これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

英会話13カ月

2024年06月09日 21時25分39秒 | エッセイ
 大西泰斗氏の「ラジオ英会話」を始めて13カ月目になる。



 会話文にはストーリー性があり、キャラクターが次々に新しい動きをするので、続きを楽しみながら学んでいる。だが、めざましい成果が得られたかというと、「まだまだ」であろう。英語は配置の言葉であることはわかったが、リスニングが苦手で、こんがらがった毛糸のように単語が絡み合って聞こえてくる。一体何を話しているのやら。スピーキングの方は「そこそこ」伸びてきたが、もっともっと何度も何度も繰り返して聴かないとダメなのだと思う。
 ちょうど同じ時期に、上司である校長がジム通いを始めた。
「このままじゃいけないと思って、僕は体を鍛えることにしたよ。なるべく早く帰って、週に5日はマシンで引き締めようと頑張っています」
 週に5日というペースは英会話も同じだ。私の場合、月曜から金曜までではなく「聴き逃し番組」で聞いているので土日が入る。
 ジムに通った経験があるのでわかるが、マシンは単調で飽きる。しかも孤独だ。果たして、結果につながるのだろうかと疑っていたが、半年後、彼は少々スリムになってきた。
「今、5kgは減ったかな。もっとしぼります」
 そして、13カ月後の先週、体育祭で見事に変身したボディを披露した。腹回りの贅肉がゴッソリ落ちて、逆三角形になっているではないか。よほど嬉しかったのか、体形を誇示するかのように、体にフィットするウエアに短パン姿で登場したものだから、年配の教員は「露出し過ぎだ」と呆れていたが。
 一方、私はかなり焦っていた。「同じ時間を使っても、こっちはほとんど進歩していない!」とわかったからである。もっとリスニングの時間を確保するなどして、学習時間を増やさなければ。キイイ~!
 この間、ラジオ英会話ではない場面で、新しい単語をおぼえた。
 たとえば、やたらと人気のシマエナガ。大沼公園にこんな飲み物が売られていた。



「かわいいっ♡」
 これを英語で言うと、CuteではなくAdorableなんだそうな。ほー。
 ニュアンスが違うというので、海外に行く機会があったら使ってみよう。
 さて、大西先生。
 もっと真面目に番組を聴きますので、私の英語力をアップさせてください!

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三大ホニャララの磁力

2024年06月02日 15時55分30秒 | エッセイ
 たくさんの中から優れているもの、人気のあるものを選ぶとき、なぜか「3」という数字がまとわりついてくる。
 オリンピックでメダルがもらえるのは3位まで。アスリートたちは、パリ大会で金色に輝くメダルを手にすることを目指し練習している。
 「世界三大美術館」という言葉がある。諸説ある中で、アメリカ・メトロポリタン美術館、フランス・ルーブル美術館、ロシア・エルミタージュ美術館を指すことが一般的と聞く。過去に、ルーブルとエルミタージュには行ったことがあるが、メトロポリタンはない。ご縁があればコンプリートなのだけれど、この円安ではとてもとても。宝くじが当たったら考えよう。
 「日本三景」とは、松島、宮島、天橋立を指す言葉だ。江戸時代に選ばれた3つの景勝地というから、令和の時代となって「他にもいいとこあるじゃん」と、納得いかない方がいるかもしれない。緑と青に彩られた松島、荘厳な大鳥居が鎮座する宮島は、間違いなく選ばれただけのことはある、幻想的な場所であった。だが、天橋立には行ったことがない。写真で見る限り、春夏秋冬のどのシーズンでも自然からの贈り物であるかのような、神がかった美しさが伝わってくる景色であった。東京からは交通の便が悪いため、気軽に行かれる場所ではないのだが、「あとひとつで制覇」という気持ちもあり揺れる。面倒臭さが勝つのか、すべて見たい夢が勝つのか、自分でもわからない。
「3」という数には磁力がある。「10」だったら、全部は無理と諦めがつくけれど、「3」だと、ちょっと頑張れば手が届いてしまう。間違いなく、達成感を味わいたいという気持ちを煽る効果があるようだ。
 昨日、娘が友達と浅草に出かけた。土産に買ってきてくれたのが、亀十のどら焼きであった。



 通常のどら焼きより2回りほど大きくて、ソフトボールを平べったくしたサイズに見える。でも、カステラの部分は薄く、ふわふわしていて、焦げ目のマイルドで香ばしい甘みがクセになりそうだ。



「美味しい? 混んでいたけど、友達が買うって言うから、20分間一緒に並んだんだよ」
 お土産が喜ばれ、娘も満足そうだ。亀十に興味を持ち、ネットで調べてみたら、「東京三大どら焼き」の一つであると書かれていた。
「東十条の草月、浅草の亀十、上野のうさぎやだって。へ~」
 草月の「黒松」というどら焼きは、北区の学校にいたとき何度もいただいた。蜂蜜の風味が生きていて生地も軽く、とても130円とは思えない完成度の高さである。ランクインするのは当然であろう。亀十もレベルが高いとわかったけれど、うさぎやのどら焼きについては何も知らない。俄然、興味がわいてきた。
「メトロポリタンと天橋立は無理そうだけど、上野なら手が届く! 6月の土日で空いてる日あるかな」
 誰に頼まれたわけでもないのに、こんな言葉が口に出る。
 併設されたカフェでは、どら焼きをフレンチトーストにしたメニューもあるらしく、狭山茶が飲めるとが書かれていた。ああ、そそられる。これはもう行くしかない!
 三大ホニャララにつられて、引き寄せられる人がここにいた。

