望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

秋冷裁定

2020-09-26 18:00:51 | 燦々創成期


秋冷裁定


クサガメは野山へ甲羅干しだった

水瓶座に近付きたい一心不乱

傾斜角度15度 酩酊と弛緩 一点に一点で達した

飲まず喰わず即身甲羅になるとは澄まし顔
満天は小粋な額縁 月光のみ射し込む枯れ萎んだ部屋
一夜にして甲羅 落ち葉の布団で眠りについたまま


野山の遥か別格地 人跡は森林伐採跡 獣の傷痕 足跡は薄く落葉と同等速度で糞は非情に転がる

禿げ山とかした跡地 満天は寛大なキャンパス 銀河の光や届けど枯れ萎んだ部屋にどんずまる秋風


青すすき 秋を旅して枯野

すすき野に廃屋の人跡 

ぽとぽと水滴は萎んだ部屋を濡らして秋冷の波紋 

廃屋廃墟は秋雨に煙る

すすき野 禿げ山に歳月は裁定 同じ轍を踏ませない


原生林を再生へ復活の道

旅路は延々 旅先を定めるのは禿げ山をさらした人跡





岸辺の貴女

2020-09-22 16:40:46 | 燦々創成期


岸辺の貴女

岸辺は季節の花により美化される
花の心はバクテリアからの自立
汚染された花の小さな胸に私は巣くいたい
紫外線の言葉でバクテリアを死滅させるメタリック塗装にもなろう
花は貴女であって 母性愛は木漏れ日に焦がれよ
貴女の心の鼓動を口説きたい
私は無情の心砂漠で泉に沈む
貴女の岸辺に子宮をあげたい
あなたの心 女を食い破ったバクテリアに今 貴女の毒力に男であろう
貴女はその力で男力を見定め
私にメタリックな情欲の色をもたらした 
  有り難う貴女は母性











正義の限界峠

2020-09-22 09:12:58 | 燦々創成期


限界峠の正義

岩石は鋭角な切っ先でむき出し
秋冷に若君は率先二輪 
意識がいの正義 意志は罪悪群雄
鋭角な岩に飛び込んで左側の権威
脳発信元の基地 スマホは天命にすりかわる
秋山に紅葉なす動じない摂理
痛感な秋模様 山中の三叉路に
期待のランナー眠る

手と手をつないで山村の袋小路 狭い鋭い季節風に曝されても連帯
山火は摂理に従い走るだけだった
遠い深い森へ 秋の奥地に時流
赤 黄色 古木よ若木のエッセンスに習え 自ら去来する自念の謙虚さを恥辱で下道とするな
単調なまま限界を僕とするな
決起こそ限界を凌駕
すぼまる山道 縄張り範囲の獣道
峠の先に富士山の時代は来る




プラチナ魂へGoサイン

2020-09-20 15:23:58 | 燦々創成期

徳島市 某公園

プラチナ魂 

人に踏まれること 犬の立ち小便に戸惑う少なさ
夜中の公園は男の隠れ家
ベンチで男は様になる女の咥え煙草 意味深な煙りを吹いて静寂 漆黒をかき混ぜ一等星の輝きと自己対比

美的希少を育み珍重 
路傍の石を地中へ抹殺
金銀への変化を許諾しない公園周囲
男はうとうとプラチナ色の夢で弛緩 夜露の冷たさを忘却へ拭い去りたい

金銀銅の格付けマラソン
自分を査定されることに金属疲労
斜陽の銅である証明書に頷きサイン
崩れかけた精神の内申書に仮サイン

詩集「自分の感受性くらい」読み返し躁鬱の見境にプラチナ魂を見つけたい

公園に夜は明け始め曙の道標
カクテルライトを防眩するプラチナ魂へ震い立つGoサイン














仏生山 街並み憧憬

2020-09-14 08:33:25 | 燦々創成期

高松市仏生山の街並み

街並み憧憬

嘗ての緑酒紅灯は楓蔦
西の空へ名残つよし茜色
街並み古式蒼然 
旅心は薄暗い灯の軒先に栖をかまえ一夜の投宿
旅愁を東へ東の蒼空に天外とせん

空き家にこもった山伏のホラ貝 九字を切り祈祷
夕暮れに行脚する虚無僧
着物を染め直し秋色衣で尺八業 
ミヤマアカネは紅色を自分色と織り成して茜空
黒 斑点 黄色ヒョウモン蝶 頭色を時空へ飛び翔び
未練の残像を断って旅立て

厚い雲 薄雲 交互の時空
未知の間隔で強雨弱雨
聖典を覆す宝玉の水
走り雨 秋雨と降るが良い