これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

2021 とんだ母の日?

2021年05月09日 21時44分58秒 | エッセイ
 今年の母の日は、伊坂幸太郎の本がプレゼントだった。



 読んだことのある作品ばかりだが、再読したいリストを作っておいたら、娘が選んで注文してくれたのだ。
「わあ、うれしい! こんなにいっぱい」
 すっかり気をよくして、お返しに何かしたくなる。
「そうだ、久しぶりにパンを焼こうか」
「さんせーい!」
 焼き立てのパンは美味しい。



「お腹いっぱい。ごちそうさま」
 この調子で、素敵な母の日になるはずだったのだが、そうはならなかった。
 娘が花瓶を見ながら、私に話しかけてきた。
「お母さん、お父さんからもらったカーネーション、一輪挿しに移した方がいいんじゃないの」



 夫が気を利かせて花瓶を探してきたはいいが、少々大きかったようだ。
「そうね、前にミキからもらったのがあったし」
 あれは3年前の母の日か。白地に青の模様の入った、洒落た一輪挿しを娘に買ってもらったのだっけ。それを使えと言いたいのだろう。
「えーと、えーと。どこにしまったっけ」
 困ったことに、まったく記憶がない。2年前にもガーベラを活けたおぼえはあるが、その後は行方不明だ。
「なくしたの?」
「いーや、どこかにあるはず」
 娘の機嫌が悪くなってきた。これはまずい。
 しかし、心当たりを探してみてもそれらしいものがない。そもそも、箱に入れておいたのか、箱から出したのか、それすら記憶にない。こんなことで見つけられるとは思えない。
「大丈夫、絶対見つかるから」
 気まずい空気を払拭すべく、夕飯づくりを始めた。
 そういえば、先日、夫が買ったばかりのテレビのリモコンを、不燃ごみに入れたことがあったっけ。間違えて捨てられていたら、もう取り戻せないが、その可能性は低い。おそらく、私がしまった場所を忘れただけなのだ。
 それにしても、あるはずのものが見つからないという状況は、非常に心地悪い。何としても解決したい。さほど大きなものではないから、3階の収納庫、2階の押し入れ等々を本格的に整頓して探し出そう。そう決めた。
 しばらく、週末は一輪挿しの発掘にあてるしかなさそうだ。
 伊坂さんは、そのあとにしよう。
 とんだ母の日?
 いえいえ、片づけの機会をもらってよかった。
 そう考えなくちゃ。


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GWは読書で決まり

2021年05月02日 22時11分03秒 | エッセイ
 やっとGW、とはいえ、完全休養というわけではない。
「野球部の練習で球が民家に飛び込み、家人が怒っています」
「PCR検査の結果がわかりました」
「サッカー部ですが、1年生が骨折して救急車を呼びました」
 などなど、日によっては、休日であっても仕事に関わる連絡が飛び込み、心穏やかに過ごせない。
 昨日もコロナ関連の電話があったのだが、幸い、今日は何もなかった。
「さて、本でも読むかな」
 ずっと前に買ったのに、まだ読んでいないのがコレ。



 いわゆる「文芸書」ではないところが私らしいというかなんというか。
 予備知識として介護の心得は必要と思って買った。でも、心が疲れているときは読む気にならない。
「やーめた。こっちにしよう」
 先日、高校時代に読んだ漫画『動物のお医者さん』の愛蔵版を買ったのだ。



 佐々木倫子センセイの絵はきれいだし、シベリアンハスキーやら三毛猫やら、動物の質感がリアルで素晴らしい。馬にニワトリ、スナネズミまで登場し、紙面に奥行きがある。本の中では、獣医学部の学生たちがマイペースに実験や実習をしているせいか、せわしない現実を忘れさせてくれる。
「はっはっは。ミケが池に落ちた~」
 ところどころに笑いのエッセンスが散りばめられていて、明るい気分になれる漫画なのである。
 さて、心が回復したから、認知症の本も読めるかな……。
 漫画家といえば、大好きな萩尾望都センセイのものもある。



 こちらは、宇宙飛行士の山崎直子さんや、シンガーソングライターのイルカさんとの対談がメインになっていて、昔読んだストーリーの新たな一面を知ることができる。
 目次に、「好きなことを一生やり続ける力」の文字を見つけて、背中を押された気分になった。
「一生続けたいのはエッセイを書くこと」
 伝えたいことに自分なりの味付けをして、ああでもない、こうでもないと考えながら完成させる。でき上がったときの喜びはひとしおだ。読んだ方が、自分の思いを理解してくれると、ますますうれしくてやめられない。
 出口の見えないコロナ禍で、旅行に行けず、友人にも会えず、リフレッシュできない連休を迎えているけれど、「今、楽しめること」を見つけていかなくては。
 ひとまず、連休中は漫画を読んで現実逃避を楽しみ、活字を読んで知識を吸収しよう。
 おススメの本があったら教えてくださ~い!


