望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

空き家に紡いで

2024-01-27 13:23:25 | 思いダイヤル

空き家に紡ぐ

蔦に蔓延られた空き家
郵便配達 宅配便も行き過ぎ
すうっと古びた光景に紡がれる

黒ずんだ箪笥に古びた着物 
赤子をあやす人は手拭いにモンペ姿 
凍える夕暮れに立ち向かった
両手を合わせ悲境であろうと
家人は去り際に数えた唄

感傷にしたり観賞している他人
蔦を切り裂いてどうにか
内部に混沌する事象を嗅ぎたい
古びた暖簾はすきま風に揺らぐセピア色

空き家は薄暮にゆらゆら
唱歌にゆらゆら茅葺き屋根
幼少時代は走馬灯でゆらゆら
懐旧を紡いでほつれていく






 













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