これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

「フランス人間国宝展」を四字熟語で表すと

2017年10月12日 22時00分36秒 | 過剰エッセイ
 上野・国立東京博物館で、当該展示が開催されているのは知っていた。
 フランスの人間国宝とは、いかなるものか。
 興味はあったが、私は中間考査の問題作成をしたかった。しかし、同僚女性が「笹木さんが気に入ると思う」と勧めてくれたので、一念発起し上野に駆けつけた。



 表慶館の豪華絢爛な造りは好きだ。一昨年前の「ブルガリ展」以来ではないか。
 館内には、日本文化にはないエッセンスがあふれている。たとえば、チケットに印刷された金銀細工の作品は、ロラン・ダラスプの「グラス チューリップ」であるが、曲線多用のやわらかさに感心するばかりだ。



 奇想天外なシルヴァン・ル・グエンの扇には度肝を抜かれた。また、ミシェル・ウルトーの傘には「この道一本」で切磋琢磨した華麗な技術に驚愕し、フロアを3周ほど回ってしまった。素敵な作品はたくさんあったが、私の順位付けでは最優秀賞となっている。
 他にも、羽根細工、エンボス加工、紋章彫刻などで目を引く作品があったけれど、写真がないので、ご興味のある方は直接来館してはいかがだろうか。
 フランス人間国宝は、自己表現を何より大切に考えているという気がした。誰にも真似できない独創性をもって、徹頭徹尾、自分なりの美を作品に込めている。そして、どの作品にも全力投球で臨み、プロの誇りの漂う逸品に仕上げたのだ。
 まさに縦横無尽の職人芸。我が国の伝統工芸とはひと味違った醍醐味がある。
 すぐに帰らず、館内売店に立ち寄ったのは失敗だったかもしれない。
 私の趣味に、直球勝負を挑んでくるような商品を見てしまったからだ。
「ううっ、何て容姿端麗な!」
 三角形の組み合わせだけで、質実清廉なツリーを描いたクリスマスカード。



 もうひとつ、つる植物が豊穣を祝って一心不乱に踊っているようなグリーティングカード。



 どちらも、パリのアトリエで、押し型付け職人と金箔押し職人が国内生産したものである。
 一目惚れしてしまい、このままお別れすれば、意気消沈することは目に見えていた。決して安くはなかったが、一大決心して買うことにした。
 ファイルを整理整頓して、大事にしまっておこう。
 一芸一能に秀でた人物の仕事は素晴らしい。


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コメント (8)
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