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エゴサーチをしてみたら

2021年04月25日 22時51分09秒 | エッセイ
 学校ホームページに、自分の名前の入った文書をアップすることがある。
 ネットでエゴサーチをすると、このうちのいくつかがヒットするのだが、いまだに前々任校時代のものが上位に登場するのは恥ずかしい。
「まだ残っているのか……。誰か削除してくれないかな」
 ヒットするのはホームページだけではない。ある冊子に寄稿したときは、よりによって顔写真入りの文がアップされてしまった。アプリを使って肌の色や目の大きさを修正し、別人になるくらい盛っておいて正解だった。
 もし、何の対策もせずに撮った写真が、何年もの間ネットにさらされるとしたら……。考えただけでも恐ろしい。
「そうだ、笹木砂希でも調べてみよう」
 ペンネーム、ハンドルネームで使っている名前は、もちろん本名ではない。まずはブログ、続いて15年前に出版した本がヒットした。
「なになに、中古だって」
 ブックオフオンラインを見ると、私の本に「350円」の値付けがされていた。



「ははは、970円おトクか!」
 しかし在庫なしでは売りようがない。何で載せるのだろう?
 よくわからなかったのがアマゾンだ。ここでも私の本が扱われていたが、価格を見て仰天した。



「えっ、29980円!?」
 誰が買うというのだろう。一体、どういう価格設定になっているのか謎だ。
 さらに、楽天はこの上をいっていた。



「3万超えですか!」
 気が狂っている。
 私の手元には、売れなかった在庫が山ほどあるのに、こんな不思議な現象が起きるとは。
 小心者なので、350円でいいです……。
 まったく、心臓に悪いエゴサーチであった。


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ニョキニョキ アマリリス(2)

2021年04月18日 21時43分39秒 | エッセイ
 栄養失調? らしき、わが家のアマリリスに関する話の続編です。
(関連記事「ニョキニョキ アマリリス(1)」はこちらから)

 蕾が見えてからも、茎はニョキニョキ伸びる。



 咲く高さが決まっていて、そこに達するまで咲けないのかもしれない。
 外側からは、2輪か3輪、はたまた4輪なのかはわからないが、肥料の効果があると信じよう。



 ちなみに、この蕾は白いアマリリスのものだが、開花はなぜかピンクの方が早い。毎年、毎年、ピンクから先に蕾が開き、話題性をさらっていくのだ。
「お姉さま、お先にどうぞ」
 と、白いアマリリスが年長のピンクを立てていたりして。
 今年もやっぱり、ピンクが来た。



「おおっ!」
 残念ながら、去年と同様に3輪しかなかったけれど、蕾は2倍になった。もうひとつの蕾は、ちいさいながらも4輪あるから、元気を取り戻したと考えてよさそうな気がする。



「やったぁ!」
 この姿を見るために、一年間頑張った甲斐があったと安堵した。
 まあ、見当違いの努力だったかもしれませんが。
 妹の白いアマリリスは、これから華麗な姿を見せてくれる。



 こちらも4輪確認できた。さらに、別の蕾も4つに分かれているので、花の競演が楽しめそうだ。



「ああ、よかった。今年はすごく賑やか~」
 姉妹並べて写真を撮った。



 背が伸び、大きくなったことがうれしい。これって親バカ?
 一週間後には、満開になりました。









 そうそう、花が終わったら葉を切り取り、球根の保護をするところも、証拠写真に残さなくっちゃ!


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ニョキニョキ アマリリス(1)

2021年04月11日 21時36分17秒 | エッセイ
 妹からアマリリスをもらったのは、2012年だったと記憶している。
 以来、毎年4月には大輪の花を楽しませてもらっているが、昨年は様子が違っていた。
「あれ? 前は花が4つ並んでいたのに、今年は3つだ」



 ピンクのアマリリスは花の数が減ってしまった。



 続いて、白のアマリリスが咲いたのだが、こちらの方が深刻だった。
「うっそ、2つしかない」



「栄養が足りないのかな」
 安易に植え替えを思いつく。8号サイズの植木鉢があったので、腐葉土と肥料を買い、大きな部屋に引っ越しをした。このとき、コバエが大量に発生し、家族からは苦情が寄せられた。
(関連記事「コバエホイホイは」こちらから)
 おかげでアマリリスはすこぶる元気だ。これなら、次の春は4輪に戻るだろうと思っていたのだが、そう単純な話ではないらしい。
 部屋の片づけをしているときに、「アマリリスの育て方」と書かれた説明書を見つけた。妹から鉢をもらったときに、添付されていたもののようだが、ろくに見もせずしまいこんであったのだ。
「今さらだけど読んでみよう。ふむふむ」
 そこには衝撃の説明が書かれていた。
「えっ、花が終わったら、葉を切らなきゃいけなかったの?」
 


