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ワニと読むミステリ(修道女フィデルマの探求)

修道女フィデルマの探求 (修道女フィデルマ短編集) (創元推理文庫)
ピーター・トレメイン
東京創元社
1,008円(価格は変わる場合があります)

読むと、必ず理由があります。
 
(ピーター・トレメイン著)
 修道女フィデルマのシリーズ第3弾。
 5編の短編集です。
   「ゲルトルーディスの聖なる血」 ←聖女の血の入った小瓶を運んだ修道女が殺されます
   「汚れた光輪」 ←聖人のような若者が殺害されます
   「不吉なる僧院」 ←僧院の院長が殺されます
   「道に惑いて」 ←神父が自殺します
   「ウルフスタンへの頌歌」 ←南サクソンの王子が密室で殺されます
 七世紀。フィデルマは、アイルランドの法廷弁護士にして裁判官である美貌の修道女です。
 巻末に訳注がありますが、七世紀ごろの政治体制やアイルランドの宗教の特徴や習俗など、いろいろととても勉強になります。

■既刊
 いくつか出版されていますが、ワニはまだ下記の2冊しか読んでいません。
 全部読まないといけませんね。

   修道女フィデルマの叡智
   死をもちて赦されん ← これは長編です


主人公: フィデルマ(修道女)
場所:  アイルランド
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小


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ワニと読むミステリ(警視の偽装)

警視の偽装 (講談社文庫)
デボラ・クロンビー
講談社
1,050円(価格は変わる場合があります)

Where Memories Lie
Deborah Crombie
Pan Books
1,110円(価格は変わる場合があります)

読むと、だれでも隠したいものはあります。
 
(デボラ・クロンビー著)
 ダンカン・キンケイドとジェマ・ジェイムズは1939年の混乱に根差す欺瞞、背信のただなかにからめとられていきます。そのころはイングランドとドイツは戦争の寸前で不安定な状態でした。ジェマの友人のエリカ・ローゼンタールはベルリンからの逃避の際に高価なブローチを無くしていましたが、そのブローチはエリカの父で高名なアール・デコの宝飾家が作ったものでした。
その家宝ともいうべき宝石がロンドンのオークションハウスで売り出されたのがわかったのです。エリカはそのブローチが50年間どこにあったのか知るためにジェマに協力を頼みました。しかしブローチが現れたことで過去は未来の流血につながり、死の始まりでもありました。さらに未解決であったエリカの夫の殺人事件も今よみがえってきます。
 
 もう12作目です。
 今回は、戦争中のナチスによるユダヤ人の迫害が現在によみがえってきます。ジェマの友人エリカが迫害の過去を語るのですが、これはもう身が震えそうです。
 過去の出来事と現在とが交錯しながら話が進んでいくので、これがどう絡み合ってくるのだろうととても気になってそれこそ途中でやめられません。エリカの夫だったデイヴィッドはずいぶん前に殺されていて結局犯人はわからなかったのですが、その経緯もここで明らかにされていきます。
 ダンカンとジェマ、そしてその子どもたちが一緒に暮らしてしばらくたちますが、なかなか結婚までふみきれない2人ですが、今回はちょっとした進展があります。

■既刊
 すでに11冊出版されています。
 ミステリの楽しみもありますが、ジェマとダンカンの関係の進展ももう一つ味を加えていますね。
 それとジェマの息子、ダンカンの息子たちとどう家族を作っていくのか、それも気になります。

警視の不信
警視の週末
警視の孤独
警視の覚悟

主人公: ジェマ・ジェイムズ(ノッティング・ヒル署警部補)
ダンカン・キンケイド(ロンドン警視庁警視)
場所:  イギリス、ロンドン
グルメ: なし
動物:  イヌ:テス(小型テリア、キットのイヌ)、
ジョーディ(コッカースパニエル、ジェマのイヌ)
ネコ: シド(黒猫、2人の飼い猫)
ユーモア: 小
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ワニと読むミステリ(サイモン・アークの事件簿IV )

サイモン・アークの事件簿IV (創元推理文庫)
エドワード・D・ホック
東京創元社
1,029円(価格は変わる場合があります)