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公募エッセイにチャレンジ

2024年05月26日 18時11分51秒 | エッセイ
 エッセイを書き始めて何年になるのだろう。
 記念すべき最初の作品は、1999年12月に生まれたと記憶している。『年越しラーメン』というタイトルの、どうしようもない駄作だった。すぐに2000年がやってきて、月に2回のエッセイ教室でコンスタントに書くようになると、講師や仲間からアドバイスをいただくことができて、少しずつマシになってきた。
「てことは、今年で25年目か。早ッ!」
 その間、エッセイ仲間と節目節目で記念冊子を作り知り合いに配ったり、自費出版で書籍化したりと活動の幅を広げていった。ブログを開設してからは、週に1~2回作品を書かねばならず、ネタ探しに奔走することもあったけれど、ツラいとかやめたいなどと考えたことはない。
 近い将来、定年退職を迎えることもあり、「暇になったら、何か書かせてくれる場がないものか」と密かに狙っている。いや、心の内で願うだけではダメなのだ。自分で行動を起こし、アプローチしていかない限り、何も始まらない。
 そんなわけで、今年からは積極的に公募を探し、応募することにした。ジャンルとして小説は無理。実際にいない人物を生み出し、起きていないことを、さも事実であるかのように描写する能力が私にはない。やはり、実話を加工して、エッセイに仕立てるぐらいが向いている。
 さすがに本名で勝負するのはリスクが高い。ペンネームや匿名を認めていて、書けそうなテーマに照準を定め、いくつかの公募に送ってみた。謝礼や賞金が高額なものは、激戦になるに違いないから避け、仕事とブログと家事の隙間時間で仕上げられる範囲で、これまでまったく接点のなかった世界に足を踏み入れた。
 2週間ほどで「採用」の回答をしてくれたのが、朝日新聞社系の「かがみよかがみ」というエッセイ投稿メディアであった。対象は18歳から29歳の女性なのだけれど、たまたま年齢制限なしのエッセイを募集していたので、応募したら掲載してもらえた。サブタイトルの設定がこれまでの経験にはなく、読まれるための工夫についても学ぶことができた。
 しかし、若い女性が主なのだから、果たして、私の作品が読まれるものなのか。甚だ疑問だ……。
 先日、『イコール』という雑誌が自宅に届いた。



 こちらでは2月に「追悼 坂本龍一」なるコーナーの原稿を募集していて、氏のファンであった私は「絶対応募する!」と気合を入れて参加した。運よく「採用となりました」のメールをいただき、掲載誌をちょうだいしたというわけだ。



 坂本氏とゆかりのある方とご一緒にイベントに加わり、生前の活躍や人柄などについて語れたことが何よりもありがたい。ご担当者の審査に、ひたすら感謝である。
 先週は土曜にも日曜にも仕事が入ってしまい、疲れから歯茎が腫れてひどい目にあった。
 今週はゆっくり養生し、元気になったところで、また書く気力がわいてきている。
 さあ、次は何にチャレンジしようかな。

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函館グルメ

2024年05月19日 21時58分07秒 | エッセイ
 函館には美味しいものがたくさんあった。
 まずは海鮮。ホテルでは朝から海鮮丼をチョイスでき、函館名物である朝市に行く必要はない。



 ひつまぶしもなかなかであった。



 お寿司も期待を裏切らない。



 どのネタも甲乙つけがたいが、私のイチオシは「キンキ」。表面をバーナーで炙り、塩味がついている。醤油をつけずにいただくのだが、水気が飛んでふんわりとした身はやや甘く、抜群の塩加減が魚本来の味を引き立てているようだ。折詰寿司ではまず食べられないこともあり、希少価値がプラスされてありがたい。
 イカは別の店で食べてみたが、寿司や海鮮丼のネタに比較すると、明らかに華がない。にぎりは歯応えがあり過ぎて噛み切れず、歯間に挟まり困った。



 イカソーメンもいただいたが……。が、が。



 他の海鮮が充実しているので、イカに関しては呼子(佐賀県)に任せていいんじゃないかと思う。
 ラーメンも美味しい。大沼公園で食べた、カニあんかけ塩ラーメンは絶品だった。



 気をよくして、おみやげにも函館塩ラーメンを購入する。



 昨日は午前中が休みだったので、ランチ用に調理した。麺が硬めでふやけにくく、適度な弾力がある点に感心する。ただし、スープの塩気が強いため、希釈の湯は300ml上限をおススメしたい。



 乳製品も充実している。情報誌に載っていない、ガラガラに空いた店でコーヒーとソフトクリームを注文したら、生乳の味が生きていてきめ細かく、クォリティの高い逸品が出てきてビックリした。



 別の店の、メロンとのミックスもイケる。



 ためしに買ったコーヒー牛乳にも水っぽさがなく、牧場の味が楽しめた。



 ホテルのミルクプリンも濃厚で美味だった。



 まったくノーマークだった美鈴コーヒーには、家族全員が高評価をつけた。濃すぎず薄すぎず、邪魔な酸味はなし、ほどよい苦味に心を奪われた。舌先から喉元を通過する際は、たくさんのコーヒー隊員が四列縦隊を組み、力強く駆け抜けていくような爽快感がある。



 立ち寄るスポットでは、ことごとく美鈴コーヒーが提供されるものだから、いちいち「うーむむむ」と唸っていた。飲み物だけでなく、コーヒーソフトクリームも完成度が高い。



 調べてみたら、わが練馬区にも店舗があるらしい。函館帰りの人は、こうやってファンになっていくのだろうな。
 おみやげで好評だったのが、函館ラスクである。



 口当たりがよく、軽食・おやつにはもちろんのこと、「酒のつまみにピッタリでした」と喜ばれ、幅広い用途に対応できる。
 食べまくった割に、最終日になっても「肉がまだだった」と気づき、フライト前に函館空港内のレストランでローストビーフ丼をいただいた。



 危なかった。すべり込みセーフのタイミングで、ギリギリ間に合い安堵する。
 この食い意地を、新たなエネルギーに変換できれば、もっと世のため人のために役立てるかも?

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土方に 新たな敵ぞ 五稜郭

2024年05月12日 17時40分30秒 | エッセイ
 GW中に函館・五稜郭に行ってきた。
 土方歳三ファンとして、日野市の「新選組のふるさと歴史館」や「土方歳三資料館」を訪れたことはあるが、五稜郭は東京から遠いこともあり後回しになっていた。コロナが明けたことを機に、花見も兼ねて羽田空港からひとっとびに目的地を目指したのだが……。
「あれ、桜がもう散ってる」
 残念ながら、ソメイヨシノはわずかに残った花があるのみで、すでに葉桜と化していた。土地の人は明るく笑い飛ばして「いつもGWぐらいなんだけど、今年は早かったからねぇ」と言う。
 ちぇっ。
 未練がましく、生き残りの桜を撮ってみた。



 ちなみに、函館駅前にはヤマザクラが、もりもり生クリームのように美しく枝にデコレーションされていたので、花見としての目的は一応果たせたことになる。



 函館空港に到着したあとは、元町にも湯の川にも寄らず、真っ先に五稜郭を目指した。地震や火事などの災害に見舞われると、観光どころではなくなることもあり、確実に見なくてはと気合を入れたからだ。
「うわ、すごい人」
 まずは五稜郭タワーに向かう。