 肥料がどうこうという話ではなく、単に球根に栄養がたまるようにすればよかったようだ。
 このとき、すでに3月上旬になっていた。やらないよりはマシかと思い、伸び放題に茂った葉をキッチンバサミで切り取ってみる。
 チョッキーン。
 ここで注意がある。一度、葉を切り取ったあと、また新しいものが生えてくる。説明書では、1カ月経ったら再び根元から葉を切り、水やりをやめるよう書いてあるが、妹のアマリリスは春になっても葉が出てこなかった。枯れてしまったのではないか。水をやらないという選択肢は危険だ。
「お、出た出た」
 葉を切り取って一週間後、早くも新しい葉が顔を出してきた。
 4月になると、つぼみも伸びてくる。
 肥料の効果か、今年のつぼみはどちらの鉢も2つだ。





 球根がどうなっているのか気になるところ……。
 このつぼみが膨らみ、花開くときには、4輪に戻っているのだろうか。
 続きはまた来週。


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コロナ禍での結婚記念日

2021年04月04日 21時22分49秒 | エッセイ
 わが家の結婚記念日は3月末である。
「去年はコロナ騒ぎで何もできなかったから、今年は美味しいものを頼もうっと」
 喘息持ちで高齢の夫は、感染リスクの高い場所に出かけない。となると、デリバリーを探すのが手っ取り早い。お気に入り登録している、都内のホテルのホームページを何気なく見ていたら、目当てのものがあった。
「ええっ、京王プラザホテルでデリバリーやってるの?」
 和食膳と書かれたメニューが目に入る。食材が豪華で、記念日にはもってこいの内容だった。
 早速電話をすると、予約可能との返事をいただき、うれしくなった。ちなみに、椿山荘でもデリバリーをしているが、わが家は配達対象外だ。条件に合うホテルがいくつもあるわけでなく、期待通りの準備ができたことに感謝した。
 ごちそうをいただくのは昼に限る。夜はお腹が重くなっていけない。
 その日は、約束の正午ぴったりに、黒いスーツを着用したホテルマンが、わが家の玄関にやってきた。
「ご注文ありがとうございます」
「はい、お待ちしておりました」
 紫の風呂敷が特別感を醸し出す。



 これを開くと、二段重ねの重箱が登場する。



 縦に並べて、自分では決して作れない、美しい料理にしばし見とれた。



 まず、目が釘付けになったのは、ロブスターの黄身揚げだ。



 隣は四万十うなぎ御飯と銀鱈みそ柚庵焼きだが、酢蓮根もいい味を出していた。



 蝦夷あわび磯煮も貫禄のある姿で鎮座する。


 
 見た目は地味だが、味は逸品の黒毛和牛焼きしゃぶで締めくくる。



 おっと、忘れちゃいけない。
 お吸い物もついているのが心憎い演出だ。



「いただきまーす!」
 もちろん、見た目以上に味も素晴らしい。基本的には薄味で、食材の本来の味が楽しめる。アルコールは控え目にして、料理を味わうことに集中した。
 日記を見ると、一年前の結婚記念日は「東京都の感染者 68人」と書いてあった。朝から雪が降っていたらしく、「3月下旬の積雪は32年ぶり、桜が満開になってからの積雪は51年ぶり」のコメントも残っていた。どうやら、妙な一日だったようだ。
このときは「感染者が68人もいた」と思っていたけれど、一年後のこの日は「234人」となり、更新中の今日はさらに増えている。コロナとの戦いは終わりが見えない。
 ロブスターにすだちをかけながら、「今年が29回目だから、来年は30回目の記念日だわ」と計算した。
 30回目は真珠婚式。
 願わくば、旅先で温泉と料理を楽しめる日であってほしい。


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別れのシーズン

2021年03月28日 20時36分45秒 | エッセイ
 4月から校長と事務の男性が異動することになった。
「コロナ禍で食事会もできないから、記念品を贈るだけにしましょうか」
 関わりの深い職員と相談し、準備を進めた。
「あら、きれいなビアグラス。これにしよう」
 さほど負担にならない額のプレゼントが見つかりホッとした。



 でも、メインはこれではない。
 自分が異動したときは、記念品よりも寄せ書きの方が嬉しかったので、メッセージも準備しなくては。
 目指すは100円ショップ。
「えーと、小さな色紙があるといいんだけど」
 あったあった、二つ折り色紙が。
 真っ白なものはシンプル過ぎて面白味に欠ける。
 男性でありながら、女子力ナンバーワンの事務職員にはピンクの色紙を、