読むと、まどわされてはいけません。
 
(エドワード・D・ホック著)
  第4巻です。
 巻末の解説によると、第3巻まではホック自身の選んだもので、この4巻目は訳者が選んだものだそうです。ホックの死去にともないホック自身に選んでもらうことができなかったようです。
 8話の短編集です。
 どれも超常現象に見えるのですが、2000年生きているサイモン・アークの厳しい目をとおしてみると、なんらかの理由がみつかるのです。
悪魔の蹄跡
黄泉の国の判事たち
悪魔がやって来る時間
ドラゴンに殺された女
切り裂きジャックの秘宝
一角獣の娘
ロビン・フッドの幽霊
死なないボクサー
 題名を聞いただけで想像が膨らんでしまいます。

 5巻目の出版ももう決まっているそうなので、まだサイモン・アークの世界を楽しむことはできそうです。うれしいですね。

■既刊
  サイモン・アークが主人公の短編集です。
    サイモン・アークの事件簿I
    サイモン・アークの事件簿II
    サイモン・アークの事件簿III

  お医者さん、サム・ホーソーンのシリーズです。すでに6巻。
    サム・ホーソーンの事件簿 VI

  その他の作品。
    夜の冒険

主人公: サイモン・アーク(オカルト探偵)
場所:  世界
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小
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ワニと読むミステリ(黒猫ルーイと交霊会の夜)

黒猫ルーイと交霊会の夜 (RHブックス・プラス)
キャロル・ネルソン・ダグラス
武田ランダムハウスジャパン
998円(価格は変わる場合があります)

Cat With an Emerald Eye: A Midnight Louie Mystery (The Midnight Louie Series)
Carole Nelson Douglas
Forge


読むと、心霊現象はそっとしておきましょう。
 
(キャロル・ネルソン・ダグラス著)
 ミッドナイト・ルーイ(黒猫)はまたもトラブルに巻き込まれます。
 赤毛のフリーランスの広報のテンプル・バーはルーイのパートナーですが、テンプルの大家変わり者のエレクトラに交霊会にひっぱっていかれます。ハロウィーンのイヴにハリー・フーディーニの霊魂をよみがえらせようというのです。こんな交霊会をルーイは小ばかにしていましたが、この交霊会が突如として有名な霊媒師の殺人に終わると、よく訓練されたルーイの鼻はくさいものを感じました。
 死んだ男は心霊現象のにせものを暴くことを使命としていたことがわかり、同じ部屋にいた霊媒師たちは容疑者とみられます。テンプル・バーはこの事件にはそれ以上のものがあるのではないかと探りはじめます。

 死んだ霊媒師はテンプル・バーの元恋人マックスの親友だったということで、今回はテンプル・バーはマックスとの共同捜査が多くなりました。これまで良い関係になりそうだったマットの出番はあまりなしです。これから二人の関係は発展するのか疑問ですね。
 交霊会の様子が何度か出てくるのですが、どういうカラクリになっているのか詳しい説明があったりして、これはなかなかおもしろいです。こういう風に雰囲気作りをするのか、と感心してしまいました。みんなでテーブルの周りに座って隣の人の手を握って輪になるのですが、いろいろ細工が可能なようにニセの手を用意しておくのですね。
 心霊現象を演出する会社がでてきたりして、こういうビジネスもあるのか、と感心しました。
さすがラスベガス。

■エキセントリックな大家
 テンプル・バーの大家は、エレクトラ。ロマンス小説家でもあります。
 
 エレイン・ヴィエッツ作のヘレン・ホーソーンが主人公のミステリでは大家のマージョリーがインパクトがあります。紫のホットパンツをはいてスクリュードライバーが好きという76歳。
 最新作は、結婚は殺人の現場
  結婚式場で殺人事件が起こります。

■既刊
すでに6冊あり。
黒猫ルーイ、名探偵になる ←テンプルとルーイの出会い
黒猫ルーイと死神の楽屋 ←ストリッパーコンテストで殺人が
黒猫ルーイと猫屋敷の怪 ←猫屋敷の老女が殺人の犠牲者に
黒猫ルーイとおてんば探偵 ←ルーイにライバル出現
黒猫ルーイとロマンス作家の秘密 ←ロマンス小説界の裏話


