これは したり ~笹木 砂希~

面白いこと、妙なこと、不思議なことは、み~んな私に近寄ってきます。

雨ニハマケル

2013年07月28日 20時41分15秒 | エッセイ
 隅田川花火大会のため、今年は屋形船のツアーに申し込んだ。
 花火は7時過ぎに始まるが、水上でも場所取りがあるらしい。集合は2時である。



 2時半に屋形船に乗り込み、早くも夕食をとる。


 
 アナゴがとても美味しかった。
 


 刺身も豪華である。



 つづいて天ぷらが運ばれてきて、お腹がどんどん重くなっていく。



「今日は屋形船が200艘くらい出てますよ」
 船主の言葉通り、隅田川にはたくさんの船が浮かんでいた。



「あそこに、第一会場の花火があります。あれを打ち上げるんですよ」



 写真で見たことはあるが、どの花火も大きい。花火師の腕の見せどころであろう。
「正面にはスカイツリーが見えます。お写真をどうぞ」
 せっかくだから、一枚撮っておいた。



 4時半頃には、花火の見やすい場所で錨を下ろし、ジッと開会を待つ。
「あと2時間半ありますが、飲み放題もありますし、お休みになっても結構ですからお待ちください」
 添乗員もあれこれ気をつかい、大変そうだった。
 私は仕事を持ってきていたので、時間を有効に使うことができた。相席になった2組のご夫婦は、どちらも品がよく、すぐに仲良くなれてよかった。ときおり会話に参加し、あとはマイペースで仕事をする。結構有意義な2時間半だったと思う。
「それでは皆様、座布団を持ってデッキにお上がりください」
 7時ちょっと前になると、花火見物の準備をする。船の屋根にはデッキがあり、建物などに遮られることになく花火を楽しめる特等席である。早く始まらないかとワクワクして待った。
 7時5分。時間通りに最初の花火が上がる。
「わあ、すごい!」
 あちこちから歓声が上がり、花火大会がスタートした。



 いろいろな花火が打ち上げられ、夜空の彩りを楽しむことができた。







 15分ほど経ったころだろうか。手に雨粒が落ちてきた。
「雨?」
 パラパラといった程度だが、デッキの上では隣近所でざわめきが起き始めた。
 なにしろ、天気予報では、夕方から雷雨と言っていたのだから……。



 雨粒にはお構いなしに、花火が上がる。





「うわ、結構降ってきた」
 雨は、パラパラからポツポツに変わり、だんだん粒が大きくなってきた。お年寄りを中心に、早々と船内に引き上げる客も出始めた。
 私は傘を広げ、「もうちょっと」と粘る。
 ドーン、ドドーン。



 さきほどまで、火薬の煙で花火が霞んでいたのに、雨で視界がよくなっている。



 花火は何事もなかったかのように打ち上げられ、天高く舞い上がっては鮮やかな花を咲かせていた。
 まだまだ、と思っていたが、雨粒が痛く感じられてきた。
 ドドドドドッ!
 銀玉鉄砲のような水滴に、そろそろ限界かと悟った。
「戻ろうか」
 隣の娘に声をかけ、船内に避難することにした。私たちが最後である。
 花火が見られないのは残念だが、体を壊しては元も子もない。雨には勝てないと察した。
 雨音はどんどん大きくなり、土砂降りになったようだ。
「えー、花火大会は中止になったそうです」
 しばらくしてから、船主が両方の眉毛を下げて報告した。たったの30分しか打ち上げていない。
 船内には脱力感や疲労感が漂い、誰もが肩を落としていた。決して安くはないツアーだが、荒天とあっては諦めるしかない。私の席では「残念会」と称して、ビールで乾杯が始まった。もちろん、私も飲んだ。
「こういうことは珍しいので、今日はぜひ、宝くじを買ってお帰りになってください」
 船主の軽妙なトークに、船内が和む。

 まあ、こういうこともあるんだな……。

 花火見物の客はガッカリだが、打ち上げられなかった花火を作った人たちもガッカリだろう。
 何事もあきらめが肝心だけど。
 ちなみに、宝くじは買わなかった。億万長者への道を逃したかもしれない。


