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「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

昨日読了、「カエサル 長谷川博隆」

2007-04-27 12:18:14 | 歴史・戦争
のんびりと読んでいた本を昨日読了、

「カエサル 長谷川博隆 講談社学術文庫」

自分の歳にカエサルが何をしていたのかなどを見てみると暗鬱なる気分となります。カエサルは自分の歳にアレクサンドロス大王が何をしていたかを考えて暗鬱たる気分になっていたそうですが・・・・・・。

ローマがその都市国家的性質を変貌し、帝国へと歩むその分岐点に存在したカエサルの存在を読み易く文庫にまとめた1冊です。

本日購入、「二十三の戦争短編小説 古山高麗雄」「東京奇譚集 村上春樹」

2007-04-18 21:30:34 | 歴史・戦争
本日、シンガポールの古本屋で購入

「二十三の戦争短編小説 古山高麗雄 文春文庫」7・80ドル

「東京奇譚集 村上春樹 新潮社」9.30ドル

フーコン戦記の作家、古山高麗雄。2冊目の入手です。
時々、村上春樹は買いたくなる作家です。

本日読了、「大統領たちが恐れた男 上巻 アンソニー・サマーズ」

2007-04-16 20:30:25 | 歴史・戦争
家にあった本を長い期間かけて本日読了、

「大統領たちが恐れた男 -FBI長官フーヴァーの秘密の生涯ー 上巻 アンソニー・サマーズ 新潮文庫」

下巻は家にない為に、多分下巻は読まないだろう1冊です。

人の秘密(弱み)をどう有効に使うか、これはサラリーマン必読の1冊かもしれません。早速、秘密のファイルを作ってみましょう。



昨日読了、「十七歳の硫黄島 秋草鶴次」

2007-03-03 23:47:02 | 歴史・戦争
昨日、シンガポールで映画「硫黄島からの手紙」の手紙を観に行きました。

その前に何とかかろうじて読み終わった1冊、

「十七歳の硫黄島 秋草鶴次 文春文庫」

映画での戦争風景よりもより悲惨な現実があったことをこの1冊は知らしめてくれる気がします。
作者は通信兵であったが為に、穴掘りをせずにすみ、また他の兵隊よりも情報を知る立場にだったようです。
数少ない生存者である一兵士が味わった戦争体験、戦争の悲惨さを感じる為にもオススメの1冊です。

映画ではシンガポール人の若者の変なところでの笑い声がひじょうに癇に障った私です。

2月24日購入、「グーグル Google 佐々木俊尚」、「十七歳の硫黄島 秋草鶴次」

2007-02-27 08:14:47 | 歴史・戦争
帰国時に本屋に行こうと思ったものの、なかなか時間が取れずに、行った折に購入した2冊、

「グーグル Google 既存のビジネスを破壊する 佐々木俊尚 文春新書」

「十七歳の硫黄島 秋草鶴次 文春文庫」

日本でしか入手できない本を買おうと思ったものの、こちらでも購入可能な本を買うに終わった一時帰国でした。

本日読了、「「戦前」という時代 山本夏彦」

2006-12-04 20:18:59 | 歴史・戦争
本日読了は、

「「戦前」という時代 山本夏彦 文春文庫」

「戦前」という時代がまっ暗というのは嘘だという書き出しで始まり、明治の失われた漢詩をそのよりどころとする文語的語彙が滅んでいったことについての記載に終わるエッセイ集。

寝る前に読むに適した本。

理解できないところや話・言葉もあるものの、なかなか読み応えのある1冊。あまり本を読まない人にとってはちょっと辛い1冊でもあるかもしれません。


そういえば、誰かのエッセイで真珠湾攻撃を知ると、もやもやとした雲が去ったような爽快感を感じたとあったことを改めて思い出しました。

タイのクーデターに思うこと

2006-09-20 13:34:14 | 歴史・戦争
’91年にまさかと言われたクーデター(陸軍士官学校5期のスチンダ将軍のグループが当時の首相のチャートチャイ氏に対して起こしたもの)が起こり、’92年に軍同士の衝突もありえた流血の騒乱、そして、完全に民政に落ち着いたと思われたタイで’06年9月19日にクーデターが起こりました。
さすがにタクシン首相(すでに元首相?)の強引とも言えるやり方や私財に関する批判があったのは確かなのですが、野党サイドも政権を奪取できなかった事実もこのクーデターの要因のひとつでもあるのでしょう。