主人公: ミッドナイト・ルーイ(黒猫。私立探偵。)
テンプル・バー(フリーランスの広報。ルーイのルームメイト)
場所:  USA、ラスベガス
グルメ: なし
動物:  ネコ:ルーイ(テンプルの飼い猫)
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(感謝祭は邪魔だらけ)

感謝祭は邪魔だらけ (創元推理文庫)
クリスタ・デイヴィス
東京創元社
1,155円(価格は変わる場合があります)

The Diva Runs Out of Thyme (A Domestic Diva Mystery)
Krista Davis
Berkley
856円(価格は変わる場合があります)

読むと、愛憎は変わりゆく。
 
(クリスタ・デイヴィス著)
 感謝祭のシーズンです。ソフィ・ウィンストンは詰め物コンテストで優勝しようと決心しています。おもてなしに関しては、ナターシャ・スミスにかなうものはないといわれていますが、ソフィに必要なのは完璧なターキーだけ。ソフィとナターシャは子どもときからのライバルで、ソフィは今ナターシャの元夫とつきあっています。ソフィが料理の材料を買いそろえようと自然食品店に行くと、そこで死体にでくわしてしまいます。おまけに被害者の車の中からソフィの名前を書いたものと写真が発見され、ソフィは第一発見者から容疑者になってしまいます。感謝祭の料理を作り、詰め物コンテストの準備をし、さらに殺人事件まで解決しないといけないことになり、ソフィの感謝祭は大忙し。

 ソフィは、イベントプランナーですが、こういう職業のミステリは初めて読みます。家事アドバイスのQ&Aコーナーがあり、ソフィとナターシャのアドバイスの違いも見所です。
 感謝祭を祝うためにソフィの家に家族が集まるのですが、ソフィの両親、妹とその婚約者、そこまではわかるとしても、なぜかソフィの元夫マース、その恋人ナターシャ、マースの母、マースの弟とその妻、ソフィの学校で一緒だった人で今は葬儀屋、など、お客様があふれてしまいます。
 ソフィの母はソフィのすることなんでも否定したがるのですが、こういう母娘の確執はいろんなミステリででてきますね。
 詰めもの料理が数種類とバーボンピカンパイのレシピが巻末にあります。

■感謝祭つながり
 ルイーズ・ペニーの作品です。
スリー・パインズ村の不思議な事件 ← 感謝祭の週末に事件が起こります

レスリー・メイヤーのミステリ好きの主婦ルーシー・ストーンが主人公のシリーズです。
感謝祭の勇敢な七面鳥

主人公: ソフィ・ウィンストン(イベントプランナー)
場所:  USA、ヴァージニア州北部アレクサンドリア
グルメ: 感謝祭の料理(レシピあり)
動物:  ネコ:モチー(ソフィの飼い猫)
イヌ:デイジー(ソフィの飼い犬)
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(アガサ・レーズンと猫泥棒)

アガサ・レーズンと猫泥棒 (コージーブックス)
M・C・ビートン
原書房
820円(価格は変わる場合があります)

Agatha Raisin and the Vicious Vet
M. C. Beaton
Robinson Publishing
1,128円(価格は変わる場合があります)

読むと、恋の連鎖。
 
(M・C・ビートン著)
 元PR会社経営者アガサ・レーズンはまだ村の生活になじめないでいます。娯楽といえば婦人会の会合くらい。隣に住む退役軍人のジェームズ・レイシーと仲良くなろうというアガサのたくらみはことごとく失敗。そこでアガサは、新しくやってきた獣医は独身でハンサムなので病気でもないのにサバトラ猫のホッジを連れて獣医を訪問します。ホッジは体温計を差し込まれたりしてもアガサのロマンスのために耐えます。しかしその獣医は厩で馬のそばで死んでいるを発見されます。警察は獣医の死を不慮の事故として片付けますが、アガサはそれには納得がいかずジェームズ・レイシーにもそう話します。ジェームズはちょっとコッツウォルズの生活に退屈していたので素人探偵をやってみるのもおもしろそうだと思い、二人は聞き込みを開始します。しかし好奇心は猫をも殺すの例え通りアガサの熱心な捜査は次の殺人を呼ぶことに。