 イチゴやハートの似合わない校長には、青が基調の色紙を選んだ。



「校長にトイストーリー? もっと他になかったの?」
 家族からは冷たい反応が返ってきたが、もう手遅れだ。ドンマ~イ!
 中はこんな感じになっている。



 職員に配るのは、丸く切ったメモ用紙、これにメッセージを書いてもらい、色紙に貼っていく。





 書いてもらえるか不安だったが、期限までにちゃんと集まった。すごい! チームワークのよさに感謝感激する。
 どの人も、自分なりの想いを言葉にして、新たな職場に向かう人への励ましを伝えていた。自分がもらうわけでもないのに、見ていると「私も頑張らなきゃ」と勇気づけられるから不思議だ。
 当人たちに渡すのは、25日の修了式とした。31日までは出勤するけれど、セレモニーの日がふさわしいという気がする。
「ありがとうございます」
「うれしいです」
 喜ぶ二人の姿を目にして、「職場への貢献に対する感謝」を表現できてよかったと胸をなで下ろした。
 一方で、できなかった仕事がたまっていく。色紙作りに時間をかけたからなぁ……。
「ひ~、あれもこれも、期限が迫っているよ」
 悲鳴をあげつつ、送る側の役目を終えたことに安堵もしている。
 4月から新天地で働くことになる皆さん。
 きっと、いいことが待っています。



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開かずのキャビネット

2021年03月21日 20時30分57秒 | エッセイ
 私の勤務校では、生徒の個人情報や試験問題などをカギのかかるキャビネットに保管している。人目に触れる場所に出しっ放し、というわけにはいかないからだ。
「調査書の確認お願いします」
「転入学試験の問題ができました」
 担当者は教務部に声をかけたあと、キャビネットに文書を入れて施錠する決まりになっている。



 ところが、先日、このキャビネットがトラブった。
「あれ? カギが開かない」
「どれどれ。あ、空回りしていますね。まずいな」
 メーカーに問い合わせ、修理に来てもらったところ、カギを開閉する支柱が折れているという。長期にわたって使っているから、劣化したのだろう。中の文書を出すには壊す以外にないらしく、困り顔の教務部主任が主事さんに相談をしていた。
「チェーンソーで上部を切ってもらえませんか」
「わかりました。火花が出るから、ここじゃまずいな」
「じゃあ、非常口から外に出しましょう」
「うわあ、結構重い。こりゃあ、4~5人必要ですね」
 本校には男性の教員が多いので、すぐに必要な人数が集まり、「わっせ、わっせ」と運び出すことができた。
 数分後、無事に調査書や試験問題を取り出し、一件落着となったが、この手のトラブルは怖い。
 もし、転入試験の朝に起きていたら、えらいことだった。「受験生が来たのに、問題が取り出せないぞ!」となり、上を下への大騒ぎだったろう。何もない日でよかったと、ひたすら胸をなで下ろす。
 連鎖反応というわけではないけれど、私のキャビネットも古くて、カギの開け閉めがスムーズではない。ここには、職員の健康診断書や入試のデータなどがしまってあるので、必要なときだけカギを開ける。
 2カ月ぶりに開けようとしたのがいけなかったのだろうか。その日は途中までしかカギが動かず、開錠したときの「カチャン」という音が聞こえなかった。



「あれあれ? 機嫌悪いな、どうしたんだろう」
 逆に回して、カギを元通りにし、再チャレンジ。でも、何度やっても無駄だった。
「もしや、私までチェーンソーのお世話に……。それとも、ガラスを割るとか」
 最終的にはそうしないといけない。でも、ひょっとしたら天気のせいかもしれない。その日は久しぶりに雨が降っていたからだ。気温や湿度によって状況が変わる可能性もあろう。急ぎではないので、晴れて乾燥した日に、また挑戦するのがよさそうだ。
「おっ、今日はカラカラ感があるな。ではカギを」
 2日後の晴天の日に、キャビネットを開けようと思い立つ。カギを差し込み、左側にグルッと回すと、先日と同じ場所で引っかかり、その先には動かない。しかし、力ではないのだ。おそらく位置の問題であろう。扉を少し持ち上げたり、左右にずらしたりして、変化をつけたとき、「カチャン」と軽快な音がして、カギが開いた。
「おっけ」
 閉じ込められるリスクが怖くて、マル秘資料を別の棚に移動させた。
 鍵穴にサラダ油を垂らしたら、スムーズに開くようになる、なんてことはないのかな。


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「あすけん」を教育する

2021年03月14日 21時09分40秒 | エッセイ
 ダイエットのため、娘が「あすけん」なるアプリをダウンロードした。
「毎日の食事を記録して、カロリー計算や栄養バランスを表示してくれるんだよ」
 ほう。
 食べ過ぎや栄養の偏りをなくすことによって、体重管理に役立てるものらしい。体重だけではなく、健康維持にも力を発揮しそうだ。
 問題は食事データの取り込みだ。写真を撮り、そこからAIがメニューを判断して、どのような食材が使われたかを分析するわけだが、かなりアバウトだった。
「今日のおやつは抹茶モンブランか。AIにわかるかな」
 あまり期待せずに、娘がスマホをモンブランに向けて画像解析をした。