 中に入ると、すでに長い行列ができていた。この先には、羽田空港の保安検査があるのではと思うくらい、たくさんの親子連れがひしめき合っている。若いカップルも目立ち、弾んだ声で会話を交わし、並ぶこと自体を楽しんでいるようだった。
 状況がよく飲み込めなかったのだが、どうやら名探偵コナンのスタンプラリーとして並んでいたようだ。



 エントランスには「五稜郭に立つ 土方歳三」なるブロンズ像があるというのに、ほとんどの人が眼中にないらしい。カメラではなく、背中やお尻を立像に向けているのが不満だった。
「なんてこと! きいい~!!」
 コナンに負けてしまったことを嘆きつつ、誰にも邪魔されず、ゆっくり撮れるメリットは享受した。



 もうひとつ、展望台に上がるエレベーター待ちの行列もできていた。こちらの最後尾について、展望2階を目指す。
 エレベーターを下りると、ガラス張りの大きな窓から眼下の景色が飛び込んでくる。目の前に広がる五稜郭公園の、星形に整えられた造形美を堪能した。



 ヨーロッパの城郭都市をモデルとしたこの要塞は、蘭学者の武田斐三郎が考案し、7年の歳月を費やして誕生したという。端正な見た目に加えて、政治や外交・防衛の拠点としての役割を果たす実用性を兼ね備え、実に素晴らしい。
 この要塞がたどった足跡は、「五稜郭歴史回廊」として精密なジオラマで見ることができる。
 1854年に箱館(当時の表記)開港が決定したことを機に、1857年から五稜郭の建設工事に着工する。1867年に大政奉還が行われ、1868年に新政府が五稜郭に箱館府を設置するのだが、同年10月には旧幕府脱走軍に占領されてしまった。土方は、この旧幕府脱走軍に属し、行動をともにしている。
 旧幕府脱走軍が松前藩を攻撃した際、軍艦「開陽」も出撃した。しかし、冬の日本海の嵐により座礁し、江差港に沈むことになる。このときの落胆した様子がジオラマに表現されていた。



 旗艦「開陽」を失いながらも、旧幕府脱走軍は松前藩を打ち破り、全蝦夷地を手にする。同年12月には仮の政権を樹立し、記念撮影に臨む。





 しかし、翌1869年には新政府軍が反撃を開始し、箱館・五稜郭を目指して進撃を始めた。江差山道では、土方率いる部隊が新政府軍の大部隊を迎え撃ち、見事に撃退している。



 5月11日には、新政府軍による箱館総攻撃が開始され、土方歳三は35歳という若さでこの世を去るのであった。



 このジオラマが一番の力作らしく、リーフレットにも別途掲載されている。別の角度から見ても、鬼神のような表情で懸命に馬を駆る躍動感が伝わってくる。よくできていると感心し、しばらく見入ってしまった。



 昨日5月11日は土方の155回目の命日だったそうだ。彼の人生はここで終わってしまったが、「誠」を掲げて一途に戦う姿が人の心を惹きつけ、死後もなお愛されている。
 五稜郭は1871年に解体され、公園として開放されることになるが、当時の姿も模型として見ることができる。





 この階には、土方の座っているブロンズ像がある。さすがに、ここには並ぶ人がいた。人気を奪還したことに安心し、私も順番を待って写真を撮った。



 1階に戻ると、スタンプラリーの列が短くなっていた。一体何があったのだろうと覗いてみると、怪盗キッドが絡んでいたらしい。



 うーむ、コナン・キッドの連合軍にやられたってことか。
 参考までにお伝えすると、函館駅から東に向かうと「土方歳三最期の地碑」なるものが見られる。





 ここにもファンと思しき男性2組が訪れ、手を合わせていた。
 どうぞ安らかにお眠りください。
 『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』の興行成績が好調らしい。
 何だかんだで、私も見たくなっちゃった……。

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好きです 六花亭喫茶室

2024年05月05日 22時13分18秒 | エッセイ
 土方歳三ファンとしては、最低でも一度は五稜郭に行くべきだと思っている。
「たまにはGWっていうのもいいかしらね」
 年々、夏の気温が上昇し、夏休みは家から出たくないとの事情もある。混雑は承知の上で、カレンダー通りの4連休に函館まで出かけ、本日帰ってきたところだ。早々に五稜郭の記事をアップしたかったけれど、思い入れが強過ぎて話がまとまらず、先に六花亭五稜郭店について書くことにした。
 以前に北海道の観光スポットとして、旅行誌に掲載された六花亭帯広本店を見たことがある。菓子はオンラインショップやデパートでも買えるが、併設されている喫茶室が気になった。いつか行けたらいいな~と漠然とした願いがあり、五稜郭店なる店舗があるとわかったときから「絶対行く!」と決めた。
 飛行機の都合で、10時過ぎには六花亭に着く。「さあ、おやつだ!」と意気込んで自動ドアを通過したものの、「喫茶室 11:00から」の表示にガクッと来た。リサーチ不足である。「ありゃま」と両足の踏ん張りが利かなくなり、フニャフニャ~と脱力していった。しかし、自転車で行かれる距離でもないので気を取り直し、まずは五稜郭タワーを先に見て、終わったらもう一度来ようと作戦変更を図る。
 よし!
 再訪時は、ちょうどお昼タイムということもあり、おやつだけでなくお腹にたまるものも頼むことにした。
 クッペと書かれたパンは、豆とトマトのコンビネーションがいい。



 クラムチャウダーは、アサリが惜しげもなく使われていて、リッチでクリーミーだった。



 これに加えて、私はホットケーキと



 カフェオレを頼んだ。



 ホットケーキは見た目の通り、フワッフワできめ細かいスポンジが楽しめる。
 ところで、この日は娘の28歳の誕生日であった。メニューを見ると、「誕生日の方にケーキとドリンクをプレゼント」とあるではないか。
「おめでとうございます。ケーキはショーケースからお選びいただけますので、お好きなものをどうぞ」
「じゃあ、カブトのチョコレートケーキにします」
「ろうそくはいかがいたしましょう。2と8の組み合わせでよろしいですか」
「はい」
「コーラスもご用意できますが」
 どうやら、スタッフの方が「ハッピバースデートゥユー、ハッピバースデートゥユー」と歌ってくれるらしいが、それはかなり恥ずかしい……。
「い、いえ、ろうそくだけでいいです」
「かしこまりました」
 勇気のある方は、ぜひご検討ください。
 美味しいだけでなく、こんなに素敵なお祝いをしていただき、「はるばる来たかいがあった」との実感があり満足だ。



