望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

俺の白川郷

2018-11-25 16:44:11 | 望郷クリームソーダ
那賀町日野谷

俺の白川郷

里山の植林はサメ歯並び
山里はドミノ倒し寸前

杉林は里を見守る眠りスクリーン
深深と雪降る里景色の今を一時停止
新たな旅立ちを示唆して
ドミノ倒しの盾とある

牛は藁を食んでいる
雄鶏は朝一番の雄叫び
豚はしっぽスクリュー回転
竹の節々に思いを積み重ねた藁ぐるタワー刈田に生きた

過去を引きずる道じゃない
明日を印す生抜いた景観
それが俺の白川郷

思い入れは名もなき里へ
俺の白川郷は旅の途中駅
俺の白川郷へ終着のない旅路







ひとりいる風景

2018-11-08 14:04:31 | 望郷クリームソーダ
海部郡 牟岐大橋



ひとり風景



一つだけに拘りたい


一つに身を委ねたい


止まり木の数々に戸惑い


多方向に流す気流に辟易


ひとり言ひとり鳴き声は尽きぬ



架空と実相に流されて揺らぐ


ひとり風景は奈落の底に見えてしまう



どんどん奥へ内なる枕に寝転ぶ夢遊病の影


コンクリート壁を前に心を弾いてエネルギーを使い果たす影


壁にレール書いてなぞり灰色の地平線へ線路を敷く影



喚いて嘆いてのたうって


実体をかなぐり捨て影と揺らいでもボヤけてしまう


実在の荒野に真っ直ぐ貫く線路を描いて実体で進む


それぞ意味のある人生軌道



辛くても情けなくても


押されて揉まれて生きていたい