)、(下) 文藝春秋編」
「大東亜戦争作戦日誌 井本熊男 芙蓉書房出版」
「真珠湾奇襲・ルーズベルトは知っていたか 今野勉 PHP文庫」
「機動部隊 淵田美津男・奥宮正武 新装版戦記文庫
「海軍航空隊、発進 源田實 文春文庫」
「海軍航空隊始末記 同上」
などなど、その他も色々買っているようです。

何か読み始めたいと思う今日です。

本日読了、「昭和戦後史の死角 保坂正康」

2005-10-02 19:31:47 | 歴史・戦争
昨日、バリ島で爆弾テロが起き、日本人も被害にあいました。テロに屈しないと声明を出した日本はどこへ行くのか?

本日読了
「昭和戦後史の死角 保坂正康 朝日文庫」
先の戦争から現代社会を考える視点を持つこの本は一読の価値を持つように思われます。歴史に何を学ぶか、何故そうなったかを考える中で現代日本社会の危うさも感じ取れるのではないでしょうか?
私は小泉首相の役目は終わっていると感じたのは「どこが戦闘地域でどこが非戦闘地域であるか、私にわかるわけない」といった答弁でした。一国の総理が言うべき発言ではないのです。真摯さが足りないのです。いみじくもこの点を保坂正康も取り上げて論じていることについて、おかしいと感じている人たちが多くいるのであろうと思えます。

しかしながら歴史的にみると大衆とはわかりやすい扇動者を選ぶ傾向にあるのです。今回の日本の総選挙にその傾向を読み取ることができるでしょう。

古代アテネが衰退したのは無産市民に選挙権を与えたこと。これも歴史でしょうか。
保坂正康の第2章は「保守主義」について書かれています。

今を考えれるべき本の1冊です。

「織田信長 山岡荘八」

2005-09-22 23:59:00 | 歴史・戦争
不思議と読書をした時期をはっきりと覚えている本もあります。

読了本
「織田信長 全5巻 山岡荘八 講談社文庫」
大学生の1回生の時に安い古い下宿先で読みました。

同級生に今読んでいる本は「織田信長」と言い、笑われました。
気にもしていませんが、今考えると読むのが早すぎたのか???

本能寺 池宮彰一郎

2005-09-21 21:51:59 | 歴史・戦争
帰国時に総選挙があり、小泉自民党が圧勝、本日第3次小泉内閣が発足しました。帰国時に雑誌に書かれていたこと、織田信長は聞き上手であったが・・・・・・。

読了本
「本能寺 上・下 池宮彰一郎 毎日新聞社」
改革者としての信長の生き方を池宮彰一郎の本で読むということはまた一興です。

盗作騒ぎはありましたが、池宮彰一郎の小説は面白いということは否定できないのではないでしょうか?

本日読了、「周恩来・最後の十年 張佐良」

2005-09-09 20:16:11 | 歴史・戦争
中国共産党の歴史は権力闘争につきるのかもしれません。その中で表向き、失脚がなかった周恩来の死までの晩年10年をともにした医者の回顧録。

本日読了
「周恩来・最後の十年 張佐良 日本経済新聞社」
権力闘争の読み物はなかなか面白いものです。文化大革命についての本を今度買ってみようと思います。

P243ページに誤植あり。

阿闍世王物語 ひろさちや

2005-09-08 23:47:36 | 歴史・戦争
普段同じ本を二度は読まないのですが、これは数少ないその手の本です。

読了本
「阿闍世王物語 ひろさちや 新潮社」
何故か二度読んでもストーリーを憶えていないとは・・・・・・。また読むと思います。

面白く不思議な本、オススメです。
この作家(思想家)の初めての小説だそうですが、なかなかのものではないでしょうか?この手の小説をもっと書いてもらいたいものです。

ちなみにこれは本の装丁が気に入り買った単行本です。作家のことは何も知りませんでしたし、この作家の小説以外の本は読もうとは思えないです、今のところ。

高杉晋作 古川薫

2005-09-07 23:43:26 | 歴史・戦争
自らの出身地にこだわる古川薫の一冊。

読了本
「高杉晋作 わが風雲の詩 古川薫 文春文庫」
やはり天才は長生きしないのでしょうか?明治維新後は生き残りの作った出来損ないの社会であったのでしょうか?維新に貢献のあった人々は社会の構成を作り上げる前にこの世を去っています。それは壊し道を開いた人たちは建設にはそぐわなかったのでしょうか?

桂小五郎が木戸になっての晩年には、みんないなくなってしまったとぼやいていたそうですが・・・・・・。

零戦燃ゆ 柳田邦男

2005-09-04 16:55:53 | 歴史・戦争
ただ今読書中といえども、すでに途中で数年が経ちました。

読了本
「零戦燃ゆ 柳田邦男 ① 文春文庫」
ただ今、②に入ってミッドウェイに戦いです。これから消耗戦に入っていくと考えると、手が止まってしまいました。

私にとってぜひとも全巻読み終えたい本ではありますが・・・・・・。

関連本
「零式艦上戦闘機 学習研修社」
零戦にも色々な型があります。図解で眺めることができるのでこのような本も時には必要です。
靖国神社の遊就館にあるのは52型。ちなみに真珠湾攻撃は21型。

堺屋太一の本、豊臣秀長

2005-09-03 23:12:12 | 歴史・戦争
堺屋太一、ただの関西のおっちゃんとは私の先輩の談。

読了本
「豊臣秀長 ある補佐役の生涯 上・下 堺屋太一 文春文庫」
補佐役の重要性を考える本だったような?読みやすいですが、読んだからどうという本ではありませんでした。

よって、私の堺屋太一体験はこの一冊(上下で2冊)のみです。