アガサ・レーズンのシリーズ第2弾。
今回は不審な獣医の死をめぐって、アガサと隣人のジェームズがタッグを組んで聞き込みに回るのですが、二人の息があってるのか、仲良くなりたくないのか、二人の関係が近くなったり遠くなったりで、アガサは一喜一憂、おかしいです。
アガサは、昔のライバル会社の経営者ジャック・ポンフレットからあやうくだまされ、大事なお金をとられそうになります。このあたりはアガサの人の良さとしたたかさとがよく現れて、くくくと笑ってしまいますね。アガサは以前の部下ロイ・シルバーからジャックの情報をえようとするのですが、今回はロイはこのくらいしか出番がありません。もっと遊びにきてほしいですね。
アガサは、ホッジに加えてもう1匹トラ猫ボズウェルを飼うことになりました。これで2匹。特に猫好きでもないのですが。
村の女性たちが獣医となんとかして親しくなろうとあの手この手と繰り出してくるのですが、みんなそれぞれ自分だけと思い込んでいて、でも周囲にはバレバレとか、読んでいてニヤニヤしてしまいます。
次は、アガサはガーデニングに取り組むようです。

■既刊
 アガサ・レーズンのシリーズは、本国ではすでに23冊出版されているようです。最初の作品では、アガサはキッシュのコンテストでズルをします。

アガサ・レーズンの困った料理

 
主人公: アガサ(アギー)・レーズン(元PR会社経営者)
場所:  イギリス、コッツウォルズ
グルメ: なし
動物:  ネコ:ホッジ、ボズウェル(アガサの飼い猫)
ユーモア: 中

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ワニと読むミステリ(葡萄色の死(警察署長ブルーノ))

葡萄色の死 (警察署長ブルーノ) (創元推理文庫)
マーティン・ウォーカー
東京創元社
1,113円(価格は変わる場合があります)

Dark Vineyard: A Case for Bruno, Chief of Police
Martin Walker
Quercus Publishing Plc
1,114円(価格は変わる場合があります)

読むと、目的のためには敵も味方も。
 
(マーティン・ウォーカー著)
 夏の朝の夜明け前、ブルーノはけたたましいサイレンの音で起こされます。小屋が火に包まれ、その周辺の作物にも燃え移ろうとしています。ブルーノは火事の現場でガソリンの匂いを感じ、放火の疑いをもちます。放火された農場は、遺伝子組み換え作物が栽培されていたらしいことがわかります。そのころ、サンドニの村にカリフォルニアのワイン会社が訪れ、ここでワイン製造の事業を起こそうとしていますが、村にお金と仕事をもたらすであろうこの事業は同時に村を破壊してしまうのではないかと多くの人たちは心配しています。そして痛ましい死がもたらされ、ブルーノは村の人たちと語りあい、事件の真相に近づいていきます。

 サンドニのただ一人の警察官で警察署長のブルーノのシリーズ2作目です。今回は遺伝子組み換え作物が論議を呼んでいます。特に村の許可なく進められていた研究なので、それに対する不信感は大きく、周辺の農場に影響があるのではないかとみな心配しています。
 ワイン業の大資本がサンドニの村のワインめがけて押し寄せてきていますが、実際こういうこともあるのでしょうね。村が活性化するのは良いがこれまで培ってきたのどかな村の生活が破壊されるかもしれず、このあたりのかじ取りは老練な村長ジェラールの腕のみせどころです。ジェラール村長はブルーノの意見もいれて村の発展策を考えますが、さてこれからサンドニはどうなることか。
 ブルーノの恋人イザベルですが、仕事で遠く離れだんだん疎遠になりそうです。ブルーノに新たなロマンスは芽生えるのでしょうか。
 しかし、また思うのですが、フランスの警察組織の系統や管轄はややこしくてさっぱりわかりません。こんなに責任や管轄が入り組んでいて事件解決に支障がでないのでしょうか、心配になります。

