そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

ふたたび

2022-05-18 08:44:00 | そらまめのひとりごと
この世でいちばん悲しいことは、子どもを失ってしまうことだと思います。

ある日突然そんなことが起きたら
息をするだけで痛くて苦しくて・・・。
普通ではいられないんだろうと思うのです。
普通が何かも考えられなくなるんだと思うのです。

時間がどう過ぎていくのかいかないのか
迷路をさまよう日々。
想像もできない深い深い闇だと思います。

できるのは、わたしの知っていた彼女との
想い出ばなしをさせてもらうことだけ。

楽しそうに笑っていたこと。
自分の子ども時代のことを一生懸命話してくれたこと。
大好きな猫の話しを聞かせてくれたこと。

わたしに、こっそり子猫を助けてと言ってきたこと。
ボロボロの年寄り猫のお世話が楽しいと言ってくれたこと。
ご飯を食べに行ったとき、食べられないものの入ってたお皿を
食べてって差し出してきたこと。

可愛い声で明るく笑っていました。
美しい横顔でした。
きれいな手をしていました。

何年か過ぎた今も、目に浮かぶのは可愛らしいままの彼女の笑顔です。

おふたりは、やっとほんの少し何かを探したいと思えるようになったと
お話ししてくださいました。

1匹の黒猫が・・・目には見えない縁という糸で
彼女とご両親を再び結び付けてくれた気がします。

彼女が愛したジャンケン君が4月25日に天に還っていき
おふたりはジャンケン君のような黒猫を希望されました。

オスはいなくて1匹だけいた黒猫の女の子。

小さな子猫は、まるで昔からこの場所を、
おふたりを知っているかのようになじんでいきました。
もしかしたら、彼女はここに帰ってきたかったのかもしれない
そう感じました。

ジャンケン君をきっかけに、わたしとの糸をたぐり・・・
その先にはなつかしい家族の待つ場所が。

帰りたかったよね。
いろいろあったかもしれないけれど
大好きだった場所、大好きだった家族のそばに戻りたかったよね。

きっと、理屈じゃなくて分かり合えるもの
感じるものがあるんじゃないかと思います。

黄泉の世界を行ったり来たりできるという猫の力を借りて
再会できたと信じています。
おふたりに少しずつかもしれませんが
心癒される時間が戻ってきてくれますように。



祈りがふたたび優しい家族の時間を戻してくれますように。

コメント
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