数日前、動物病院でばったり里親さんとお会いしました。
2匹の猫たちをそれぞれ猫と暮らす会からもらってくださって
大切に育てていただいています。
その日も1匹目のお兄ちゃんのおしっこを採取して持参。
定期検査のための来院でした。
その子は多頭の現場からのレスキューで、『開帳肢』という
猫には非常にめずらしい状態で保護され、四つ足が広がっていました。
上から見るとちょうどカメのような感じでした。
その病状は無事に治癒したのですが、譲渡後も結石やら
ウールサッキングで開腹手術したりで、次から次から・・・。
そういう情報が担当スタッフさんからわたしの耳に届き
申し訳なく感じたりしていました。
それでも、その話にはいつも大切にしてもらっているという結びもあり
その子のことを目に浮かべ、もらってくださった里親さん一家を
思い浮かべ・・・大事に思ってくださってることに感謝し、
そして、病気に関しては勉強させてもらってもいました。
お目にかかってお話を聞けて本当に良かったです。
今回の結石の結果も問題なしでした。
ですが、いろいろ話しているうちに
『あの子たちはうちの子で幸せだったんでしょうか・・・
ときどきそんな風に思うんですよ』と。
逆に、『ご家族のみなさんは幸せですか』と尋ねました。
『もちろんです。私たちはとっても幸せです。
2匹が来てくれたことで会話もはずむし、食事中でも
今日のウンチの形状のことで、一喜一憂しています。』
と答えてくださいました。
それなら、猫たちは幸せに決まっています。
飼い主さんが満足していて、家族が円満で、こうして検診にも来てくれて
きっとみなさんが思ってるよりずっと、あの子たちは幸せだと思います。
2匹目の女の子は、ご主人が大好きで大好きで
ストーカー猫になっているんだそうです。
わが家にいたころは、もっともっと手のかかる子や、小さな子がいて
甘えたそうにそばにいても、なかなかべったりさせてあげることは
できませんでした。
ひとつしかない膝にゆっくり乗せてあげられなかった分
今はご主人の膝まっしぐらなんでしょうね。
そんな話も微笑ましくて・・・。
この子とて、とある地域のTNRの現場から保護した子です。
うっそうとした草ぼうぼうの荒れ地からのレスキューでした。
生きてたどり着いてくれたことに感謝し、
『なんて可愛い子』と里親希望してくださったこと
大切に育ててくださってることに感謝し・・・。
この子たちにこれ以上の幸せはないだろうと思います。
とはいうものの、猫自身の幸せをふと疑問に思うのは飼い主あるあるですね。
でも、言葉は通じなくても通じる想いはありますから、大丈夫です。
そして、間を取り持った私たちが、必ず幸せにと願って送り出した子たち。
この方たちなら大丈夫だと信じてお渡ししたご家族です。
みんなが幸せでいてほしいし、こんな風に語れるお母さんのそばで
幸せじゃないわけがありません。
つくし君、かえでちゃん♡幸せだよって目いっぱい表現してあげてね。
ずっとずっとみなさんが笑顔でいられますように。