望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

年の瀬架橋

2020-11-29 16:13:22 | 燦々創成期
年の瀬架橋

年の瀬架橋

橋桁のかからない年の瀬
天上を垂直に地表へ
闇を切り裂いて妖気
怪しげな季節風は妖しく
街は雪を促す閑古鳥
12を飾る電飾は化石ネオン

冬空よ 食物をはし渡せ
川よ 流れを止めるなら
冷えた味噌汁一杯を残してくれ
北風よ アルコールを含んで吹き荒れろ
いつの間に底無し空洞
何処かへ生活地盤を埋没してなるものか

橋にかける橋桁は宙に中ぶらりん
師走に架けたい橋桁を見出だせない
めずまりの雨水に師走は煙る




赤色スウィングトップ

2020-11-20 14:44:25 | 燦々創成期

徳島市 菜の花畑

赤色スウィング

赤色スウィングトップ
一分を惜しんだその生き方
DEEN 赤い反発を自主制作 
赤いスウィングトップを纏ってもDEENはDEENであるためにDEENを制作
赤色スウィングトップ
季節外れなくDEEN一色芯

カラス色と対峙する
ぐちょぐじゃぐじゃ
12色まとめる一色芯
ずれない日々であるため
どす黒い腹声も晴れ色であるように自己制作

季節外れの陽気 寒冷
交互する日々を一色芯
反骨色を旗手にDEENと対峙する男ロマン

紺 カーキ色スウィングトップ
流行に無頓着さがよい
私は私色のスイングトップをチョイスする

ズレ始めた季節の中 一色芯を徹す作業ジャンパーを纏って 地道を行く自己制作の日々





抽出番人

2020-11-14 16:13:17 | 燦々創成期

抽出番人

だ―だぁ 爆音のバイク奇声は疾走ローリング
少年自転車は静かにジグザグ
密告による抽出へ番人
「平定仕切れない生活感が番人を静止画とする
未来に据える番人は悲哀を抽出して見つめる」

内部フィルムに画角確度
取り込む平定でバラけた
抽出 機微にそぐう事象は静物画に描写
見惚れる出なく見つめる
一絞りをこよなく見つめ
静物画に奥行き覚醒平定

なだらかな静物画 おもうにならない静止画
一つ一つ抽出 一つを手掛た静物画に生物は動いた





指先まで一路

2020-11-08 20:20:12 | 燦々創成期

指先に一路

心底に行き先を封じ
穏健へ表情を造形
足先一路 劣化した靴底を嗜め 車椅子に声かけ

親父威厳は実地に構えた
起立 地面に指先敬礼
恭順は守備 整備して社会現実を軽やかに享受
小柄な体格で不器用 
円やかに柔和な軌跡を構築 人中に厚顔を漲らせた

太陽軌道と廻る重石を引き摺って 艶かに積み重ね重ねて父ちゃん色を昇華
息子にかかる十字を分解 共に足先一路に並べたい親父

腰を屈める妻に見合う分量
妻共々 後に先にも一本柱
一路 指先まで真っ当だった
天変にくるいなく指先に一路
今 この時をあるがままに










父性愛散歩

2020-11-01 22:39:50 | 思いダイヤル


父性愛散歩

レトロな背広の老父
細身 八十過ぎ 昭和世代カジュアルにきが引ける修身世代だろう 老父は車椅子と進む散歩 車椅子にかかる重量 それはすがる心情と体重 両肩に懸かるものを超越して気遣いは細身を支える
その年格好より頑健
その細身をしならせて
疲労困憊ほどでもない声かけ それは意識の上に意識せず物欲なし無償なのだ

我が家に着いたのか
父ちゃんの声で降車
一歩引きずり足
二歩目はしっかりと歩行
父ちゃんは介助にまわる
玄関で母は出迎え お帰り
母の声 母は見守り 家に電気の灯りは三人分 慎ましやかな薄明かり
父性愛は中年の我が子を気遣いつつ 妻に労り 2つの介助 日課を終え明日の日課を計画配分より 一刻も睡眠につきたい
父性愛は限りある時間に身を任せても采配と決断
有償に対し家族を委ねられる金力 無償という厳然な愛力 余暇を持てない老父
限られた時間 残存する生命感 生きている道標
老父は穏やかな小路 父性愛散歩を日課に夜を待ち望む