タイの陸軍は3軍(陸軍、空軍、海軍)+警察(4番目の軍隊とも言える)の中での軍をリードする集団。また、陸軍司令官はポジション的にはその上の国軍司令官よりも実質権力をもっています。映像の5人は各軍の司令官+国軍司令官(では?)。

15年前のクーデター後に起こった騒乱騒ぎを思い起こしても、どう民政にソフトランディングさせるか、これが今回のクーデターの是非を判断する試金石なのかもしれません。

読了本(だいぶ前に読んだ本ですが)
「タイ現代政治史 国王を元首とする民主主義 加藤和英 弘文堂」
「クーデターの政治学 岡崎久彦、藤井昭彦、横田順子 中公文庫」

タイの無血クーデターのタイの政治に及ぼした影響などを読んでみてはいかがでしょう。
最後にタクシン氏を引き摺り下ろすには現国王が健在な今をおいてなかったのかもしれませんが、軍の隠然とした力もこれまた健在であったことを示す今回のクーデターでした。

昨日読了、「昭和天皇の戦争 勝野駿」

2006-09-19 20:04:35 | 歴史・戦争
昨日読了

「昭和天皇の戦争 摂政就任から敗戦まで 勝野駿 図書出版社」

作者の名前の前に皇室担当記者という文字があった為に面白いのかと期待するも、空振りの1冊。単行本で読むほどの内容はないような気がします。

この本の中で一番有益なのは、P240からの昭和天皇戦争関係年表?

昭和天皇の戦争責任は、法的にも人道的にもあるのではないでしょうか?戦後の社会が落ち着いたところで、彼岸に行かれる前に退位すべきだったと思えます。
意地悪な考え方としては、その責として死が迎えるまで、休むところなく晩年まで働かされたと考えることも出来るのかもしれません。

余談ですが、今年、今上天皇が東南アジアご訪問のスケジュールを確認しました私はその殺人的スケジュールに驚きました。また、シンガポールでのご訪問、見事なほど戦史関連の場所へのスケジュールはありませんでした。とあるところでは、日本兵の声を再現として「殺せ!殺せ!殺せ!」と醜い叫び声がマイクから流れてきたりなど、かなりシュールなのですが。

本日読了、「エリザベート 塚本哲也」

2006-09-11 23:24:41 | 歴史・戦争
本日読了、

「エリザベート ハプスブルク家最後の皇女 塚本哲也 文藝春秋」

オーストリア・ハンガリー帝国の終末から第二次世界大戦後の中欧ヨーロッパに生きたハプスブルク家の一人の皇女を中心にして語られる物語は、飽きさせることなく、最後まで興味深く読むことができます。階級と言うものが政治的支配体制に反映されている時代が過ぎ去っても、それはやはり何らかの形で残っており、人々に感銘を与えることもあるのだなと。

ひとりの女性を描くことが、その国を描くことになっている本です。

また、帝国の終焉から第二次世界大戦後の中欧・東欧ヨーロッパの姿を俯瞰して見てみるとドイツとソ連の重い影響を感じざるおえないところは、この本にも詳しく書かれています。

改めて中欧・東欧ヨーロッパの歴史に興味を持てた1冊でした。

オススメの1冊です。

昨日読了、「日中戦争 白井勝美」

2006-09-10 13:33:22 | 歴史・戦争
読みかけの本を昨日読了。

「日中戦争 和平か戦線拡大か 白井勝美 中公新書」

あまりにも多大な事柄を200ページの新書にまとめている為か、なかなか読むのが一苦労。初版が昭和42年ということを考えみるに、その間にでてきた新資料などが当然反映されていないだろうことも念頭に入れ、読む必要があるのかもしれません。

