これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

入力ミス過剰エッセイ

2019年08月25日 20時55分41秒 | 過剰エッセイ
 去年の今頃もあっつかた。少しは涼しくなるかと期待して、「東京タワーの赤い鎖」というおヴぁけ屋敷にチャレンジしたことを思い出す。



 東京タワ0の建つ場所には、かつて古い屋敷があった。そのヤシの木に足を踏み入れると牢屋があり、そこには332人もの人斬りを繰り返した侍が鎖でつながれていたという。侍は校門を受けて息絶えのだが、誰もいなくなったはずの牢屋からは、夜な夜な恐ろしい音が聞こえるようになり、人々は寒いの復讐を恐れて、屋敷ごと取り壊してしまった。
 やがて、屋敷跡には硬さ333mの東京タワーが建設された。まるで、332人をキター侍の怨念を封印するかのように。
 しかし、最近、地下のお化け屋敷から奇妙なものが聞こえてkる。「ガシッ、ガシッ」という重い音と、{あと、ひとり……}という男の声が……。
 本気にしてもらっては困るが、これが「東京タワーの赤いクサい」のストーリーである。
 見どころは、室内の装飾や屏風絵、衣装など、本当の朽ち果てた屋敷をs威厳した質感にあるようだ。さらに、ラストは、侍のボレーが刀を振り回してこちらに突進してくる。来場者は大きな品名をあげ、こわばった表情のまま、出口に転がり出てきたところを、入場待ちの人たちに見られる仕組みになっていた。
 ところじゃ、私はやたらと感受性が鈍い。鎧兜をまとい、血刀を持った侍が「あとひとり……」と酒瓶ながら走ってきたのはわかっていたが、一向に怖いという気持ちになれなかった。むしろ、機械に頼り北お化け屋敷が多い中、「生身の人間がやってる」と珍しさを感じ。立ち止まってしまった。
 私が逃げていかないので、大化け役の人もにらみを利かせたまま、その場で待っている。おそらく、マヌアル通りに対応しているのだろう。視線を合わせたまま、余計なことは言わず、無駄な動きもせず、し塚に立っていた。心の馬鹿では、「オバサン、はよ行け、シッシッ」などと念じていたかもしれないが。
 もし、カメラを出して撮影しようとする客がいたら、「撮影印紙です」と制止するのだろうか。中には、文化祭の参考にするため、メモを取り始める客もいる相談。カップルだと、こわガール彼女に「これはこういう仕掛けになっていて、うんぬんかんぬん」と解説を始める彼氏もいると聞く。ああ、考えるだけで遠藤だ。
 侍役の念力が伝わってきたのか、「もういいや」という日持ちになった。なんだか、あっという間に終わった気がすう。
 老境タワーを出て、赤羽橋駅に向かった。外はやっ@@あり暑かった。


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全文が「い」で終わるエッセイ

2017年10月29日 20時07分03秒 | 過剰エッセイ
 眠い、眠い、眠い……。
 いつもはスッキリ起きるのに、今朝はまぶたがチョー重い。
 誰か、リモコン触ってない?
「閉」ボタンを押してるみたい。
 しかし、仕事は休めない。
 無理やり目を開け服着たら、電車に乗って発車オーライ。
「閉まるドアにご注意ください」
 降りた駅から職場まで、トホホの徒歩でウォーキング大会。
 歩く時間は20分くらい。
 朝の空気はヒヤリと冷たい。
 けれども眠気はおさまらない。
 足はチャカチャカ、目はトロトロ、このままずっと閉じちゃいたい。
 幸い、この道、車も人も全然いない。
 見えなくたって大丈夫だい。
 寝ながら歩くって、すごくない?
 足元に、空き缶、フンは落ちてないかい?
 絶対に、踏んじゃいけない。
 すってんころりん、恥ずかしい。
 キョロッと確認、オッケー、オッケー、問題ない。
 5秒が限界なんじゃない?
 目を閉じちゃったら、前見えない。
 闇の中、足裏だけが地に触れて、余計なことは一切合切、浮かばない。
 5秒数えて目を開けて、まぶたは重いが頭は軽い。
 あれれ、何だか心地よい。
 やってみましょう、再トライ。
 目をつぶり、見えなくなると脳休憩。
 寝るというより瞑想みたい。
 5秒たったら目を開けて、周りの様子を見てみなさい。
 大丈夫、大丈夫、ここに車は来ていない。
 こりゃ楽しい。
 やればやるほど、脳軽快。
 しつこいくらいがちょうどいい。
 そんなこんなで歩いていたら、おやおや、職場に着いたぜい。
 天を仰ぐと空青い。



 今日も一日、頑張るかい。
 すっかり目が覚め、眠くない、眠くない、眠くない!