 夢中で食べたあとは落ち着きを取り戻し、ふと店内を見渡すと、やたらといかつい男性2人組が目に入った。頭髪は角刈りで、筋肉質の肩にスカジャンを羽織り、遠くからでも目立つ金色の鎖を首から下げている。目つきも鋭く、私の知り合いにはいないタイプであった。
「はてさて、何でこの人たちが六花亭に?」との疑問がわいてくる。
 答えは簡単だった。注文したケーキが運ばれてくると、それまでの険しい表情が一転して崩れ、フォークを手に取り笑顔で食べ始めたのである。実は、スイーツ男子だったらしい。組み合わせのギャップに驚いた。もしかすると観光客で、私のように「絶対、六花亭の喫茶室に行く!!!」との強い意志を持って来店したのかもしれない。
 リサーチ不足には続きがあり、五稜郭店ではハヤシライスやミックスピザが食べられないことをあとから知った……。
 やはり、いつかは帯広本店に行ってみたい。

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指は甘やかしちゃいけないのよ

2024年04月28日 21時29分02秒 | エッセイ
 指輪のサイズは10号である。
 決して細い指ではないが、10代の頃は11号だったので、これでもワンサイズダウンを達成した。しかし、昨年、不摂生から体がむくんで指も太くなり、指輪が「なかなか入らない」事態になってしまった。第一関節は通過するのだが、第二関節が外に張り出したせいで引っかかり、「やだやだ」と抵抗するのだ。
 朝の出勤時、太ってウインナーのようになった指に、無理やり「えいえいっ」と指輪を押し込む作業が続くと、毎日が憂鬱になってくる。また朝から指と格闘しなければいけないのかとため息がもれる。そういうときは、脳がストレスを回避しようと頑張るのかもしれない。ピピッと合理的なアイデアが浮かんできた。
「そうだ、母からもらったプラチナの指輪に替えてみたらどう?」
 私の母は指が太い。手だけ見たら、男性と間違われるであろう。薬指でも13号というサイズなので「もうつけないからあげるわ」なんて言われて指輪を渡されても、ついぞありがたみには結びつかなかった。たまに中指にはめる程度で、引き出しの中で眠り姫と化していたアレを生かすチャンスだよ、と思い出させてもらったようだ。
「どれどれ」と指輪を取り出してみる。



 薬指にはめてみたが、以前と変わらずゆるゆるで、ポケットから手を出した弾みで、指輪が取れてしまったなんてこともあった。なくさないように気を付けなければ。
 でも、締め付けられる窮屈さがなくて、靴を脱いで素足になったときのような解放感が味わえる。指も自由を満喫し、さぞ爽快に違いない。
「このまま放っておいたら、第二関節が元に戻ったりして。様子を見てみよう」
 楽観的に都合よく考え、3カ月ほど放置していたのだが、残念ながら仮説は間違いであった。
 先日、好き勝手に過ごさせた薬指の太さを確認しようと、10号の指輪をはめてみた。
「ううっ、前よりもきつくなっている!」
 体重は1kg減ったというのに、薬指は太っていることが解せない……。



 この状態では、10号の指輪が全部入らないということになる。お気に入りのパールも、並んだダイヤも、はめるのを諦めるなんてことはできず大問題だ。この第二関節を何とかしなくてはと焦った。
 本気で考えると、さらにアイデアが生まれるものらしい。
「右手の親指と人差し指で、問題の関節を挟んでみたら、少しは細くなるかも?」
 まさかねとの思いもあったが、四の五の言わずにやってみた。痛くない程度に挟む指に力を入れると、関節の幅が多少は小さくなる。押さえたまま、指輪を下に動かしてみたら、スルッと第二関節を通過した。
「やった~、入った!」



 指の根元に肉が増え、指輪がめり込んでいるけれど、つけているうちに細くなるであろう。明日からは13号ちゃんには眠ってもらい、10号ちゃんに働いてもらうことにした。
 得られた教訓は、指を甘やかしてはいけないということだった。
 加えて、もっと早く思いつけよコラッ、と自分を叱った。

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裏切りの入学式

2024年04月21日 17時31分58秒 | エッセイ
 今年の桜は遅かった。



 おかげで、去年の倍以上忙しかった年度末のあと、年度初めの「出かけるついで」で、千鳥ヶ淵での花見ができた。



 淡い桃色は、清楚で儚い薄幸の美少女のようだ。誰もが気にかけ、見守る存在になっている。
 東京では満開になったのが4月上旬だったため、この美少女が、新入生を迎える式典に色を添えるに違いないと期待していた。
「今年の入学式は桜の下で記念写真が撮れるんじゃないですか」
「楽しみですね」
 職員室では、ことあるごとに、そんな会話が交わされていた。
 しかし、暗い顔をして話しかけてくる職員もいる。
「笹木先生、ちょっといいですか」
 よくない話というものは、話し前からわかるものだ。「やっば~」というオーラを全開にして、職員の声やしぐさの端々から凶兆がにじみ出ている。気圧され、二歩後ろに下がって聞いた。
「……何かありました?」
「今、体育館に行ってきたんですけど、舞台の袖の幕が破れているんですよ」
「ええっ」
 何という名の幕なのかわからないが、どの幕を指しているかはわかる。急いで現場に駆け付けると、見事に「パックリ」と切断された幕が力なく垂れ下がっていた。



