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望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

母さんさんの哲学を生きる

2020-04-27 13:32:47 | 田舎色逍遙

高知県田野町 大野台地

母さんの哲学

夕暮れの台地
夕焼け暮色にはえて赤色台地
やがて赤色は台地に消えて今
明日は赤い赤い痛みの台地

根気よく根気よく母さん
我が子の垢を振り払う
誰とて苦しい目先
誰とて止めてしまいたい人間生活
それでも母さん怒りて生きた

母さんは台地に怒りを耕した
野菜にコンコンと水
麦畑を見回して鳥追
父を頼りとしながら
台地に女を眠らせた

怒ること嘆くこと
口に出せなくなっても
母さんに徹して母の哲学だと信じた

母さんが叫んだ海
生涯を道化師と過ごした母さんの台地

母さんの哲学
それでも怒りて生きる
胸に刻み込んで人生の道程









桜吹雪よ止まれ

2020-04-03 23:43:01 | 田舎色逍遙



美波町 潮吹き岩

桜吹雪 

桜の花 風に舞わなないで流れてる
桜 吹雪となって降るよ

身近の大切なあなた
きのう出会った人
みんな明日を見つけられない
今の自分を記憶に残せるどころか
必死に過ぎ去ることを待っている
音のない桜吹雪に怯えるだけの今

桜吹雪は一年に一度
何千回の歳月は巡り
風に舞う桜でした
今 未曾有の時
どうしても止めて降らしたくない
今だけ降る桜吹雪を見送っていられない




パラグライダーの彷徨

2020-03-13 15:37:16 | 田舎色逍遙

勝浦町の空にパラグライダー

春怨彷徨

我が身を小さく 
恋空を大空に捉えてしまう春怨
パラグライダー自信喪失の彷徨

予測不能の気流
切りも見状態の回避
春怨の陶酔郷から離脱すべく飛行力
空鏡を閃光で突き抜けたパラグライダー
恋空から実態をふまえた春空を見据える

空鏡は地上を写す鏡
一心不乱に真実を求める見める航路 空鏡は出身するのだろう









春陽一刻

2020-03-04 14:58:57 | 田舎色逍遙

勝浦町 春宵一刻

春陽の人

剣を鞘に封印した翁
剣が立たず剣のない年輪
山野の青春を年輪に刻み込んだ春陽の人

翁は人間としてと語る
「山野を支配する力 知能知識は春を仮想する偽物」
人間味 樹液の様に滲み出す
自然の試練 泰然自若の境地
翁の生きざまは春宵一刻 
早春の芳香は侘しさを呈し 里山小道坂道を仄かに霞と棚引く 

春陽の人 浮世絵のワビサビを春そのものと詠う





白梅と紅梅のはざま

2020-02-21 13:18:02 | 田舎色逍遙

白梅と紅梅のはざま

アスファルトの街並み
平面的な装い お水に嵌まりそうな立体風景
その連続性は一本の紅梅にゆきつく

白い花弁にほんのり
じんわりと紅色うす化粧
排ガスでくすんだ心情は厚化粧
赤裸々な告白が町中に蔓延 言い訳の自己ダンス
ノリノリ気分ようで孤独感の絶頂

「等身大の美意識 美感を欲して膨張する
等身大 それは飽くなき欲望の慰め愛」
放漫の地 
旧態の常識 説法は過去のヒソヒソ話

くすんだ色々を洗い流しノーメーク
心で扉を開く
『お帰りなさい』親愛の声 くすんだ色は剥がれ涙と流れて深紅

里山裾野は夕暮れて
白梅の純白は凛々しく
一人ぼっちで咲いている