望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

誰かぞ蜻蛉に羽黒

2020-08-29 16:25:23 | 田舎色逍遙

誰かぞ蜻蛉か羽黒 

孟宗竹は竹藪の王者と波及する原っぱ
王者は王者の節を重ね風雪を刻んだ襞を寛容として原っぱに日陰の礼状

原っぱ癒し系の疑似色
弱肉強食に追い落とし
誰かぞ飛来する蜻蛉
緑金の裸体 黒い羽はゆらゆら傘に仕立て雨風を呑み込むことで緑金を増す
裸体に有用な節を一二三 積算した地学 天文 生物力を治めて ヒラヒラと羽の剛性感に融通は込められる
優柔不断 融通の効かない個体は羽黒のまま
誰かぞ誰だ羽黒
実地現場に飛ぶんだ
飛び立った瞬間から
体内の襞は海を見据えよ
山の峠から高低の修羅場を割って塩風は経験値の襞を容易く酸化するぞ
蜻蛉に言い聞かせたのは誰ぞ俺だ 
俺は羽黒蜻蛉になる筈だった
俺は塩風に錆びついた人間値を高めたい

俺を劣化させる羽黒
漆黒サングラスを外した
複眼270度能力 羽黒蜻蛉見ている空にいつの日にか





ギリギリ線上の尊徳

2020-08-23 21:20:29 | 田舎色逍遙

徳島県那賀町 西納小学校記念碑

ギリギリの線上

杉の花咲く源 仕訳仕切られて空中ブランコ 宙ぶらりん恐怖の憂き目を廃校跡

廃校記念樹に精霊は投宿の線上 卒業記念樹に纏わるメモリーは空回り 地中にめり込んでいく線上へ地球ゴマは走る
夜は星空観覧車の部分範囲
狭隘感度の杉山は月に照らされた遺跡
二宮尊徳像は尊徳を外されて 芝をかついだ名もない金次郎像へギリギリの線上

ギリギリ一ミリ以下の線上に刃物の突き付けられた村は起き上がりこぼし
二つの選択肢の線上に夜は明けだした







夏の少女心理

2020-08-20 15:18:00 | 田舎色逍遙

夏の少女心理

少女は50メートル先
父母 子供三人の親子を見つめ水中
ムラムラと感じる少女なり心理
少女は魚の群れを嫌う
群衆心理を歯車で潰すのだ

21メートル先にお婆ちゃん
とうとう流れる水に静を振り返り孫を見守る
孫娘を眼にとらえ二十歳の孫娘を浮かべてる

八歳の少女にお婆ちゃん
少女の力は水流を滑り台
前々 逆逆 流にのろうと逆らい加減でも少女の膚に気泡は湧いてブクブク立ち上がる
清廉さは水中シャボン玉で夏果実から四季折々へ

八歳の少女を清流は透過して少女心理は夏に溶解
ママ お婆ちゃんと泳いでいる夏 
ママへの有り難うを絵日記にしたためて








業を剛として均して百姓家

2020-08-17 15:42:44 | 田舎色逍遙

百姓家

野菜の煮物 麦飯ふるまわれそうな百姓家
百姓家の御膳を開いてしまった尼寺 にわか尼
にわかに浮き足立おののく
質素 変哲もなくずっと尼寺は浮世離れ離れて山中
浮世へ未練は壮絶な女の業
世捨て人は浮き草

浮世離れの山んなか
百姓の業を土と均して自給自足の壮絶
山山に逃げ込めば棘に傷だらけ
獣道を辿れば跳ね返される
責めても憩い感応
樹液に密集する昆虫たちの見事さ
夏 猛暑をしのぐは谷 谷川 蚊取り線香 縁台 団扇 浴衣 一時の納涼は夕涼み 

百姓の業を剛としてきた百姓家
此処にたった時から百姓家
崩れる落ちるまで百姓家
壮絶な迄に達した百姓家





百姓平野に空模様

2020-08-11 23:08:00 | 田舎色逍遙

百姓平野
その広さは嵐の前触れ 
竜巻と自虐の合間見える合戦場
男の面積感覚は麻痺して音無き風鈴

広大な生活圏に疲労する肉体は閉所恐怖症
自己改革と開墾 
鍬を持たぬ男は追究される妄想苦悩
現代 現実の逃避行は妄想
妄想
百姓平野に男の求愛は藻屑と夢想花火

遠雷は風 山 百姓平野に轟く雷鳴
侵略される稲原 
青い稲光に怯え男の内向性は牝猫を愛おしむ
牝猫に一人芝居を演じられて飼い慣らされる主の稲原

近景 住みかに安住
もう一歩遠のき広範囲を見渡して風鈴の音色は元通り響き始めた

百姓平野の番人 遠雷に刺激の抵抗
百姓平野の農道に男として合間見える