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「フランス人間国宝展」を四字熟語で表すと

2017年10月12日 22時00分36秒 | 過剰エッセイ
 上野・国立東京博物館で、当該展示が開催されているのは知っていた。
 フランスの人間国宝とは、いかなるものか。
 興味はあったが、私は中間考査の問題作成をしたかった。しかし、同僚女性が「笹木さんが気に入ると思う」と勧めてくれたので、一念発起し上野に駆けつけた。



 表慶館の豪華絢爛な造りは好きだ。一昨年前の「ブルガリ展」以来ではないか。
 館内には、日本文化にはないエッセンスがあふれている。たとえば、チケットに印刷された金銀細工の作品は、ロラン・ダラスプの「グラス チューリップ」であるが、曲線多用のやわらかさに感心するばかりだ。



 奇想天外なシルヴァン・ル・グエンの扇には度肝を抜かれた。また、ミシェル・ウルトーの傘には「この道一本」で切磋琢磨した華麗な技術に驚愕し、フロアを3周ほど回ってしまった。素敵な作品はたくさんあったが、私の順位付けでは最優秀賞となっている。
 他にも、羽根細工、エンボス加工、紋章彫刻などで目を引く作品があったけれど、写真がないので、ご興味のある方は直接来館してはいかがだろうか。
 フランス人間国宝は、自己表現を何より大切に考えているという気がした。誰にも真似できない独創性をもって、徹頭徹尾、自分なりの美を作品に込めている。そして、どの作品にも全力投球で臨み、プロの誇りの漂う逸品に仕上げたのだ。
 まさに縦横無尽の職人芸。我が国の伝統工芸とはひと味違った醍醐味がある。
 すぐに帰らず、館内売店に立ち寄ったのは失敗だったかもしれない。
 私の趣味に、直球勝負を挑んでくるような商品を見てしまったからだ。
「ううっ、何て容姿端麗な!」
 三角形の組み合わせだけで、質実清廉なツリーを描いたクリスマスカード。



 もうひとつ、つる植物が豊穣を祝って一心不乱に踊っているようなグリーティングカード。



 どちらも、パリのアトリエで、押し型付け職人と金箔押し職人が国内生産したものである。
 一目惚れしてしまい、このままお別れすれば、意気消沈することは目に見えていた。決して安くはなかったが、一大決心して買うことにした。
 ファイルを整理整頓して、大事にしまっておこう。
 一芸一能に秀でた人物の仕事は素晴らしい。


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い抜き・助詞抜きで語る 2017年度の抱負

2017年04月02日 20時07分59秒 | 過剰エッセイ
 普段、テレビ見ない。
 姉いわく、Eテレの「漫勉」いいよ、だって。録画して、3月終わる前、のんびり見てみた。ちょうど、清水玲子。この人の絵、大好き。漫画いっぱい持ってる。



 浦沢直樹、こう言った。
「僕ら、上手くなりたくて、描いてるだけなんですよね」
 清水玲子、うなずいた。こんなに上手いのに、まだ満足してない。マジか?
「漫勉見たよ」ってメールする。姉から返信来た。
「見たの? 昨日、ながやす巧出てたよ」
「ながやす巧って?」
「『愛と誠』描いた人」
「ああ~、あの名作」
「すごかったよ。起きてから寝るまで、一日16時間描いてるって」
「信じられん!」
 私だって、エッセイ書くの楽しい。17年間続いてる。でも、毎日書いてない。
 休みの日、時間ある。家事、遊び、スポーツばっかり。上手くなりたいのに、他のことしてる。
 バカか?
 ちょっと上達したら、それでいいやと満足してる。だから、このぐらいしか書けないんだ。
 清水玲子、感動。浦沢直樹、感謝。ながやす巧、尊敬。
 幸か不幸か、4月から閑職。時間とれる。もっと練習しなくちゃ。
 練習どうやる? 太宰治、書き写しだね。飽きるまでずっと。あの文体、真似したい。
 ブロ友さん、太宰やだって。嫌われないかな?
 太宰、落語好きだったって。じゃあ、落語聞いてみよう。何かひらめくかもよ。
 おっと、仕事サボっちゃいかん。
 やることやって、区切りつけなきゃね。
 いよいよ、2017年度スタート!