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国宝 金印

2013年07月25日 21時00分34秒 | エッセイ
 福岡に行くと言ったら、20代の同僚女性が興味深い話をしてくれた。
「福岡から吉野ケ里遺跡が近いんですよ。私は行きました。すごくよかったです」
 なぬ、吉野ケ里遺跡!?
 佐賀県と聞いていたが、博多から45分ほどで行かれるらしい。ぜひ、行ってみたい。
 しかし、いざ福岡に来てみると、早起きするのはダルいし暑いし、同行した娘もライブ疲れをしている。だんだん面倒になり、「次でいっか」と思い始めた。
 他に歴史的価値のあるものはないかなと『るるぶ』を探していると、どえらいフレーズが目に入った。
「福岡市博物館 ~ 教科書でおなじみの、国宝 金印を展示しています」
 金印とは、あの「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」の文字でおなじみのハンコである。私は仰天して、娘に駆け寄った。
「ねえねえ、教科書に載ってた金印が見られるって。ヤフオクドームの近くだから、ついでに行こうよ」
「金印? 何で福岡なの? 長崎じゃないの?」
「長崎は江戸時代じゃなかった?」
「そうだっけ」
「もっと昔のハンコでしょ」
「織田信長?」
「卑弥呼かも」
 地元の人や、日本史の専門家が聞いたら、立ちくらみを起こしそうな会話である。
 ひとまず、「行けばわかるんじゃね?」ということでバスに乗った。
 福岡市博物館は大変モダンな建物だ。予想よりも大きくて立派であった。



「スゲー……」
 私も娘も、口をあんぐりと開けて中に入る。
 金印は常設展で公開しているらしい。階段を上がってみると、不吉な看板が目についた。



「常設展示室はリニューアルのため、現在閉室しております」
 ギャッ!!
 しかし、よく見たら続きがあった。
「なお、国宝 金印は部門別展示室にて公開しております」
 ウホウホ。
 さすがは福岡市。私のために、準備しておいてくれたのだ。
 なんてはずはないか……。
 金印は博物館で一番の目玉なのだろう。展示室の入口すぐの場所に飾られていた。朱色の印影がでかでかと掲げられ、見覚えのある文字に、大昔のものとは思えない親近感が感じられる。
 印面の1辺の長さは2.347cmという。かなり小さな印だが、重量は108.7gあり、見た目より重いそうだ。教科書に掲載されていたものを生で見て、有名人に会えたときと同じ喜びがあった。

 来てよかった!

 金印は、中国の史書『後漢書』にある光武帝が、福岡平野にあった奴国(なこく)の王に与えた「印綬」(いんじゅ)にあたるもので、弥生時代に大陸との盛んな交流が行われていたことを示すものだという。
「全然違っていたね」
「恥ずかしいね」
 私たちは赤面しながら展示室を出た。
 階段の手前に、来館記念スタンプがあった。
「あっ、これいい~!」



 迷わずペッタン。
「お母さん、博物館のもあるよ」



 こちらもペッタン。
 すごーく得した気分。
 今度来たら、吉野ケ里遺跡にも行かなくちゃ。


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あいた、あいた

2013年07月22日 20時19分22秒 | エッセイ
 いよいよ福岡に行く日がきた。
 飛行機は昼すぎの便だ。機内で食べる弁当を買うため、池袋のデパ地下に寄った。たまには美濃吉がいい。あとは、山手線で浜松町に出てモノレールに乗ればよい。
 ホームでモノレールを待っていると、荷物が少ないことに気づいた。
「あっ、お弁当を網棚に忘れてきちゃった……」
「マジ?」
 高2の娘が、隣で呆れた声を出した。

 せっかく、奮発したのに~!

 気を取り直し、空港で空弁を買う。少々味が濃かったが、結構おいしかった。
 2時半頃、無事福岡空港に着いた。電車の中では失敗したけれど、それ以外の忘れ物はないらしい。
 それにしても、福岡の暑さには閉口する。
 天気予報では、最高気温が35度と言っていた。日差しも強く、ジリジリと網焼きにされているようだ。
「じゃあ、行ってくるね」
 娘は、福岡ドームでAKB48のツアーを見ることになっている。私は一人でホテルにチェックインして、終わるまでのんびり待つ。
 空港線で博多駅まで行き、徒歩5分。ロイヤルパークホテル ザ 福岡。



 口コミ上位の通り、ここは、なかなかよかった。



 お風呂は洗い場と浴槽が分かれていて、とても使いやすい。



 しかも、シャンプー・リンスなどは、あの「ミキモト」製である。



 アメニティのターバンと、美容液マスクもありがたかった。
 カードキーがないと、エレベーターで客室まで来られないから、セキュリティも安心だ。お向かいにはコンビニがあり、買い物にも便利。女性の方にはぜひ勧めたい。
 コンビニで、娘の好きなグリコのカフェオーレを買った。
 娘が9時過ぎに戻ってきた。夕食はまだだ。
「博多ラーメンを食べよう」
 ホテルから歩いて1分ほどの場所に、「らーめん二男坊」という有名店がある。ここは、煮玉子ラーメンが一番人気だというので、それを注文した。