「やだねえ、ざるうどんだって! はっはっは」
 解析が違っているときは、手入力で修正する。少々手間はかかるけれど、AIに教えておけば、次回は学習するだろう。
 その日の夕飯は、AIにとっては難しかったようで、間違いだらけだった。
 牡蠣の香味焼きが、「チキンソテー(皮付き)」に。
 玉子豆腐が、「カフェオレ(砂糖なし)」と解析され、私も娘もお腹を抱えて笑った。
「焼き茄子はわかるかな」
 娘が料理にカメラを向ける。グリルで茄子を焼いて皮を剥き、そばつゆでいただく料理なのだが、決して美しいとはいえない。見苦しい点はお許しいただきたい。



「きのこ料理だって~!」
「あははは」
 うーむ、ヘタがないと、茄子とはわからないか……。
 正しいメニューに修正し、一日の食事を点数化してみる。
「83点!」
「まあまあだね」
 たびたび同じ料理を作るのだから、一度おぼえてしまえば入力の手間が省けるはず。AIをどんどん教育していこう。
 今日のランチはビーフシチューにした。AIは「インドカレー(ナンなし)」と表示したので、これまた修正。
 クロワッサンは「フランスパン」。しいたけのキッシュは「卵焼き」。ピンクグレープフルーツは「バレンシアオレンジ」。
 すべてが微妙にズレている……。
 しかも、鉄不足で脂質過剰の60点と評価された。
「うわ、60点! くやし~」
 思うような結果は出なかったけれど、健康に関心を持つのはいいことだ。
 次の土日は90点を目指します。


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初Zoom

2021年03月07日 21時36分30秒 | エッセイ
 毎年、3月に昔の仲間と会って宴会をしていたが、さすがに昨年は中止だった。今年は緊急事態宣言のさなかとなってしまい、まず無理だろうと思っていたら、いつも幹事を引き受けてくれる遥香さんが「オンラインで会いませんか」と企画してくれた。
 オンライン会議で利用するのはスカイプだ。でも遥香さんのおススメはZoom。やったことはないけれど、これを機におぼえようと気合いを入れた。
「パソコンにカメラがついていないのなら、スマホかタブレットがいいと思います」
 遥香さんにアドバイスをいただきながら準備をする。今回はスマホを使うことにして、Zoomをダウンロード。ホーム画面で存在が確認できると、ちょっぴり安心した。



 オンライン宴会の開始は21時。いつもなら化粧を落とす時間だが、この日ばかりはそうもいかない。
「ミーティングに参加」ボタンを押してから大事なことに気がついた。服が部屋着のままではないか。いかにも「ダラダラしていました」という感じの、丸首のトレーナーであることに青ざめる。手遅れだからいっか~と諦めて画面を覗くと、都合よく首から上しか映っていない。
 なーんだ、これでよかったんだと笑みがもれた。
「お久しぶりです」
 遥香さんの姿が見えたときは感動した。今は親御さんの介護で、ご実家と自宅を行き来していると聞いている。距離的にだいぶ離れているのに、この時間は我が家に来てくれたのだ。
「こんばんは」
 画面が切り替わり、菜穂さんが映った。マイクに反応して画面が切り替わるのだろうか。終始笑顔で、よくしゃべり、次々に話題を提供してくれた。
「笹木さん、この前は失礼しました」
 お次は、落ち着いた雰囲気の藍子さん。すでに退職されているので、長期の休みに入った職員の代わりに授業をしてもらえないかと頼んだことがあった。結局、実現しなかったため、お詫びから会話が始まったのだけれど、私自身は言われるまで忘れていた。
 もう一人、画面と音声がつながらず、チャットで参加してきた梨花さんもいた。私以外の4人はみんなパソコンだったらしく、チャットも会話も両方楽しんでいたが、スマホでチャット? どうやるの? 私はついつい尻ごみをした。
 他のメンバー同士のやりとりは見ているだけで面白い。誰と誰が何して、私はこんな、と近況報告が続く。昔と変わらぬ表情に、途切れない笑い声。まるで動画のようで、画面に見入ってしまった。
「笹木さん、今の職場はお近くなんですか」
 菜穂さんが話しかけてきた。私が視聴者になっていると察したのだろう。いかんいかん、私も参加しないと。でも、話すタイミングがスムーズにいかない。誰かとかぶってしまったり、空白の時間ができてしまったりで、ある程度の経験が必要と感じた。
 楽しい時間はあっという間に過ぎる。おそらく、誰もが「話し足りない」と思っていたけれど、1時間以上経ったところでお開きとなった。
「次は来年といわず、夏にしましょうか」
「いいですね」
「ぜひ」
 退出ボタンを押したところで、現実に戻る。画面にはもう誰もいない。つかの間の、ほんのつかの間の、夢のようなひとときだった。
 スマホのバッテリーを確認すると、100%だったはずが45%に減っている。
「うーん、結構がんばったな」
 パソコンだけでなくスマホも古いので、Zoom用のものがあると便利かもしれない。
 これはハマる予感がする……。


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この口? どの口?

