そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

西区のある現場から

2022-05-02 07:09:26 | 不妊手術・TNR
歩くことがままならなくなってしまったある独り暮らしの男性が
その淋しさから、猫にご飯をあげていました。

当然、毎年繁殖を繰り返します。
生き延びる子もいれば、縁の下で命が尽きる子もいます。
少し大きく育つと交通事故で、何匹も死んでしまいます。
この地域は田舎ですから、カラス・とんび・たかなどが
空中から狙っています。
地上では、ハクビシンやタヌキ・いたちが子猫を狙っています。
民家にたどり着いても、猫の嫌いな人が圧倒的に多いので
人間が保健所などに連れて行ったり、どこかに捨てに行きます。

誰も手を出せないまま10年?もしかしたら20年の歳月が過ぎたのですが
昨年の夏、この男性が具合を悪くして入院しました。
たぶん退院はできない状態だそうです。

身内の方が、縁の下をふさぎ、敷地から猫たちを追い出しました。
分散した猫たちはこの界隈で、多方面に散らばっていきました。

そのうち近くのビニールハウスに逃げ込んだ家族猫が2組。
ビニールハウスの持ち主のご夫婦が相談に来ました。

今までもずっと気になっていたけれど、誰に何を相談したらいいのか
わからなかったそうです。
きちんと手術して増やさないようにしていきましょうと話しました。

餌だけあげていた男性の身内の方にも民生委員さんを通して連絡を取り
手術の費用負担の一部をお願いしました。

こうして10月から半年かけて、12匹の猫たちのうち11匹
手術が終わりました。
妊娠している子もいました。

1匹だけどうしても捕まらない雄猫が残りましたが
いったん終了し、また時期を見計らって再開しようとなりました。



わからないことだらけ、餌をあげていたわけでもないのですが
頑張ってくださいました。



近所の人や獣医の先生にも嫌味を言われてしまって
めげそうな状況が何度かあり、
そんなときは電話したり現場に行ってお話をうかがいました。

だんだん可愛くなってきたよと笑顔で話してくれるようになり
ビニールハウスを提供することも、むろん問題ないと
今では決めた時間に耳カットした猫たちに
ご飯をあげてお世話してくれています。



この冬も温かい中で過ごすことができました。





地域で誰もしようとしなかったことを、やってくださって
頭が下がります。



元々、餌をあげていただけの男性が、きちんと対応していれば
こんなことにはならなかったのにと思います。

もちろん、この現場にいる12匹だけではありません。
散らばった先で、他の子たちはどうしているのかわかりません。
事故死した子猫も数匹いることや、怪我をして足を引きずって歩いてる
猫を見たよと、ご近所の方に聞き込みをした際うかがいました。

まだまだ手術して戻す話をすると、眉間にしわを寄せ
あからさまに迷惑顔をする方たちも大勢いました。

そういう地域で、風当たりもある中
こんなにがんばってくださる方がいたことが
本当にうれしかったです。

こいつらだって生きてるんだでねぇ
なんとかしてやらにゃあいかんで。



ご夫婦のあたたかい人柄に、いつもほっこりさせてもらってました。
悪いのは猫ではなく、いい加減なやり方をしていた人間です。
また、このご夫婦にお目にかかるのが楽しみです。



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みなさんが頼りです

2022-05-02 05:21:04 | 会からのお知らせ
昨日の譲渡会もですが、
猫と暮らす会から猫を迎えてくださったご家族が
今の様子をお知らせくださったり、
ご寄付やちゅーるの応募券を持って来場したりしてくださいます。

何年過ぎても、自分たちのお家の子以外の猫たちのためにと
気にかけてくださる方が大勢いて、本当にうれしいことです。

現在の幸せな様子を拝見できるのも、とっても楽しみだし励みになるし
報われた気持ちになります。
今手元にいる子、これから来るかもしれない子たちのために
少しでも何かできたらと思ってくださることも、ありがたいです。

わたしたちは、みすみす不幸になるかもしれないとわかっている子を
産ませない増やさない活動をしています。

とはいえ、現場に行って小さな命を見かけたらやはり何とか助けたいし
助ける方法を教えてほしいという相談者さんを見放すことはできません。
保護団体ではありませんが、
やむなく保護するしかないケースも多々あります。
手元にたどり着いたら、全力で助け、全力で譲渡していこうと考えています。

と、かっこいいことをいくら言っても、現実には資金の調達で
いつもいつも頭を悩ましています。

みなさまのご支援だけで成り立っているのですから
やりくりはきちんと細かく1円でも合わないとやり直しです。
いただいたものは、使い切る・・・これもモットーです。
無駄にするのが元々嫌いな性分なので、すべてそのとき必要な
スタッフさんたちに配当します。

みなさんの思いが少しづつ積み重なって、まさに消えようとしている
小さな命が1匹でも助かるのです。
無駄なものなどないと思って活動しています。

お誕生日や、何か別のイベントや、おもしろい姿が撮れましたと
たくさんお写真や動画をいただきますが
これもまた、お世話していたスタッフさんや、
保護してくれた方に送っています。

ブログチームのスタッフさんたちが、
さくさくと作業をこなしてくれるおかげで
記事が溜まってしまうこともありません。
幸せな内容なら別の誰かが見て、猫を飼うきっかけにもなるし
困ったちゃんの内容は、
悩み事を解決することにつながっていくのではと思っています。

昔は、感謝しながらもわたしの能力が足りなくて
思う通りに進まないことばかりでしたが
今は、精通したスタッフさんに頼むことによって、
ずいぶん楽になりました。

現在の会の状況ですが、
ほんとうに体重を感じることのできないほどのミルク飲みたちが
たどりついています。
しかも、あっと言う間に30匹を超えています。
今日は大丈夫でも、明日は死んでしまうかもしれないほどのおちびさんたち。
ミルク飲みのお世話をしているスタッフさんたちは
すでに戦っています。
とはいえ、楽しんで子育てしてねと話していますけど。

みなさんのご支援が頼りです。
ミルクも買っても買ってもすぐに足りなくなってしまいます。

直接、ミルクや離乳食を寄付していただいてもいいし
お振込みいただいてもいいですし
チャリティーバザーで手作りグッズを購入してくださってもいいです。

どうぞ、今年度もわたしたちといっしょに
1匹でも多くの命を助けるために、
みなさんのできることで構いませんので
ご協力をお願いできたらと思います。

現在、切実に必要なのがミルクです。
すいませんがどうぞよろしくお願いいたします。






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