何しろ、登場する人物の多さと土地名の多さ、それに反して掲載の地図の貧弱さ。
読書にはちょっと辛い1冊です。

ぜひどこかに注釈を入れていただきたいとも思えます。

本日読了、「太平洋戦争終戦の研究 鳥巣建之助」

2006-08-27 09:44:52 | 歴史・戦争
特攻と原子爆弾を主に捉え書かれた1冊です。

本日読了
「太平洋戦争終戦の研究 鳥巣建之助 文春文庫」

特攻と原子爆弾というものが日本の戦争終結をあのようにならしめた要因だと書く著者は、戦争の前半は潜水艦艦長、後半は潜水艦隊の参謀(中佐)。戦時中の大半が物資の輸送や局地戦で消耗された潜水艦への悔しさがあり、本の中からは著者の特攻に対する思い入れが読み取れ、から目にした原爆と言うものの意味合い、それが交じり合い「終戦」という敗戦へとつながり行きます。

潜水艦特攻の回天(確か靖国神社の遊就館に展示してあったと記憶しているのですが)を認可する立場のひとりであったのか、多くのページが水中特攻に割かれています。

ああいう形で敗戦を迎えたことがよかったのか、もっと早く降伏できなかったのか(その前に戦争は避け得なかったのか)?
戦争へ踏み込んでいった時期そして敗戦までの政府・軍の上層部の一連の行動はこれからも研究されるべきものであるでしょう。

本日読了、「靖国 YASUKUNI 坪内祐三」

2006-08-15 10:02:18 | 歴史・戦争
小泉首相が敗戦のこの日に、公約としての靖国神社参拝を実行しました。その画像をTVで見ながら、数日前から途中まで読んで、そのままだった1冊を今朝読み終えました。

「靖国 YASUKUNI 坪内祐三 新潮社」

作者の幻惑するような筆の進みに戸惑わされる点も色々とありますが、なかなか興味深い1冊です。

靖国神社のアミューズメントパーク的要素に焦点を合わせたこの本には、政治的争点となっている戦争責任という現在の問題からはずれているので、それを期待して読むと拍子抜けしてしまうかもしれません。

寝る前に床に横になって読むに眠気を誘う心地よい1冊でした(最後は今日中に読み終えたかったので、朝に読みましたが)。

数年前に近くのホテルに泊まり、歩いて靖国神社へ行きましたが、靖国という空間をまた見に行きたいと思います。

昨日読了、「日本交響楽 満州篇(上) 豊田穣」

2006-08-07 07:53:07 | 歴史・戦争
昨日読了した1冊は、

「日本交響楽 満州篇(上) 豊田穣 講談社文庫」

海軍兵学校68期の著者が描く、歴史小説。
昭和の初頭の張作霖爆殺を中心とした物語に、満州で過ごす少年の生活を絡めた1冊です。

この1冊から全7冊を綴る小説群の1冊目。

寝る前に読む1冊として読みきりました。満州篇(下)以降は購入していません。取りあえずはこの1冊でいいかな、という印象です。

現在、手に取っている同作家の「長良川」の自らの体験を思わせる作品と比べると深みの少ない、娯楽作品としての要素が多く思われる1冊でした。

元宮内庁長官のメモ(昭和天皇のことば?)

2006-07-21 08:47:27 | 歴史・戦争
昨日から元宮内庁長官のメモがニュースに出ています。
A級戦犯が合祀されているから、という理由で靖国神社へ行かないと・・・・・・。

歴史的には価値あるものとしても、そのメモの信憑性など検証の余地があるはずです。
ともあれ、この時期にいきなりこのようなメモが出現すると言う胡散臭さはぬぐえないものがあるのではないでしょうか?

入手本、未読
「昭和天皇の戦争 勝野駿 図書出版社」

明治憲法下での国責(国政と軍事の双方)は天皇にあるので、ちょっとおいおいという印象です。たとえ、自分の意に沿わないものだとしても、認可したのは誰であるのか?
もし、これが事実であれば、あなたにそれを言う資格はないということだけは確かでしょう。

また、歴史的には価値ある資料かもしれませんが、元宮内庁長官がこのようなメモを残してはいけません。