2021年02月28日 22時34分19秒 | エッセイ
 先週の日曜日、2月21日は都立高の入試であった。
 今回は今までと違ってコロナの対応がある。万一、校内に陽性者が立ち入ったら、入試会場として使えない可能性があるため、何日も前から校長がピリピリしていた。
「前日の20日は土曜日ですから、生徒だけでなく、先生方も誰一人として校内に入らないでください。必ず守ってください」
 そう言われると、逆に入りたくなる人間もいるだろうが、出入口には防犯カメラがある。追跡される危険を冒してまで、冒険する輩はいなさそうだ。
 20日が立入禁止となると、19日が入試前最後の準備となる。この日に、携帯や水筒などを職場に忘れたら大変だ。取りに戻れないのだからと、私も気を引き締めた。
 18時頃、校長は退勤する前に声を掛けてきた。
「明日に備えて、戸締りをしっかりしてください」
「はい」
 体育館は体育科に任せるが、校舎の戸締りは基本的に私の仕事だ。4階に上がり、窓、教室等を見回り3階、2階に下がっていく。確実に施錠をしながら1階に着くと、生徒昇降口の扉を確認した。マンション等に入る空き巣は2階が多いと聞くが、やはり1階の戸締りは重要だ。窓に鍵がかかっていなければ、簡単に入ってこられる。
 1階で唯一確認しない場所は、職員用の男子トイレだ。



 ここは主に、事務方の30代男性と校長が使っている。万一、30代男性が小用を足しているときに、「失礼しま~す」なんて言って、ずかずかと入り込んだら、セクハラを受けたと訴えられるかもしれない。たぶん、校長は誰が入ってきても気にしないだろうが、私が見たくない。
 そんなこんなで、今までスルーしてきた場所だけれども、この日は入試前々日という特別な日である。それで大丈夫だろうか。いやいや、職員用なのだから、施錠していないはずがない。でも、一応確認しなくてはと、私の心は揺れた。
 入口から、トイレの様子をチェックした。電気は消えているようだ。事務の男性がいなければ、入っても大丈夫だろう。ドアをそ~っと開け、ついたての奥にある個室に向かった。抜き足、差し足、忍び足っていうのは、まさにこういう歩き方に違いない。左の2つの窓は閉まっていた。だが、一番右の窓は……。
「開いているじゃないか」
 なんと、開放された窓があった。唖然として、しばし動きが止まる。どうして校長は帰る前に閉めないのか。
「あれだけ、職員に立ち入るなと言っておいて、窓が開けっ放し? おかしくない?」
 どの口が言ってるんだと腹が立ってきた。まったく、どうしようもない。
 プンスカしながら足早に男子トイレを出る。事務の部屋も消えていた。モヤモヤは残るが、これで戸締りは完璧。いつまでもイラついてないで、私も家に帰ろうっと。
 努力のかいあって? 入試は無事に終わり、合格発表を待つだけとなった。
 男性職員のみなさん、窓を閉めてから退勤していますか。


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481円しかない!

2021年02月21日 20時37分28秒 | エッセイ
 自転車通勤で弁当派だと、平日はほとんどお金をつかわない。休日にスーパーで買い物をしても、支払いはクレジットカードだ。手持ちの現金が少なくても不便はない。
「3万か。まあ大丈夫でしょ」
 先月も、その前の月も、そのぐらいの現金が手元にあれば足りたのだが、今月は違った。
「あっ、18金のチェーンだって。ベネチアンガラスのペンダントヘッドに合いそう」
 某通販のカタログで見つけたチェーンに一目ぼれした。お値段は23,800円。パソコンからカード番号を入力すると、不正使用のリスクがありそうで怖い。現金やコンビニ払いにしようかな。



「残高が6000円ちょっとになっちゃったけど、いいじゃん、これ」
 このチェーン、長さの調節もできて気に入った。週に2~3回はつけている。
「そうそう、パスモのチャージもしなくちゃ」
 財布と相談し、5000円では厳しいから3000円にした。
「ゆうパックを送らなくちゃ」
 お世話になった方に、バレンタインのチョコレートを買っていた。あとは郵便局に持っていけばオーケーだ。
 郵便局に行くと、63円切手を切らしていることを思い出した。財布を見たら、ゆうパックの支払いをしても1000円以上残る。ついでだから買ってしまおう。
「切手ですか? どれにしましょう」
「じゃあ、この国宝シリーズってヤツを」
「630円です」



 何だか、貼るのがもったいない切手だ。きっと、受け取る側も喜んでくれるだろうと、得をした気分になる。
 それにしても、財布が軽い。いったい、いくら残っているのか。
 家で確認してみると、たったの481円であった。