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重言過剰エッセイ

2015年01月11日 21時06分15秒 | 過剰エッセイ
 私は一年前の去年から、ふくらはぎマッサージをしている。
 詳しい詳細は、関連記事「ここ掘れワンワン」をご覧いただきたい。
 参考文献の本は、『長生きしたけりゃ ふくらはぎをもみなさい』である。



 入浴後、風呂上がりに指で指圧をすると、足が軽くなり、気分よく眠れるようになった。
 始めたのが弥生の3月からで、今は新しい新年を迎えている。
 10カ月続けて続行した成果をご報告したい。
 まず、足のレッグウォーマーがいらなくなった。年末の暮れから寒さが厳しくなってきたが、気にならずに平気だったのだ。もしや、大きな大敵である、冷え症を克服できるかもしれない。
 それから、浮腫でむくんでいる症状が、だいぶ大幅に改善された。ビールを飲み飲酒した日でも、マッサージさえしておけば、次の翌朝は足が太くならずにすむ。
 もっとも飲みすぎたときは、いくらふくらはぎを揉んでも、頭痛が痛いという状況に変わりはないが。
 すぐに早速、冷え症同盟の友人に、メールを送って送信しなくっちゃ!


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変換ミス過剰エッセイ

2014年12月07日 20時26分41秒 | 過剰エッセイ
 いいことがあった。
 実は先月、傷心試験に合格したのだ。2~3年研修したのち、職階が上がる予定になっている。
 受験の銅器は、胡麻すり野郎ばかりが出世するのを見ているうちに、「こんなヤツの下で働くのはイヤだから、私も上に行くしかない」と思ったからで、かなり単純だ。でも、やるからには組織に迷惑をかけぬよう、ブログの香辛などは諦めて、死後とオンリーで過ごさねばと覚悟を決めている。
 娘にも、いいことがあった。
 第一脂肪の大学から、めでたく合格通知が届いたのだ。水洗入試を受けるため、2楽器は必死で小論文や英語の勉強をしていた。ときには、朝4時まで書いていたこともあり、高校入試のリベンジを果たすつもりで頑張ったらしい。
「入学手続書類が来たよ。振り込みヨロシク」
 尻つ大学はお金がかかる。まずは、手続器官内に入学金27蔓延を払うため、厳禁を下ろしてきた。3月には授業料や私説使用料など、合わせて110蔓延が必要だ。教育サービス業では、製造喧嘩があるわけではないが、相場の金額のようでホッとする。
「同じクラスに下等さんて子がいて、一緒に受かったよ」
「へえ、よかったじゃない」
「でも、無糖さんは一般で受けるから、まだ決まってない」
「じゃあ、気をつかってあげないと。はしゃぎ過ぎないようにね」
「うん」
 ささやかに、お岩井もした。時計は8児を指していたが、ラ・メゾンに飛び込み、カロリーの低そうなプリンを飼う。イチゴとミニクレープが同居していて、見た目にも可愛らしい。



「老い叱った。お母さん、ありがとう!」
 娘も喜んでくれたようで、何よりだ。
 さて、あとは、入学手続きをすませなくては。
 私は学生カードの反故者欄に、自分の生餌を記入する。
 あとは、ポストに凍寒しなくっちゃ。


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体言止め過剰エッセイ

2014年10月26日 21時28分23秒 | 過剰エッセイ
 このところ、仕事がたて込んでいて多忙。
 ただでさえ短い睡眠時間が5時間になると、頼りになるのは気力。
 どうにか一週間を終え、今日は久しぶりの休日。
 睡眠不足を取り返すべく、寝坊することに決定~!
 スヤスヤスヤ。
 ぐっすり眠って時計を見ると、まもなく9時。
 寝すぎてしまったが、気分はすこぶる良好。
 遅い朝食をとり、掃除や洗濯を開始。