 麺は、予想よりはるかに細い。そして、スープはいまだかつて味わったことのない、濃厚なこってり感がある。それなのに、しつこくないのが不思議だ。
「いただきまぁす」
 割り箸でしくじった……。



「あはは、何だその割り方」
 娘には笑われたが、何ら味を損なうものではない。麺の硬さは選べるが、私は普通にしておいた。ツルツルツルッと口に入り、東京にはない味がした。
「うーん」
 娘も感動しているようだ。二人とも、珍しくスープを全部飲んでしまったほどだ。ここもおすすめである。
 ホテルのチェックインは2時、チェックアウトは12時だ。
 のんびり朝食をとり、くつろいでから荷物をまとめ、部屋を出た。
「いいホテルだったね」
「ホントだね」
 博多駅から空港線に乗り、大宰府を目指す。電車が動くと、思い出したように娘が言った。
「喉が渇いた」
「そういえば、カフェオーレが……」
 はたと思い出した。出かける直前に出そうと思い、冷蔵庫にしまったままだったことを。
「また忘れたの?」
「うん」
「しょうがないなぁ」
 弁当のみならず、カフェオーレまでも……。
 博多弁では、「しまった」を「あいた」と言うらしい。
「あいたぁぁぁぁ~!」


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福岡で会いましょう

2013年07月18日 22時07分08秒 | エッセイ
 私がエッセイ教室に通い始めたのは、13年前である。
 初めは見学だった。年配の女性ばかりで、年齢層が違うとはいえ、正式に申し込みをしようと考えたとき、気持ちを見透かすように美加さんが声をかけてきた。
「こんにちは。どうでしたか? 私たち、これからお茶するので、よかったらご一緒に」
 講座でも活発に意見を述べ、リーダー的存在に見えた人だ。決して、押しつけがましい誘いではなかったから、気楽についていった。
「うちの先生は好き勝手言うほうだけど、自分が納得したことだけを取り入れればいいのよ」
 彼女は、かなり頭の回転が速いようだ。ポンポンと自分の意見が飛び出し、しかも妥当であるように聞こえる。話題も豊富で、文学、政治、ファッションなど、幅ひろい話で主導権を握ることのできる人だった。
 その後、私は正式に教室に加わり、月に2度ほど、彼女たちと喫茶店通いをすることになる。職業も年代も違う奥様方との会話は、意外に楽しかった。聞き役になることが多かったけれど、気をつかって話を振ってもらったり、意見を求められたりと、可愛がってもらった気がする。
 数年後、美加さんは引っ越しのため、教室を抜けてしまった。存在感が大きかったせいか、1人減っただけなのに、5人くらいいなくなったような変化があった。
 残りのメンバーも、一人抜け、二人抜けして少なくなったけれど、今でも楽しく活動している。
 今月初め、何年も交流のなかった美加さんが、突然、facebookに登場した。私の名前で検索したのか、友達リクエストが届いていた。

 おおー!

 もちろん、二つ返事で歓迎する。
 近況を聞くと、元気で過ごしているらしいが、離婚もされたようだ。息子さんは医師となり、子育ても終了だから、これからの人生をエンジョイするのだろう。
 もう、10年近く会っていない。写真の彼女を見て、また話をしたくなってきた。
 居住地を見ると、福岡県福岡市となっているではないか。週末、博多に行くから、これは大きなチャンスだ。何やら運命を感じる。これは「会いに行け」ということかもしれない。
 私は思い切って彼女のウォールに書き込んでみた。
「引っ越しされたんですね。今週末は福岡に行きますよ」
 迷惑でなければ、何らかの返事をもらえるに違いない。
 しかし、予想外の結果が待っていた。
「あれ~、間違えちゃったみたい。福岡じゃなくて、まだ都内にいます」
 ガクッ。
 単なる操作ミスだったとは。
 見事な空振りに、私は苦笑した。
 そういえば、彼女は基本的に、どんぶり勘定だったなぁ……。
 
 読者の皆様へ。
 今年の夏休みは、5年ぶりにまとまった日数で休めます。ちょこちょこ旅行にも行きますので、日曜・木曜の定期更新ができない日もあります。申し訳ありませんが、ご了承くださいませ。
 予約投稿という手もありますが、スパムコメント防止のため、なるべく利用しない方針です。
 次回は22日月曜日に更新しますので、ぜひご覧になってください。
 よろしくお願いいたします。