「うわ~、これしかないんだ!」
 手持ちの現金が少ないときの気持ちは、糸の弱ったブレザーのボタンを見つけたときに似ている。
「やだなあ、ブラブラしていて、取れちゃったらどうしよう」と思って慎重に行動しているのに、いつの間にやら忘れてしまい、気づいたらボタンがない、なんてことがあった。同様に、「お金が少ないから余計なものは買わないようにしよう」と思っていたのに、レジかごに入れたのは財布の中身を上回る商品で、レジで青ざめた記憶もある。
「よし、481円で語呂合わせしてみよう」
 何の脈絡もなく、意味のないことをしたくなった。でも、ろくなワードが浮かばない。
「よわい」
「しっぱい」
 しっくりこない。もう一声。
「しょぼい」
 おおっ、一番ピッタリかもしれない。
 バカやってないで、さっさとお金を下ろして来るか~。


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東京震度3 そのとき私は

2021年02月14日 20時54分50秒 | エッセイ
 せっかくの土曜日なのに、仕事があり、家に着いたら18時を回っていた。
「でもまあ、いつもより早いし。ご飯を食べたら生協の注文をしようかな」
 それなりに充実した時間を過ごし、23時に風呂場へ行く。そういえば、まだ先週の日経ビジネスを読み終えてなかった。半身浴しながら終わらせなくては。
「あら、東日本大震災で被災した住友金属工業の鹿島工場だって。ひどいもんだわね」



 無残にひしゃげた施設の写真を見ていた、ちょうどそのときだった。湯船が大きく揺れた。
「えっ、地震? ウソでしょ?」
 3.11に想いを馳せた瞬間にとは、あまりにもタイムリーすぎる。しかも大きくて長い。
「まさか、もっと激しくなるのでは……」
 ひとまず、風呂場の戸を開け、避難路を確保した。夫はもう1階で寝ている。自分で何とかしなくては。
 幸い、揺れは徐々に収まり、風呂場で被災という心配はなくなった。危ない、危ない。
 風呂から出てキッチンで水を飲んだ。半身浴のあとは、水分補給をしなくては。
「おや、ミキからLINEが来ている。何だろう」
 娘からのLINEは、23:30から始まるNHKの「ここは今から倫理です」という番組を見ようと待っていたのに、地震速報に取って代わられ、なくなってしまったという嘆きであった。
「眠いの我慢して待ってたのに、なんてこと」
「まあ、被害がなくてよかったじゃない」
 こればかりは仕方ない。被害のあった方は、もっと大変な思いをしている。
 スマホを触っている間も、余震が続いている気がした。居間の引き戸がガタガタと小刻みに音を立てている。しかし、廊下からは洗濯機の脱水音が聞こえた。脱水の振動で揺れただけかもしれない。
「はー、何でこんなときに洗濯しちゃったんだろ……。まぎらわしい」
 ニュースをつけると、練馬は震度3だったらしい。姉の住む文京も3。妹のいるさいたま市は震度4で、ちょっと大きい。LINEをしたら、トイレの水が一時止まったけれど、今は元通りとのことで安心した。
 両親の住む那須塩原は震度5。母は夜更かしだから、もうすぐ日付が変わるこの時間でも、まだ起きているだろう。連絡をとってみよう。
「大丈夫よ。2階の棚からちょっとは荷物が落ちたけど、停電もしてないし、何ともない」
「ならよかった」
 親族の安否を確認し、ホッとして布団に入る。このあと、惨事のないことを祈って。
 ああ、よく眠れなかった……。
 

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お菓子を食べ過ぎた結果 

2021年02月07日 20時26分30秒 | エッセイ
 1月は忙しかった。
 都内のコロナ新規感染者数がグングン増えていたからかもしれない。感染対策の強化をしつつ、入試に関わる仕事をしていたら、やたらとストレスがたまっていく。
「何か甘いものが食べたいな。4個入りのドーナツか。買っちゃえ」
 ついでに、チョコレートのファミリーパック、クッキーなども買い物かごにすべり込ませる。一時、チョコレートを食べると下痢することがあったが、治ってからはまた食べ始めてしまった。甘いものだけではバランスが悪い。10袋入りのサラダ煎餅もあるとよかろう。
 たくさん買い込んだおやつを職場に持ち込み、昼食の後や超過勤務中にいただくと、なぜか止まらなくなる。チョコレート30個に、たくさんあったはずの煎餅やクッキー、ドーナツも一週間でからっぽになった。
 それが二週間も続くと、さすがに心配になる。
「こんなに食べて大丈夫かな。体にいいわけないよね」
 最初の一週間は特に体調の変化を感じなかったが、二週目になると自覚症状が出てくる。
 たとえば、こんな感じだ。

●体重、体脂肪が増える
●便秘、便の臭いがキツくなる
●眠気を催し、夜更かしできない
●寝坊が多くなる
●階段を上がると息切れする
●肩こりが悪化する
●集中力が切れやすく、心が不安定になる
●少量のアルコールで酔う