■既刊
 ブルーノのシリーズ1作目は、レジスタンス運動がまだ村の生活に影響しています。

  緋色の十字章 ← 戦功十字章を授与された英雄である老人が殺されます

主人公: ブノワ・クレージュ(ブルーノ)(サンドニの警察署長)
場所:  フランス、ぺリゴール地方ドルドーニュ県サンドニ
グルメ: フランス田舎料理
動物:  イヌ:バセットハウンド(ジジ)ブルーノの飼い犬
ユーモア: 小
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ワニと読むミステリ(チーズフォンデュと死の財宝)

チーズフォンデュと死の財宝 (チーズ専門店)
エイヴリー・エイムズ
原書房
940円(価格は変わる場合があります)

Lost and Fondue (CHEESE SHOP MYSTERY)
Avery Aames
Berkley
770円(価格は変わる場合があります)

読むと、恋心はだいじにしましょう。
 
(エイヴリー・エイムズ著)
 オハイオ州プロヴィデンスは4月の観光シーズンを迎えようとしています。シャーロットの店“フロマジュリー・ベセット”(チーズ&ワイン専門店)はとても繁盛して、シャーロットとジョーダンとのロマンスも花開きそうです。友人のメレディスは、放置されて廃墟と化していたワイナリーを美術大学に改装しようという計画のため資金集めのイベントを開催しようとしています。しかしそのワイナリーには怪しげなウワサがあり、死体が埋まっているとか、宝が埋まっているとか、いろいろといわれ、あまり近づく人もいません。シャーロットはイベントのケータリングを頼まれ大忙しですが、宝探しゲームの最中に美術学生の死体が地下のワインセラーで発見され、さらにメレディスの姪が容疑者となり、大学計画に暗雲がたちこめます。
 
 廃墟になっていたワイナリーで、しかも怪しいウワサがあるというと事件現場としては申し分ありませんね。ちょっと無理やりという設定はありますが。
 1作目では出演機会の少なかったいとこのマシューですが今回は元妻シルヴィが現れ、双子の親権を争おうとするのでひどく悩みます。そっと育んできたメレディスとの仲はどうなるのか? 
シャーロットの周りの人たちのこれからも楽しみです。“フロマジュリー・ベセット”の経営も順調のようで、お客様も増え、新しいメニューも人気です。


■既刊
1作目では、“フロマジュリー・ベセット”がリニューアル・オープン!します。

名探偵のキッシュをひとつ ← 店の前で地主が殺されます

レシピとチーズの説明付きです。
 
主人公: シャーロット・ベセット(チーズ&ワイン専門店店主)
場所:  USA、オハイオ州プロヴィデンス
グルメ: チーズ関連(レシピあり)
動物:  ネコ:ラグズ(シャーロットの飼い猫)
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(サンタクロースは雪のなか )

サンタクロースは雪のなか (創元推理文庫)
アラン・ブラッドリー
東京創元社
1,050円(価格は変わる場合があります)

I Am Half-Sick of Shadows
Alan Bradley
Anchor Canada


読むと、近いからといって油断は禁物。
 
(アラン・ブラッドリー著)
 もうすぐクリスマス。フレーヴィア・ド・ルース(11歳の化学大好き少女)は研究室にこもって熱心に薬を調合しています。サンタクロースを捕まえるという計画で。しかしバックショー荘に映画撮影隊がやってくると、すっかりそちらに心を奪われてしまいます。有名なフィリス・ワイヴァーンが主演する映画をバックショー荘で撮ろうというのです。フィリスが司祭の求めに応じてチャリティのために「ロミオとジュリエット」の一幕を演じてくれることになり、ビショップス・レーシーの人たちはバックショー荘に集まってきますが、外はブリザードが荒れ狂って閉じ込められてしまいます。その夜、恐ろしいことが起こり、フィルムでの絞殺死体が発見されます。バックショー荘にはたくさんの人が滞在していたので容疑者リストは長く、フレーヴィアは犯人を狩りだそうとさまざまに工夫します。