「ひええええ~!」
 そんな! あと3日後には入学式だというのに何たることか。
 破れ具合を確認したら、生地自体が経年劣化で薄くなっていた。刃物で切ったわけではなく、外から力がかかり、裂けたようである。いずれにせよ、こんなボロ幕を下げて、「新入生の皆さん、おめでとうございます!」などとお祝いできるはずがない。
「えーと、ガムテープあるよね」
 新しいアイデアを生み出すことは苦手だが、都合の悪い事実を誤魔化すことは得意な私である。縫うよりも貼り合わせる方が美しく仕上がると感じた。頭の中にはプレビュー画面が見えてくる。幕の裏からイメージ通りにガムテープを貼り、15分ほどで元通りに直した。
「はー、これで入学式は大丈夫でしょう。やれやれ」
 達成感でいっぱいだった。でも、誰も気づかない。連絡をくれた職員だけしかわかってくれないのが残念だ……。クソッ!
 無事に入学式を迎えられると思ったら、天気が味方をしてくれなかった。この日にかぎって風が強く、土砂降りの雨も降っているではないか。屋外の、桜の下での記念撮影はもはや絶望的。式典の間中、窓の隙間から悲鳴のような風音や、屋根に叩きつける雨粒の音が響いていた。窓から見えた空に視線を動かし、胸の内で「裏切りおって~」と罵倒した。
 式典が終わり、司会が今後の連絡をする。
「本日の記念撮影は悪天候のため、体育館で行います。このあと準備をしますので、教職員は手伝いをお願いします」
 拍手で退場した新入生がクラスごとに戻り、舞台を背景に撮影を始めた。
「あっ、直した幕も写るみたい。やったね!」
 どんな形であれ、自分の仕事が記録に残るのはよいものだ。
 とはいえ、ガムテープでは卒業式まで持つかしら? ドキッ!

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松本城周辺の美味しいもの

2024年04月14日 18時04分30秒 | エッセイ
 松本城を見る前に、どこかの喫茶店に立ち寄りたいと思っていた。
(関連記事「スカートでは危険な松本城」はこちらから)
 特急あずさの車内販売にホットコーヒーがなかったこともあり、温かいコーヒーに飢えていたのだが、雑誌に紹介されているカフェはたくさんあり、どこに行こうか迷った。
「えー、どうしよう。珈琲美学アベってところも素敵だし、蔵を店舗にしたところも捨てがたい」
 結局、お城までのルートに便利な、「珈琲 まるも」の看板が出ているこちらを選んだ。



 布団が干してある理由は、旅館業も営んでいるからだ。
「モンブランとホットコーヒーをお願いします」
 午前10時の時点で、座席がほぼ埋まっていた。駅から少々離れているけれど人気店なのだろう。



 体が温まるぅ~♪
 モンブランにもうちょい甘味とクリーミー感があるといいのだけれど……。こんなことを言っているから、私はコレステロール値と血糖値が高いんだろうな。
 一方、同行した娘のプリンがやけに美味しそうに見えた。



「いいよ、これ。プリンにして正解!」
 チッと舌打ちしたくなった。10分ほど経つと、スタッフの事務連絡で「プリン完売。メニューを直してきて」などと聞こえてきたので、「ハッハッ」となった方は早い時間帯にどうぞ。
 周辺の街並みもレトロでいい感じ~。



 ランチはもちろん蕎麦である。フレンチやイタリアンも充実しているそうだが、信州まで来て洋食っていうのもどうかと思う。松本城からさらに北上し、立派な店構えの蕎麦屋に入った。
 天ぷらのついたセットには、蕎麦の量が3種類あった。普通盛で2枚、小盛で2枚、普通盛で1枚なのだが、お腹が空いていたこともあり、たくさん食べることにした。
「2枚のセットを2人前お願いします」
 ビールを飲んで料理を待つ。小春日和で汗をかいたせいか、ビールの苦味がすごく美味しい。
「お待たせしました」
「わぁい」
 


 やはり2枚にしてよかった。



 味は期待通りだったのだが、水気はもうちょっと切った方がよろしいかと……。
 天ぷらは野菜も海老もイケて、衣が薄くてサクサク。こちらは文句なしであった。
 ごちそうさまでした。
 このあと、旧開智学校を見に行ったのだが、なぜか臨時休業になっていて、門の外から撮るだけになった。



 キイキイ。
 時計を見たら、帰りのあずさまで余裕がない。そろそろ駅に向かうことにした。
「じゃあ、珈琲美学アベに行ってみよう」
 と思ったのだが、相当な人気のようで、ズラリと長い行列ができていた。モカパフェなるスイーツが食べたかったのだが……。諦めて近くの喫茶店に入り、パフェという名のバニラアイスクリームをいただき、休憩した。まあ、休むところがあっただけよかろう。
「おみやげを見に行こう」
 事前に何も調べておらず、手抜かりだった。でもまあ、駅ビルに行けば何かあるだろうし、改札の中にも小さな土産屋があったから何とかなるだろう。駅ビル内で、長野製のスイーツを探したら、桜色のバウムクーヘンを見つけ購入する。



 結論からいうと、フワフワしてやわらかいし、甘みとバター等のバランスがよく、質のよい土産といえる。
 でも遊び心がない点には物足りなさを感じた。
 一方、改札内の土産屋には「松本全開」なお菓子があった。
 ブッセ。



 最中。



 特にこの最中がいい。粒あんがギッシリ詰まっている上、五重の天守が光っていた。



 土産としては、この最中がイチ推しかな~。
 見て、食べて、買ってと充実した一日を過ごしたせいか、帰りのあずさでは爆睡してしまった。
 車内での事件を思い出し、できるだけ寝ないようにしようとは思うのだが、この日は睡魔に負けた。
 振り返ると、珈琲美学アベに、混雑に負けて行かなかった松本市立博物館が心残りである。
 またの機会を作らなきゃ。

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スカートでは危険な松本城

2024年04月07日 17時53分34秒 | エッセイ
 先月末、国宝松本城を訪れた。
 2017年にバスの車窓から見たことがあり、「素敵! いつか行きたいわぁ」と願っていた場所だから、念願かなったりというわけだ。
 東京・練馬区からのアクセスは、立川まで出て特急あずさを利用するのが一番である。松本駅から徒歩14分という好立地であるため、気軽にフラッと出かけることもできる。もっとも、駅に合わせて建てたわけではないけれど。
 久しぶりの特急に興奮し、奮発してグリーン車を予約した。



 車内販売もあるが、ホットコーヒーは売られていない。乗り込む前に調達すると行楽気分がさらに盛り上がるに違いない。
「松本、松本。終点です」
 あずさ1号だと、ここには9:42に到着する。駅前には飲食店がたくさんあり、8時頃から開店しているらしい。長野県民は働き者である。まっぷるに掲載されている店を選び、休憩してからお城に向かった。
 お濠が見えてくるとテンションが上がる。