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後回しのツケ

2013年07月14日 11時29分23秒 | エッセイ
 掃除機の吸引力が落ちてきた。おそらく、ダストパックがいっぱいになったのだろう。

 新しいパックを買わなくちゃ……。

 たしか、今の掃除機は去年買ったのだが、付属のダストパックが2枚しかついていなかった。掃除機に入っているのは2枚目なので、買わねば買わねばと気にしていた。でも、目先の予定を優先し、ついつい先延ばしにしていたのだ。さすがに、これ以上は待てないと、オンラインストアにアクセスしてみる。

 あった、あった。

 ダストパックは1箱4枚入りで1575円だが、5000円以上買えば送料が無料になる。4箱注文し、6300円で送料を浮かせた。主婦は、こんな些細なことでも幸せを感じられるのだ。
 ふふふん♪
 2日後、ダストパックが届いた。

 さあ、交換だ~!

 開けてビックリ。ダストパックは、これでもかというくらいゴミを食らわされ、パンパンに膨らんでいた。



 ごめーん。

 さらに驚いたのが、エア・フィルターである。



 真っ黒!

 排気が臭うと思ったら、こんな状態になっていたのか。
 知らずに、放置していた自分を恥じた。
 ダストパックには、新しいフィルターもついている。チャチャッと換えたら、排気臭がきれいに消えた。
 あとは、ぺちゃんこの新しい紙パックを取り出し、セットするだけ。



 快適~!

 パックを交換したあとの、床にフィットするような吸入力がたまらない。
 この掃除機を買ったとき、たしかブログにアップしたはずだ。一体いつだったのだろうか。
 古い記事を遡ってみると、2012年8月9日と書いてあった。

 1年前!!

 1年でダストパック2枚。1枚で半年程度持たせた計算となる。これでは、パンパンになるはずだ。
 反省……。
 今回はパックが16枚もあるから、月イチくらいで様子を見てみよう。
 かわいそうな掃除機ちゃん。


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「OKY」と「WBS」

2013年07月11日 21時12分49秒 | エッセイ
 大学時代の友人が、今や税理士となり独立している。
 彼は大変な社交家で、税理士仲間や顧客、プライベートな友人などに声をかけ、毎月飲み会を開催している。異業種交流も面白そうだ。「機会があったら来てよ」と言われたので、お言葉に甘え参加してみた。
 場所は、都内の小さな店である。駅から近いのに、細い路地で迷った。20分ほどウロウロし、どうにか到着したときには、みんな酔っぱらっていた。
「こんばんは~」
「こんばんは! よく来てくれたね」
 友人がさらりと紹介したあとは、名刺交換が始まる。教員は私だけだった。
 起業して、代表取締役の肩書を持つ人も多い。年齢層は40代から50代といったところだろうか。若き社長たちは産業界の話題が多く、実に新鮮だった。
「昔、KYって言葉が流行ったよね」
「あった、あった!」
 KYとは、「空気 読めない」の略語である。一時は相当なブームになったが、今では誰も口にしない。
「OKYって何だか知ってる?」
「何だ、それ」
「『おまえ こっちで やってみろ』。中国あたりでは、日本の本社が無茶な売上目標を押しつけたりすると、こう言うらしい」
「ははは、ウケるな~」
 私もそれは経済誌で読んだことはあるが、たしか続きがあるはずだ。
 発想の転換を図り、「WBS(わかるまで ボスを 説得する)」という言葉も生まれているという。厳しい競争社会で生き残るためには、仲間割れをしている暇はなく、本社と現地法人が歩み寄る姿勢が大切なのだろう。
 その後は、アパレル業界や芸能界の裏話で盛り上がり、あっという間にお開きの時間が来た。
「じゃあ、男性陣は一人3000円ということで」
 友人が、お会計を始める。お財布を出して待っていると、「女性は無料だよ」と言われた。安い店だから、気をつかわないでいいらしい。

 うーん。

 公務員は、基本的に男女平等だから、そういう方式には慣れていない。親しい男性ならともかく、初対面の男性にごちそうしてもらうのは、どうにも居心地が悪い。
「ごちそうさまでした」
 笑顔であいさつしたものの、「タダじゃ気が引けるから、あんまり参加できないな……」という気持ちになる。

 OKY(男は 勘定 よろしくね)はどうかと思う。
 WBS(割り勘は ベターな 清算手段)が気楽でよいのでは?