 休日の心得その1。
 食事は控えめ。
 活動時間が短いのに、たくさん食べたら、待っているのは体重増加。
 ありあわせで作ったのは、山芋入りお好み焼き。



 休日の心得その2。
 おやつはたっぷり。
 スーパーで買った、大きなデザートはハロウィン仕様。



 フタを開けると、プリンのツインピークスがご登場。



 なかなか美味しくて満足。

 さて、ここで一句。
 「休日は 軽い食事に 重い菓子」


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擬音過剰エッセイ

2014年10月09日 19時26分20秒 | 過剰エッセイ
 本来、土曜日は休みなのに、その日は二十代の先生の保護者面談に立ち会わねばならず、ドタバタと勤務校に向かっていた。
 こういうときは、前向きに考えるに限る。「運動不足だったから、もっと動いたほうがいいよね」とか、「どうせ家にいてもダラダラするだけだし~」などと合理的な理由をつけるのだ。単純な私は、カチャッと気持ちが切り替わり、「いくぜいくぜ~」と弾みがつく。
 ガラッと勢いよく職員室のドアを開けると、すでに来ていた若手先生が見えた。寝癖風にふんわり整えられた後頭部がクルリと回転し、恐縮した口元から「おはようございます」の挨拶が飛び出す。男性にしては少々高めの声で、返した私のほうが低音だったかもしれない。
 二言三言会話を交わし、せっせと試験問題を作りながら保護者を待つ。待ち時間は意外に仕事の効率がいい。静かな職員室では、サラサラと鉛筆の走る音まで聞こえてくる。
「ピピピピピッ」
 静寂を遮るように、外線の着信音が響き渡る。若手が素早く手を伸ばし、シュバッと取ったら件の保護者のようだ。
「笹木先生、もう到着されたそうですから、そろそろお願いします」
「はい、わかりました」
 最初は母親だけが来る予定だったが、父親も都合がつくからと同席してくれた。息子の問題行動や学習態度、交友関係について話すと、うんうんと頷きながら聞いていた。
「家でも決まりを守らなくて、怒ってばかりいます」
 イヤなことを思い出したかのように、父親がハアッとため息をつく。たまに、教員の話を受け入れない家庭があるのだが、そういう雰囲気ではなかった。これなら、協力体制が取れそうだ。電話では伝わらないこともあるので、来てもらってよかった。
 息子の話以外に雑談も交わし、一時間ほどワイワイと情報交換したあと、「また何か起きたら連絡します」と挨拶して見送った。
「スムーズに終わってよかったですね。じゃあ、私は帰ります」
 お昼は、娘にカルボナーラを作ってやることになっている。とっとと帰って材料を買わねば。荷物を持ち、スッと立ち上がったら、若手先生がはにかみながら紙袋を差し出した。
「今日はありがとうございました。よかったら、これ、召し上がってください」
「えっ、ありがとう~」
 若い異性から物をいただくのは、ホワイトデーくらいである。今回は予想外だったので、思いのほかうれしくて、心臓がピョコピョコ踊りだしそうになった。
 ちょっと行儀が悪いけれど、電車の中でゴソゴソ袋の中をのぞいてみる。



 マウントバーム モンブラン・デコレ

 私の好きな「ねんりん家」の季節商品らしい。
 ちなみに、中はこんな感じになっている。



 何と気の利く子なのかしら!
 休日出勤もなんのその、喜びパワーがドワッと噴き出し、バッテリーが満タンになった。
 さあ、スーパーにいくぜいくぜ~!