 この日は春休みの土曜日だったこともあり、10時台でもすでに観光客でいっぱいだった。外国人の姿も目立つ。門をくぐるまえに、山を背景にそびえたつ城を撮影した。



 観覧券は大人700円。博物館にも入れるようだが、時間の都合で割愛した。次回があれば覗いてみたい。
 門の中で早々に、色彩豊かな甲冑がお出迎えしてくれる。



 しかし、この先が長い。行列ができていて、30分は待っただろうか。勤勉な県民性を反映し、公開時間は8時半からなので、早ければ早い方がよいと思われる。



 待機中は、少しずつお城に近づくプロセスが楽しい。券売所でいただいたリーフレットを見ながら、城内の予習タイムに充てる。石垣の上には「石落とし」があり、よじ登ってくる敵を迎え撃つため、ここから石を落としたらしい。



 敵の身になって考えてみよう。濠を突破し城に近づいたところで、大きな石が顔や頭に向かってくるのだから、目から星や稲妻が出ること間違いなしである。イタイイタイ……。
 ここを通過すれば入り口はすぐだ。靴袋を受け取り、靴下で中へ入った。
 城内には撮影ルールがあった。基本的に自由に写真を撮れるのだが、階段付近は撮影禁止である。何しろ、どの階段も急勾配で、55度から61度というから上り下りに集中しないと危ないのだ。階段というより梯子に近いかもしれない。女性はスカートを避けた方が無難であろう。靴や手荷物を持ったまま、上に行く人と見学を終えて下る人とが狭い場所ですれ違うのだから、空間的にかなり厳しい。足元だけでなく、上背のある人は頭上にも注意が必要だし、背中のリュックが引っかかる難所もある。スタッフが「上りどうぞ」「下りどうぞ」と交通整理をしてくれるので、指示に従って行動することが必要だ。
 先ほど、外から見た石落しの仲間が城内にもあった。



 小さな窓は鉄砲狭間となっている。



 窓があると、敵の武器が飛び込む可能性もあるため、最小限の大きさにしているらしい。
 これより縦に広い窓が矢狭間である。



 飛距離を取るため山なりに射ることも考慮して、少し大きめにしないといけないのではと察した。
 窓から外を眺めていたら、戦闘モードになったようで、心拍数と血圧が上昇してきた。アドレナリンが分泌されたのだろうか。今から430年前に建てられたという松本城は、五重の天守を誇る我が国最古の城である。いくつもの修羅場に立ち向かい、戦い抜いた歴史に勇気をもらえる気がした。
 火縄銃や鉄砲、銃弾などもたくさん展示されていた。







 小刀に見えるが、これも銃らしい。



 最上階から見える景色の美しいこと。





 山も城も堪能できるロケーションは欲張りだ。
 見上げると、城を守る神様である二十六野神が祀られている。



 日本最古の五重天守を守り抜いたのだから、絶対、御利益があるはずだ。混雑していたが、私はそっと両手を合わせた。
 下界では、待機者の行列がどんどん長くなっている。見るものをみたら速やかに下るのがよかろう。出口に向かって進んでいくと、増築したことを示す表示があった。



 正直言って、古さの違いがよくわからない……。素人なもので。
 この先には月見櫓なるものがあり、徳川家光が立ち寄る予定に合わせて造ったのだという。月は見えない時間であるが、ここからの景色もオツなものだ。



 出口にたどり着くと、一気に肩の力が抜けた。城の中で戦モードになっていた証拠であろう。
 はー。
 強い気持ちになりたいときには、ここで感化されるのがよろしいかと思ふ。
 次回は、松本グルメをお届けしまっす!

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ミシマにハマる

2024年03月31日 17時17分00秒 | エッセイ
 毎週、日曜日にこのブログを更新しているが、伝えたいことを上手く文章化できないことも多い。
「うーん、うーん。どうやって書いたらいいかな」
 試行錯誤を繰り返し、チャレンジすることは大切なのだけれど、決して弱音を吐くわけにはいかない。一緒に暮らす家族がウンザリするからだ。ときには厳しい言葉を投げつけられることもある。
「誰も頼んでいないよ。書いてくれなんて」
 まあ、そりゃあそうだ……。
 ひとり鬱々と悩み、参考になる本はないかしらと図書館をのぞいたら、文庫本の棚から「おおっ」と拍手したくなる本を見つけた。



『文章読本』三島 由紀夫著
 世界中で評価されるミシマ文学とはいえ、氏の場合は「割腹自殺」が衝撃的過ぎて、実のところ、ほとんど読んだことがない。
(自決現場での記事はこちら
 せっかく出会えたのだからとページをめくってみた。意外なことに、思っていたより親しみやすい内容で、かなり共感できた。
 たとえば、文章を書くときに「同じ語を繰り返し使わない」ルールである。「自分」という語だったら、「自己」「自ら」等に置き換えることができるので、同じ意味でもバリエーションをつけて書くとの件では、初心者を懇切丁寧に育成しようとする姿勢が見えた。
 また、過去のことであっても、文末を「~であった」の過去形にとどめず、現在形を用いることが日本語文法ならば許されるとの説明にも大きく頷いた。語尾に変化をつけないと、読み手が退屈するととらえていたことは間違いでなかったのだ。
 一番ありがたいと思った内容は、他の作家のすぐれた文章を掲載していた点である。この人のこういう表現が生き生きとしていてお手本になるとか、情景が浮かんでくる、美しい等の注釈とともに書かれていた。中には、「私だったらこう書きます、これを模範としてください」という指導者もいるので、氏の選んだ「この作家のここがスゴイ」が貴重なものに感じられた。時間のあるときに購入し、書き写しに使いたい。
 次に、作家としての地位を確立したと言われる『仮面の告白』を読んでみた。



 いやあ、素晴らしい描写だった!
 たとえば、近江という不良少年が体操の授業の際、生徒全員の前で懸垂を披露する場面がある。「碇の刺青が似合いそうな二つの腕」と書くだけで、筋肉隆々の様子にどこか不健全な香りが漂っていることがわかり、「彼の肩の肉が夏の雲のように盛り上がる」のは、肥大化した筋肉が入道雲に似ているのだとイメージできるし、「生命力、ただ生命力の無益な夥しさが少年たちを圧服したのだった」となると、尋常ではないものに打ちのめされ言葉を失った生徒たちの静止画が浮かんでくる。氏は、五十音を自在に操り、その場、その場を切り取るのに最適の表現を次々と繰り出していた。こんな書き方があるだと驚き、文豪ならではの視点に、もっともっと触れたいと願うようになった。
 先日、特急列車に乗る前に本屋に立ち寄った。『仮面の告白』を読み終えてしまい、他の文庫はないか探したかったからだ。立川駅構内にある小さな本屋で、数えたわけではないが、売り場に並んでいる文庫本は1000冊未満に見えた。果たして、三島由紀夫の著書は買えるのだろうか。
「あ、あった」
 限られたスペースでも、なるべく多くの作家を揃えようとの心づかいだろうか。ミシマ作品は一冊だけ、『宴のあと』を見つけることができた。