 私の感覚がズレているのだろうか。


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虫の知らせ

2013年07月07日 12時12分58秒 | エッセイ
 朝食は、ひじきご飯に限る。
 カロリーが低く、鉄やカルシウムは豊富なこのメニューで、暑い夏を乗り切るつもりだ。
 その日はお腹が空いていて、少々がっついていたかもしれない。箸でご飯を口に運び、奥歯で勢いよく咀嚼したら、ガリッというイヤな音がした。どうやら目測を誤り、箸ごと噛んでしまったようだ。
 口から箸を取り出すと、先端部分が折れている。



 あーあ……。

 ふと、子どものときに聞いた、父の話を思い出した。
「お祖母ちゃんが亡くなったとき、アキヒコ叔父さんの靴ひもが切れたんだよ。すぐお父さんのところに電話がかかってきて、何かあったかって聞いてきた。靴ひもだけじゃなくて、箸が折れたときもあってな……」
 もっと昔だったら、下駄の鼻緒が切れたりすることもあったのだろう。死者は親しい者に、自分がこの世から去ったことを知らせにくるという。いつもと違う出来事があったら、放っておかないほうがいいそうだ。
 では、これは虫の知らせになるのだろうか?

 うーん。

 噛んだことが原因なので、いわゆる霊的現象とは違うとは思うが、木製の箸がこんなに簡単に折れるものだろうか。引っかかるものを感じて、退院して間もない母にメールを送ってみた。無駄に心配させてもいけないから、他の要件を前面に出す。
「夏の旅行の切符が取れたよ! その後、体調はいかがかな」
 すぐに返信が来た。
「お母さんもお父さんも元気だよ。切符ありがとう」
 何もなかったようで、ホッとする。
 91歳の義母も、楽しそうにテレビを見ているから問題ない。
 妹一家は、若いから大丈夫だろう。
 それより、多忙を極める姉が心配だ。自炊もせず、飲んだくれて体調を崩してはいないか。
「さっき、食事中に箸を噛んだら折れて、虫の知らせかもと心配になっちゃった。お父さんもお母さんも元気みたいだからよかったけど、そちらはどう?」
 姉は冷静だから、正直に書いても大丈夫だ。たぶん、今日も仕事をしているだろうから、邪魔をするのが心苦しい。
 まもなく、姉から返信が来た。
「すごい歯だわね。私は大丈夫よ」
 …………。
 そうか、私の歯が強かっただけなのか。
「忙しいからどうしているかと思った」と送ると、その返信にとどめを刺される。
「親が元気ならひとまず安心だよね。歯が折れたんじゃなくてよかったよ」
 …………。
 この頑丈な歯は、ひじきご飯の賜物なのかもしれない。
 みんな元気で安心したから、折れた箸をしつこく使っている。


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華麗なる7月

2013年07月04日 21時17分08秒 | エッセイ
 今年の6月は、ろくなことがなかった。
 修学旅行の業者選定のため、上旬から下旬までじっくり検討し、何度も会議を開いたけれど、安いという理由で「勘弁してよ」の業者に決まってしまった。
 あの苦労は何だったんだ……。
 母は3週間入院するし、日曜出勤が2回もあったし、毎日があわただしくて、あっという間に月末を迎えた気がする。仕事を持ち帰ったはいいが、娘の弁当の下ごしらえもせねばならず、本当に時間がなかった。
 だが、7月は違う。娘の弁当はいらないし、夏休みは目の前だ。
 たまりにたまったストレスを発散させるため、まずは映画に行くことにした。
 評判はイマイチのようだが、「華麗なるギャツビー」が観たくなった。


(パンフレットから)
 ディカプリオは結構好きだ。彼には、人を惹きつける魅力がある。スクリーンに映っていれば、横顔でも後姿でも、ついそちらを見てしまう。泣いても笑っても怒っても、すべてがチャーミングだ。
 ディカプリオは、大富豪のジェイ・ギャツビーという役だった。生い立ちや職業、学歴などがミステリーな若き大金持ちで、お城のような豪邸に住み年中パーティーをしている。


(パンフレットから)
 彼が手にしたいものはただひとつ、デイジーという女性である。少々病的だけれども、一途な想いにホロリとさせられる。純愛っていいなと、うっとりしてしまうのだ。


(パンフレットから)
 物語の進行とともに、ギャツビーの秘密のベールが少しずつはがれていく。
 ラストは大いに不服だったが、地味な生活を強いられてきた身に、大金持ちの派手な暮らしぶりは心地よかった。にぎやかなパーティーに参加したつもりになり、プールつきの立派なお屋敷で過ごすぜいたくを味わい、きらびやかなドレスや宝石で目の保養ができる。
 
 楽しかった~!!

 ストレスのたまった人には、ぜひご覧になっていただきたい。
 7月は、6月の分まで楽しみます!


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