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“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

民主党の大連立画策の間違い

2012年03月19日 15時01分34秒 | 臼蔵の呟き
消費税率引き上げ法案を国会で成立させるんであれば、なんでもありという民主党の動きです。野田首相と谷垣自民党総裁の極秘会談、岡田大臣(副総理)と自民党幹部との極秘会談が報じられています。消費税率引き上げの国民の意思、過半数の賛成とはなっていません。当然のことです。多くの国民は生活苦に苦しんでいます。失業率は高止まり、若年労働者の失業は社会問題化しています。非正規労働の拡大で所得は減少し、貯蓄は減少しています。その中で、国家財政が苦しいので、増税させてほしいとの勝手な提起が簡単に受け入れられるはずがありません。

民主党は消費税率を引き上げないといって衆議院選挙を行い、小選挙区制も手伝って、相対的な多数議席を獲得しただけです。その点では全国民を拘束するような消費税率引き上げ、TPP交渉参加、年金制度の変更など、国民に信を問うべき政策課題を野田政権が勝手に提案、法制化することこそが問題です。

同時に、国民が自民党政治から民主党に政権交代の期待をしたことは事実です。その期待とは、自民党政治との決別、変化でした。ところが、鳩山、菅、野田政権と3代目になって「自民党より自民党的」「自民党との大連立」とはなにわか言わんやです。国民から民主党への支持は「消費税率引き上げ、TPP交渉参加、年金制度の変更」を了承しての支持ではありません。野田氏は民主党大会で「消費税率引き上げ」を主張して民主党党首になったので正当な政策と主張しています。論理のすり替えを行っています。その結果、国民からのごうごうたる非難、批判のなかで民主党議員からさえも「消費税率引き上げ反対、TPP交渉参加反対」の声が公然と上がっています。

その打開策が「民主党と自民党の大連立」とは本当にいい加減で、ふざけた政治家です。民主党幹部からもこのような「民主党と自民党の大連立」は政治的にありえない。おかしいと声が上がっています。当たり前です。

<大連立「たぶん不可能」>

 藤村修官房長官は19日午前の記者会見で、大連立の可能性について「具体的なテーマで与野党が協議して合意を得るのは大事だが、大連立は政界再編の話で、全然次元が違う。そんなことはたぶん不可能だと思う」と否定的な見解を示した。野田佳彦首相は昨夏の民主党代表選の直前まで大連立の必要性に言及していたが、藤村長官は「首相は政界再編を志向しているのか」との質問に「そんな印象はない」と述べた。

「待つ人がいる」という感覚

2012年03月19日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
「待つ人がいる」という感覚

大谷大学教授 鷲田清一さんの話

ナチス収容所で最後まで命をつないだ人は「待つ人」がいるひとであったといわれているそうです。この待つ人、見守る人がいるという感覚が重い被災を背負う人々の癒し、立ち直る上で重要であるとのことです。

被災地以外の人々が大切なことは、家族や家、職場、故郷を奪われた被災地の人たちの苦痛と痛みから目を離さず、心を寄せ続けること。被災者は一色ではなく、被災のありようも、復興や賠償も見通しも、地域や人によって異なっています。格差も発生しています。被災地にとどまるかどうかで男女間、世代間の対立も起きています。特に、放射能汚染地域ではこの傾向が顕著に出ています。対立が起きて家族崩壊に至る家族があります。

被災者が語りきるまで待つ、相手が納得するまで時間をかけ、待つことなどがケアする上で重要とのことです。言葉をさえぎって励ますこと、言葉の先取りで相手の言葉をのみ込ませたりすることを避けることが大切です。

絶対に手放してはいけないもの、あったらいいもの、なくてもいいもの、絶対ににあってはならないものに価値(4つ)の見極めをする能力が大切であるそうです。人によってその4つの価値が異なります。したがって、対話、コミュニケーションが必要になる。「なぜこれが大切なの?」と対話を重ねる中で、合意を作くってゆく。それが市民として成熟し、新しい社会を創造することにつながってゆくとの。それぞれの価値判断をすり合わせて意思決定をしてゆく過程自身が文化そのもの、文化を作り出すことかもしれません。

ウラン採掘の悲劇

2012年03月19日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、原子力燃料の採掘による環境汚染の話です。

先日、原子力発電所燃料の輸入についての記述で、自給率はほぼゼロ%と書きました。かつては日本でもウランが採掘されていたことは知らない人も多いでしょう。鳥取県と岡山県の境の人形峠付近、岐阜県の東濃地域などです。私は小学校の社会科で人形峠を習いました。

ところで、京都大学の小出助教によれば(2000年の資料ですからデータが少しおかしいかもしれませんが、ここでは正確な数値が問題にはなりません)、「100万キロワットの原子力発電所が1年間稼動するためには、190トンの天然ウランが必要」としています。図解されての説明がありますが、要約するとウラン鉱石13万トンを採掘して天然ウラン190トンを取り、これを30トンの濃縮ウランにする。13万トンのウラン鉱石を採掘するためには、240万トンの残土、13万トンのウラン廃物、劣化ウラン160トンが発生します。

10年間かけて人形峠で採掘された天然ウランはたったの84.4トンです。これでは原子力発電所の1基を5ヶ月と10日位しか稼動できません。

そして残したものは

野ざらしにされた45万立方メートル、約100万トンの残土(捨石)・・・

別の報告によると、今でも残土は残されていますが、上に別の土をかけられ雨などで流されないようにしています。

鳥取県側のある自治体の住民たちが裁判に訴え、最高裁まで勝訴しました。残土処理をすることになりました。その処理方法とは
1.汚染レベルが高すぎる290立方メートルはアメリカに送られて処理される。
2.レベルの低いものはそこから撤去する。

実際はどのように処理されたのか
1.アメリカ ユタ州の先住民族の土地へ処理の口実で送られました。
2.毎時0.22マイクロシーベルトと健康に影響の無いレベルのレンガ64万個に加工され販売されました。農水省と文部科学省や参院議長公邸の花壇にも使われています。レンガは100万個作るそうです。
3.まだ残っているようです。

原発1基を半年も稼動できない分の採掘のごく一部でもこのような状況です。
世界最大のウランの輸出国のオーストラリアの残土はどうなっちゃてるんでしょう。


ウランを輸入すればするだけ、ウラン鉱石を採掘する国が放射能に汚染されている事実も考えなければならないと実感しています。