 まだ50ページぐらいしか読んでいないけれど、料亭の女将であるかづが、このあとどのような人生を歩んでいくのか気になって仕方ない。
 さーて、明日から新年度。
 気持ちを新たに、通勤時の読書タイムでミシマ文学から学び、吸収したいものだ。

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ナラ カミーチェ西武池袋店 営業終了

2024年03月24日 15時49分13秒 | エッセイ
 仕事から帰り、自宅に届いた郵便物を見て「ええっ」と声を上げた。



 なんと、オシャレな装いに欠かせないナラ カミーチェが池袋での営業を終えると書かれているではないか。
「やだ。困ったな」
 左手にハガキを持ったまま、私はその場で立ち尽くした。
 一体いつからナラ カミーチェの服を着るようになったのだろう。少なくとも、2010年にはこのブラウスを手に入れていた。



 きっかけは、西武池袋店4階をうろついているとき、これを着たマネキンが視界に入ったからだ。
「あら素敵。こういうのが一つあってもいいわね」
 フリルやレースを溺愛していることもあり、迷わず試着をした。幼児のすべすべの肌のような生地と、ストレッチ素材で体にフィットする心地よさ、背中から腰にかけての美ラインが気に入り、いい買い物をしたと思っている。その後わかったことだが、耐久性に富んでいて、何十回と洗濯してもほつれや傷みがないところも大いに評価している。これはすごい。
「他にもないかな」
 次に手に入れたのがこれ。



 着心地うんぬんより、見た目の華やかさで選んだ一枚だ。カジュアルな日常にも、フォーマルな場にもマッチして幅広く活躍してくれる。
 個性派としてはこちら。



 自己主張したいときに着ていくと、「ファイト~!」と応援してくれる。
 開襟ブラウスは着回しのできるアイテムだ。



 こちらもストレッチ素材なので、服に体を合わせるのではなく、服が皮膚の一部となって、違和感なく動けるところが素晴らしい。
 タートルだって売られている。



 白と黒のどちらにするか決められず、両方買ってしまったけれど、同じくらい出番があるから正解だった。
 ブラウスだけでなく、カーディガンも持っている。



 こうして箪笥の中を見てみると、いかにナラ カミーチェに頼って生活していたかが実感できた。
 作家の江國香織さんは、『いつか記憶からこぼれおちるとしても』という短編で、母娘の買い物スポットとして、ナラ カミーチェを登場させている。氏も、このブランドを高く評価しているのではと察し、ブンブンと首から唸り音が出るくらい激しくうなずいた。
 まだ営業しているうちにと、先日最後の買い物を楽しむため、池袋の店舗に向かった。
「いらっしゃいませ。新商品も入っていますよ」
 月末でなくなる店とは思えぬくらい、陳列棚はブラウスやカットソー、スーツなどでいっぱいだった。
 やはり、目を引くのはフリルのついたデザインである。



「これ、15年前に買ったブラウスと似ています」と店員さんに話しかけてみた。
「たぶん、その頃に比べると、フリルは控えめになっていると思いますよ」
 店員さんが笑って返してくれた。なるほど、時代とともに、シンプルなタイプが好まれるよう変わってきたということか。たしかに、多少は大人しくなっているが、基本的な裁断や縫製は踏襲されているようで、体に合わせてくれる特長に変化はなく、安心して買いものができる。
 西武池袋店さん、長い間ありがとうございました。  
 さて、今後はオンラインショップか、新宿まで出て、京王百貨店か高島屋のナラ カミーチェに行くこととなる。
 さらに素敵な品ぞろえを、よろしくお願いいたします!

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手帳の代わりに買ったもの

2024年03月17日 09時49分29秒 | エッセイ
 4月始まりの手帳を求めて文房具屋に行った。
「うーん、ないなぁ」
 私が愛用しているのは、月ごとのカレンダー以外は、8割以上がノートになっているメモ充実タイプの手帳だ。昨年はこれが見つからず、適当なものを選んだが、十分に活用できなかった。



 ボールペンや付箋もセットにして、電車の中でTO DO LISTを作ったり、打ち合わせの記録をとるぐらいの使い方だったから、ただただ重いだけ。これは改善しないといけない。
「そもそも、カレンダーのページは使わなかったかも」
 コロナやインフルエンザの流行もあり、私的な予定が少なかった証拠であろう。まあ、友達も少ないし。
 職場ではOutlookを使っている。上司と予定を共有し、お互いの予定を確認しながら自分の業務計画を立てるので、スケジュールのほとんどはここに集約される。でも、上司に見られるのだから、休日欄に「11:00墓参り・高尾駅集合」とか、アフターファイブに「19:00上野・焼肉食べ放題」などと入力するわけにいかない。
「たしか、スマホにカレンダーってのもあったな」
 機能を思い出し、コソッと開いてみた。操作はシンプルで、これなら私にも使えそうだ。「今さら何言ってんの?」とバカにされそうだが、興味がなくてスルーしていたことを悔やむ。今年は旅行を復活させて、出かける機会を増やしたい。ためしにプライベートな予定をいくつか入力し、かつ忘れぬよう、通知が届く設定にした。
「こっちの方が断然便利。てことは、ノートがあればいいんじゃない?」
 結局、手帳は買わずに、A5サイズのキャンパスノートと、「スマポケノートカバー」の組み合わせで購入した。



 このノートカバーが優れモノである。



 4カ所のポケットがあり、プリント類や付箋が挟めるし、領収証やチケット等の保管もできる。
 ファイルとノートの隙間にはボールペンも収納できて便利だ。



 ファスナーのついたポケットには、ちょっと貴重なものを入れるとよさそうだ。現金やカード類を綴じ込めば、財布を持ち歩く必要がなくなったりして……。



 先日、初めてノートを開いてみたが、硬いカバーに支えられ、実に文字が書きやすかった。重さは手帳の3分の1とあってバッグが重くならず、若くない世代には助かる。
 カード・名刺用のホルダーの使い道もひらめいた。



「自分の名刺を入れておけば、名刺入れを忘れても大丈夫じゃん!」
 私はときどき、これをやらかすことがある。3枚はキープできるから安心だ。
 ところで、若い世代には、メモすらスマホで入力する輩がいて、ノートはいらないらしい。入力が遅い私には無理だな……。
 準備万端に整えて、令和6年度を迎えま~す!