 特に困ったのが集中力だ。要領よくできていた仕事が進まなくなり、家に持ち帰る。でも、やる気が出なくて終わらず、「いつになったらできるのか」と絶望感が押し寄せてきたことがあった。心のバランスを崩したら大変ではないか。
「もともと血糖値は高めなのだから、こんな習慣はやめよう」
 ゼロにしたわけではないけれど、量は5分の1に減らしたつもりだ。
 甘いものが欲しいという欲望に勝つには、おやつタイムにコーヒーや紅茶をいれないようにする。お茶のともに、ついついお菓子が食べたくなるからだ。
 私がおススメするのは「水」。
 水をがぶ飲みすれば、甘いものを食べなくてもお腹は満足する。この方法は、「世界がもし100人の村だったら」のDVDを見て知った。フィリピンの貧困家庭では、3日に一度しか食事がとれず、お腹がすいた子どもたちが水を飲んで飢えをしのいでいた。気の毒にと思いつつ、水で空腹感を誤魔化せるものなのかと疑問を持った。
 だが、実際に500ccほど飲んでみたら、食欲は見事に引っ込んだ。ダイエットにお金をかける人もいるが、飢餓に苦しむ人々のことを考えて飽食を控え、水を飲めば体重は落ちる。体調も戻る。浮いた菓子代をユニセフ等に寄付してもよいと思う。
「お菓子をとめるには、水よ、水」
 今は毎日1リットルの水筒を持って職場に通っている。



 一週間後はバレンタインデーだけど、食欲を上手くコントロールできるかも。


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侵入者

2021年01月31日 20時54分51秒 | エッセイ
 先週は勤務校の推薦入試があり、仕事量が増えて忙しかった。
「やっと土曜が来たぁ~。ゆっくり休もうっと」
 いつもより遅く起き、パジャマのまま本を読んだり、洗濯をしたりする。解放感があって、かなりリラックスできるのだ。宅配便がきたら、夫に頼めばよい。



 ちょうど、東野圭吾の『流星の絆』を読み終わったところだ。面白くてよかったと、しばし余韻に浸る。
 だが、この日は9時半過ぎに電話がかかってきて、事情が変わってしまった。
「もしもし笹木です」
「すみません、職員のタカハシです。お休みのところ申し訳ありません」
 休日に職員から連絡があるときは、大抵ろくなことではない。私は警戒モードに入った。
「授業の準備が終わっていないので、今、学校に来たのですが、警備会社と警察の方が何人もいます」
「なんと」
「侵入者が確認されたそうで、校内を調査するようです」
「あらま」
 昔は学校で警備員を雇っていた。でも、20年ほど前から機械警備になったので、何か問題が起きると警備会社が対応してくれる。内容によっては、警察も来るのだとわかった。どうも、のんびり過ごしている場合ではないらしい。
「じゃあ、私もこれからそちらに向かいます。ちょっと待っててください」
「すみません」
 と言ったものの、すぐに出発できる状態ではない。まずは洗濯物を干し、着替えて顔も洗わないと、とても他人様の前には出られない。
「ひええええ」
 さきほどまでの優雅さとは打って変わって、超特急で動き始めた。洗濯物を干すのに5分、洗顔に10分、着替えに5分という具合だ。えーと、帰りにスーパーに寄るのだから、買い物リストも持っていかないといけないし、スマホのバッテリーが残り30%だから、充電器もいるか。
 あとはコートを着るだけというときに、またタカハシさんから電話がかかってきた。
「校内の確認が終わりました。荒らされた形跡がないので、生徒が忘れ物を取りに来ただけなのではと言われました」
「ふーん」
「みなさん、もうお帰りになりましたから、笹木先生もいらっしゃる必要ないようです。警備会社の報告書には、1階の非常口が未施錠のため、そこから侵入と書いてありました」
「えええ? ちゃんと閉めたんだけどな」
「そうですか? 私も授業の準備が終わったら帰ります。お騒がせしてすみません」
「はあ。ありがとうございました」
 結局、行かずに済んだのは助かったが、どうも解せない。私はたしかに非常口を閉めてから帰ったし、たまたま出くわしたバスケ部の顧問もそれを確認している。おそらく、生徒は財布やスマホといった、急を要するものを取りに来たと思われる。非常口が閉まっているからといって、簡単にあきらめるとは思えない。カギを閉め忘れた窓を探し、そこから侵入したのではないか。
 たとえ窓から入っても、同じ窓から出るわけないだろう。出るときにこそ、非常口を開けたのだ。
「あああ、クソッ! 間に合えば説明できたのに!」
 なんだか、すごく悔しい。
 まずは、戸締りを徹底するようにしよう。
 それから、パジャマでいる時間を短くしなくちゃね。


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