もうフレーヴィアのシリーズ4巻目になるのですね。相変わらずフレーヴィアは化学大好きでいろんなものを調合しています。今回は強力とりもち。さて何に使うのか。
 大雪が降ってバックショー荘は雪に閉ざされるという孤立ものかと思いましたが、不便ながらも交通は遮断されているわけではありませんでした。ただ容疑者が足止めされるので孤立に近いですが。
 設定が1950年なのでまだ戦争の後遺症が色濃く残っていて、それが事件の背景を複雑にしています。スパイ活動をしていた人は意外と身近にいるのかもしれません。
 今回は大雪の中の事件なので、フレーヴィアの愛車(自転車)グラディスの活躍はなしです。

■既刊
すでに3巻あります。

人形遣いと絞首台  ← 人形遣いの上演中に事件
パイは小さな秘密を運ぶ ← キュウリ畑で死体発見
水晶玉は嘘をつく?  ← ジプシーの占い師に不幸が
 
 本の解説によると、当初6作の予定だったのが人気シリーズになったので10作までに変更になったそうです。これからフレーヴィアがどう成長するのか、それも楽しみに1つです。
 
主人公: フレーヴィア・ド・ルース(11歳の化学大好き少女)
場所:  イギリス、イングランド
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中

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ワニと読むミステリ(暗くなるまで贋作を)

暗くなるまで贋作を (創元推理文庫)
ヘイリー・リンド
東京創元社
1,365円(価格は変わる場合があります)

Brush With Death: An Art Lover's Mystery
Hailey Lind
Signet


読むと、お墓にいても永遠じゃないかも。
 
(ヘイリー・リンド著)
 サンフランシスコのアーティスト、アニー・キンケイドは霊廟の壁画を修復中です。夜中に火葬された遺骨でいっぱいの建物の中で働くのはちょっと不気味ですが、それ以上にぞっとするのは墓荒らしを墓場中追跡すること。墓場泥棒を追跡していた大学院生は納骨堂にラファエロの真作があるかもしれないとアニーに告げますが、アニーはそれは贋作師の祖父の作品のはず、と思います。まさか真作がここにあるはずがない。不安になったアニーは少々調査を始めてみると、死体に行きあたり、また贋作師の祖父を追い詰める贋作撲滅師(フェイクバスター)の存在も気になり、壁画修復に調査と忙しいことになります。
 
 画家兼疑似塗装師(フォーフィニッシャー)のアニー・キンケイドのシリーズ第3弾。今回はラファエロの「若い婦人の肖像―ラ・フォルナリーナ」が事件に巻き込まれます。この作品はイタリアの国立古典絵画館(ローマ)に収蔵されているそうです。実際に見てみたいですね。
 夜中に広い墓場の納骨堂の壁画の修復をするというのは聞いただけでどうもうれしくない作業のような気がします。おまけにハロウィーンの変装をした墓場泥棒に遭遇したらもうそれ以上作業をつづけるなんて恐ろしい。
 アニーが修復を請け負うのは「チャペル・オブ・ザ・チャイムズ」というオークランドのある大きな、納骨堂、火葬場、遺体安置所、というように総合的なサービスを提供しているところのようです。これは実際に存在します。ここの詳しい説明は巻末にあります。アメリカのお墓事情がわかって、その点は大変興味深いところがあります。このあたりは火葬が普通のようです。地域によって異なるのでしょうか。
巻末に「アニーのマーブリングガイド」で大理石模様の着色の仕方の解説があります。自宅でやってみたい方には参考になりそうです。
 
 ヘイリー・リンドは、2人の姉妹の共著。Julie Goodson-Lawesはサンフランシスコに住み、壁画家・肖像画家で、Carolyn J. Lawesは歴史学者で、ヴァージニア州ノーフォークにイヌ・ネコとともに住んでいるそうです。

 すでに4巻目が出版されており、これではゴーギャンの作品が目玉らしいです。シリーズ中一番面白いとの評価もあるそうですので、みなさん、第4巻目の翻訳も期待しましょう。