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正丸峠ハイキング

2024年03月10日 21時45分46秒 | エッセイ
 忙しいときほど出かけたくなるのは、一種の現実逃避なのだろうか。
 心の欲求に応えて、埼玉県にある正丸峠までハイキングをすることにした。
 まずは、西武池袋線に乗り正丸駅で下車する。



 ここから正丸峠、伊豆が岳山頂を目指して歩くのだが、翌日は仕事ということもあり、「ほどほどに」をモットーにスタートした。
 歩き始めてすぐの場所では、大きな岩がこちらをジッと見ていて緊張した。



 地震が起きたら落ちてきそうで怖い……。歩く速度をわずかに上げた。
 違う場所にも巨岩が寝そべっていたが、この岩から視線は感じられず、くつろいでいるようだった。



 立ち並ぶ木々の高さに圧倒される。



 ここでは、人間は爪楊枝アートに紛れ込んだ米粒ぐらいの存在なのだろう。そう考えると、気楽に、力まず、自然体で楽しむ気持ちになれた。
 延々と上りが続く中で気づいたことがある。
 尾瀬に行ったときは、上りが5分続いただけでゼイゼイしたのに、ここでは15分上っても苦しくならない。以前よりもバテにくくなったらしい。
 昨年11月頃からコレステロール値、血糖値を下げる食生活を心掛けているので、その効果が出ているんじゃないのかな~と予想した。血液ドロドロから脱出し始めたことを実感する。成果が得られると、人はさらに頑張れるものなので、バレンタイン以降に食べ過ぎたチョコの穴埋めをしようと、張り切って腿を上げた。なんて単純なワタシ。
「おおっ、こんなに上ってきたんだ~」



 ところどころで振り返り、消費カロリーを計算して「えっへっへ」と笑う。体の調子もいいし、このまま伊豆ヶ岳まで行けると思ったのだが、甘くはなかった。コーヒーブレイクとトイレ休憩のため、あてにしていた奥村茶屋が閉まっていたのだ。



 どうやら営業するのは土日祝日のみらしい。その日はあいにくの月曜日。一気に気が抜けて、「じゃあ引き返そうかな」と口を尖らせた。強行してもよかったのだが、無理することもない。
「せっかくだから、付近を散策してから下りよう」
 まずは、昭和天皇がお越しになった記念の碑を見る。



 裏にも何か書いてあった。



 展望台のような場所もあったので、景色を眺めて、おにぎりをムシャムシャ。





 この日ばかりは、登山用のストーブ(バーナー)が欲しいと願った。お店が開いていなくても、自分で湯を沸かし好みの豆でコーヒーをいれたら、それはそれは美味しく感じるに違いない。しかも、検索すれば山ごはんのレシピも手に入る。どうせリュックはスカスカなのだから、多少、荷物が増えても問題なかろう。
「よし! 頑張るぞ」
 早々に下山しながら、私は今年の新たな目標を立てていた。転んでもただでは起きたくない。
 山頂グルメってどう?
 山と一緒に、お料理の写真もアップできるといいな~。
 一段と現実のストレスから解放される気がしてきた。

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ひな祭り 何か足りない ちらし寿司

2024年03月03日 21時23分35秒 | エッセイ
 今年もひな祭りがやってきた。
 私には姉と妹がいて、生まれてきたのが娘という女系家族なものだから、昔から重要なイベントだと思っている。
「さあ、ちらし寿司ができたよ~」
 この日ばかりは夫が活躍する。毎年スーパーでよさそうな刺身を選んでは、美しいちらし寿司を作ってくれるのでありがたい。こたつでダラダラと夕食を待っていた私は、呼ばれて素早く立ち上がり、いそいそと食卓に向かった。
「召し上がれ」
「わあい」



 あれっ。
 第一印象で違和感に気づいた。何かおかしい。何かが違う。でもその正体がわからない。
 うーん。何だろう。
「おしゃもじはこれを使って。はまぐりの殻はこのボウルに入れて」
「はい」
 それ以上は考えず、夫に促されるままに、ちらしを取り分けた。とびっこの入った酢飯はプチプチした食感が楽しい。味のついたシイタケに、香ばしい白ゴマが酢飯によく合って、自然に「美味しいなぁ~」との言葉が出た。マグロもイケる。ああ幸せ。
 それから間もなく、違和感の正体がわかった。
 あわてた夫がザルを抱えてテーブルに走り、「菜の花を入れ忘れちゃった」と言うではないか。
「ああ、緑がなかったんだね。そういうことか」
 色のバランスは大事だ。緑が加わると、ちらしに落ち着きが出たような気がした。
 しかし、この菜の花。よく見ると、茹でた水分をしぼり過ぎ、シワシワでクチャクチャになっているではないか。



 夫はなまじ力があるだけに、ふきんを絞れば破れ、グラスを洗えば割り、菜の花を茹でればボロ雑巾にようになってしまう。困ったものだ。力の入れ加減については、もっと考えてもらわないといけない。
「ねえ、パパ。菜の花は強くしぼらなくて大丈夫だよ」
「えっ、水分をよく切ったつもりだったんだけど、もっとってこと?」
「いや、逆だよ逆。もっと緩くていいから」
「そうかなぁ」
 ……ちゃんと伝わっただろうか。怪しい。
 お節句なので、ちらし寿司だけでなくスイーツも用意した。Hanako3月号に載っていたシュークリームの美味しいお店でこちらを。



 700円かぁと驚いたが、食べて納得。このシュークリームにはそれだけの価値がある。
 今まで食べた中では一番の味わいといえる。こってりカスタードクリームは抜群、パリパリのシューも絶品で大満足でした。ごちそうさまです。
 いただきものの桜餅と草餅もテーブルに並べたが、主役の娘は「お腹いっぱい」と言って食べなかった。
 代わりに夫が「和菓子はしばらく食べてないから、2つとも欲しい」と手を出し、嬉しそうに平らげていた。女の子じゃないのだが、片づけてくれるからまあいいか。
 男の子がいない我が家では、端午の節句は柏餅を食べる程度でお茶を濁す。
 今年は元・男の子のために、食事部門にも力を入れ、ちょっと豪華にしてあげてもいいな。

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