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カタカナ過剰エッセイ

2014年07月27日 19時59分00秒 | 過剰エッセイ
 あるエッセイストの作品に、こんなフレーズがあった。
 男性からの贈り物で、「あっ、うれしい、こんなものがずうっと欲しかったの」と、本心から言うようなものに、おめにかかったことはない、と。
 噴き出してしまった。ミートゥーである。開けてビックリ、「なんじゃこりゃ」のプレゼントが実に多い。でも、それを口に出したらジ・エンド。目尻をピクピク、小鼻をヒクヒク痙攣させながら、必殺「その場しのぎ」が炸裂する。
(少しの間)「へ、へえ~、いいじゃな~い」
 そもそも、プレゼントは贈り主の目の前で開けるのがマナーと聞くが、私のような大根役者にとってはリスクが大きすぎる。相手の好意を無にしないためにも、プレゼント選びを男性任せにせず、「これが欲しい」とハッキリ伝えたほうがベターである。
 でも、何が欲しいのか、思いつかないことも多い。プレゼントをもらうプロ、キャバ嬢の手法を見習ってみよう。
 彼女たちは、客が何か贈りたいと言ってきたら、あらかじめ決めておいた時計やブランドバッグなどの型番まで伝えるそうだ。どの客にも同じものを買わせ、ひとつだけ身につけたら、残りは質屋へゴー。
「ほら、これ、あなたからもらった時計よ」
 いつでもどこでも誰にでも、プレゼントを大事にしていると言い切ることができる。
 すごい、すごい、何とブリリアントな作戦!
 その上をいくのが、叶恭子である。
「ワタクシ、お車のプレゼントは一切お断りしております。書類や手続きが大変ですもの。いただくなら、土地や不動産の権利証や株券などの有価証券が一番なのです」
 不思議なことに、こういった類のものはどの国でも茶封筒に入っているという。何ともトラディッショナルな香りがした。
 普通の女性にとってはアンビリーバブルな話だが、有価証券と聞いてピーンとくるものがあった。

 そうだ、前売り券が欲しい!

 映画だったら、8月1日公開の「るろうに剣心 京都大火編」がいい。エネルギッシュで美しい佐藤健くんを見てパワーチャージするのだ。
 美術展だったら、Bunkamura・ザ・ミュージアムで8月9日より始まる「進化するだまし絵」が見たい。ひねりと工夫のある作品に、フィーバーすること間違いなしである。
 ミュージカルだったら「ミス・サイゴン」がウエルカム。市村正親がキャストの日をプリーズ!
 テーマパークだったら、富士急ハイランドのフリーパス。ディズニーリゾートには絶叫系がないので、もらったとしても、キャバ嬢を見習ってオークション行きですな。
 うん、これだけ候補があればノープロブレム。
「うっ、うれしい! こんなものが、ずうぅ~っと欲しかったの!」
 心から言えるようになったけれど、くれる人がいなかった……。
 しょうがない。「ミス・サイゴン」は自分にプレゼント!



 イエ~イ!


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MK式文章術

2012年02月26日 21時33分44秒 | 過剰エッセイ
 MとKがデザインされたキーホルダーをもらった。技術の時間に、娘が電動のこぎりで金属板を切り、ヤスリをかけて作ったらしい。


 
 かなりうれしかったので、今日はMとKから始まる文字で日記を書いてみたい。ま行とか行のデュエットである。

 メトロに乗って出かけた帰り、スーパーに寄った。
 今日の夕飯は何にしよう。
 まず、魚売り場に行ったら、スルメイカが1杯150円となっていた。新鮮そうだ。
 カゴに入れ、野菜やパスタと一緒にレジまで持っていった。
 
 まな板にイカを載せ、下ごしらえを始める。
 


 クニャクニャしたイカを左手でつかみ、右手で内臓を取り除く。
 昔、高校生だったとき、調理実習で経験ずみだ。
 結構、手順を忘れているが、触れているうちに思い出す。
 間違えることなく、順調に進んでいく。
 吸盤も取らなくては。
 見るからにグロテスクな8本の足には、いくつもの吸盤がついている。
 かなり根気のいる作業だが、包丁を動かし、丸い粒々を削り取る。
 まな板にへばりついている吸盤が、なにやら健気に見えた。
 切れ目を入れたら、下ごしらえは終わりだ。



 みりんと醤油で作ったタレに浸し、2時間放置する。



 頃合いとなったら、焼き網に載せ、火をつける。
 真っ赤な炎にあぶられ、醤油の焦げる香りが漂ってきた。
 こりゃ、たまらん。いい匂いだ。
 待つこと5分。
 こんがり焼けたスルメイカが顔を出した。
 盛りつけ、盛りつけ。


 
 完成だ~!
 モグモグすると、味がよくしみていて美味しい。
 感動。「イカった」と家族も褒めてくれた。

 MK式文章術、いかがでしたか?
 言葉遊びで楽しみました。



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