■既刊
 アニー・キンケイドのシリーズはすでに2冊出ています。毎回有名な芸術家の贋作が問題になりますが、それはアニーの祖父である高名な贋作師の偉大な作品です。

贋作と共に去りぬ  ← カラヴァッジョの作品が事件に関係します。
贋作に明日はない  ← シャガールの作品が盗まれます。

主人公: アニー・キンケイド(画家兼疑似塗装師(フォーフィニッシャー))
場所:  USA、カリフォルニア州オークランド
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(ミステリ作家の嵐の一夜)

ミステリ作家の嵐の一夜 (創元推理文庫)
G・M・マリエット
東京創元社
1,155円(価格は変わる場合があります)

Death and the Lit Chick (A St. Just Mystery)
G.M. Malliet
Midnight Ink
1,358円(価格は変わる場合があります)

読むと、古いお城はしかけがいっぱい。
 
(G・M・マリエット著)
  スコットランドのダルモートン・キャッスルで行われるミステリ作家の会議、病院到着時死亡ミステリ会議にたくさんのミステリ作家、エージェント、ファンが集まりました。なかでもキンバリー・カルダーは、現在もっとも売れている作家で、出版界の寵児です。チック・リットのミステリ作家であるキンバリーは、高価で大胆な格好をして、他のミステリ作家からは、ねたみ、怒りをかっています。もっと良い条件で最新刊を出版しようとして、キンバリーは新しいエージェントを探そうとしているとのうわさがあり、なんとかして彼女のエージェントになろうとあの手この手でエージェントが群がってきています。しかし、キンバリーは城の壺状地下牢の底で死んでいるのが発見されます。セント・ジャスト警部は、魅力的なミステリ作家のポーシャの協力を得、殺人者を見つけようとしますが、会議に出ているのはいずれもミステリの専門家ばかりで、みなちょっとずつ嘘をつき、アリバイも巧妙に語られます。
 
 ミステリ作家の集まりというと何か起こってもおかしくないと思ってしまいます。みんな犯罪の研究をして証拠やアリバイ工作に詳しいですからね。新人作家への妬みや、このごろ作品が売れなくなった焦りや、足の引っ張り合いによる怒り。誰かを葬ろうと思ったら絶好の機会でしょう。
 また今回は壺状地下牢があるような古いお城で、周りは堀で囲まれ出入りは跳ね橋のみ、それも嵐で停電したことによって橋が降りなくなり、ミステリ作家やエージェントたちが閉じ込められるといううれしい展開です。
 セント・ジャスト警部のシリーズ第2作目ですが、今回は魅力的なミステリ作家ポーシャにちょっとときめいてしまいます。うまく交際にこぎつけるかと思われましたが、思わぬ障害が見つかり、2人の関係は保留状態です。これから発展はあるのでしょうか。
 ワニは「チック・リット」というのを初めて知りました。本の「訳者あとがき」によると、女性向けの軽いミステリだそうで、さらにネットで調べてみたら、「ブリジット・ジョーンズの日記」とかが最初らしいですね。最近ワニが間違って買ってしまったなぁと嘆いてしまうのがこれらにあたるのでしょうか。「チック・リット」とはっきり書いてほしい。
 次の3作目は、ケンブリッジ郊外のマナーハウスが舞台だそうです。早く翻訳が出ないかと楽しみです。

■既刊
 
コージー作家の秘密の原稿
年老いた大人気コージー・ミステリ作家のエイドリアンが、結婚式の招待状を子どもたちに送りつけます。
 
■ミステリ作家の集まりというと

マイケル・ボンド作の、グルメのアメリカ人ミステリ作家6人組のイヴェント・ツアーでの事件です。
パンプルムース氏の晩餐会

エリザベス・ピーターズは、ニューヨークで開催中の、歴史ロマンス作家大会での事件を書いています。
ロマンス作家「殺人」事件

主人公: アーサー・セント・ジャスト(ケンブリッジシャー州警察警部)
場所:  イギリス、スコットランド
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(ドッグウォーカーの事件簿名犬バディは行方不明)

ドッグウォーカーの事件簿名犬バディは行方不明 (幻冬舎文庫)
ジュディ・マコーイ
幻冬舎
840円(価格は変わる場合があります)

Hounding the Pavement: A Dog Walker Mystery
Judi McCoy
Signet
774円(価格は変わる場合があります)

読むと、イヌも油断できません。
 
(ジュディ・マコーイ著)
 エリー・エングルマンは最近ニューヨークのマンハッタンでドッグウォーカーを始めました。エリーはイヌたちを散歩させているときにコミュニケーション可能なのを発見。イヌたちが考えていることがわかるのです。ある日バディをお迎えに行くと、その飼い主が死んでいるのを見つけてしまいます。それに飼い犬のバディが行方不明です。エリーは行方不明のイヌを探して探偵のまねごとを始め、耳をそばだてて殺人者を見つけようとします。
 
 ドッグウォーカーが探偵役というのは初めてのケースです。それにイヌと話ができるというのもこれまでにないですね。でもどのイヌともコミュニケーションができるというわけではないです。
 ルディ(エリーの飼い犬)は、エリーの昔の愛犬の生まれ変わりということで霊界的要素もあり。
 ミステリというよりロマンス小説のミステリ風味といった感じ。ミステリとしてはあまり期待しないこと。
 刑事はエリーのことばかり気にしていて、さっさと捜査しろよといいたくなる。
 次回作を読むかどうかは決めかねます。
 まぁ、イヌがたくさんたくさん出てくるので、それは大歓迎です。

■イヌが探偵といえば
 
ネコのミセス・マーフィ、ピュータ、そしてコーギー犬のティー・タッカーが事件に挑みます。
   新聞をくばる猫
   散歩をこよなく愛する猫
   アルバムをひらく猫
   病院が嫌いな猫

  バセットハウンドのルルは犯人を見つけ出します。
   殺人小説家
   傷心

  黒ラブラドール・レトリーバーのランドルフは謎を解きます。
   名犬ランドルフ謎を解く
   名犬ランドルフ、スパイになる
   名犬ランドルフと船上の密室
 
主人公: エリー・エングルマン(ドッグウォーカー)
場所:  USA、ニューヨーク
グルメ: なし
動物:  イヌ:ルディ(エリーの飼い犬)
        トゥインク(ヴィヴィアンの飼い犬)
        バディ(オルブライト教授の飼い犬)
ユーモア: 中


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ワニと読むミステリ(アップルターンオーバーは忘れない)

アップルターンオーバーは忘れない (ヴィレッジブックス)
ダイアン・デヴィッドソン
ヴィレッジブックス
861円(価格は変わる場合があります)

Crunch Time (Goldy Schulz)
Diane Mott Davidson
Avon
767円(価格は変わる場合があります)

読むと、誰かが怒っている。
 
(ジョアン・フルーク著)
 6月。ミネソタ州レイクエデンでクッキー・ジャーを経営するハンナ・スウェンセンにとっては、ブライダルシャワーや、チャリティの資金集めのイベントのためのお菓子作りで大忙しの月です。バスコム町長夫人のステファニーが計画する3日間のイベントにクッキーを頼まれますが、ハンナのビジネス・パートナーのリサはアップルターンオーバーの屋台を提案します。さらにハンナは、隠し芸大会のマジシャンのアシスタントを頼まれますが、それにはおぞましい紫のドレスを着なければなりません。大会の司会をするのはブラッドフォード・ラムジー。ハンナは決して会いたくない人物です。それなのにハンナはラムジーがバックステージで手にターンオーバーを持って死んでいるのを発見してしまいます。彼の元妻、彼と浮気している女性、その他ラムジーを殺す動機をもった容疑者は多数。ハンナはまたしても殺人調査にかかわることになります。

 ハンナ・スウェンセンのシリーズ、第13弾です。長いですね。
 今回殺害現場に落ちていたのは、アップルターンオーバーです。ハンナの共同経営者のリサの義母マージによるレシピです。このレシピは本に載っています。
 前回の作品プラムプディングが慌てているで最後に突如現れたラムジー教授が早くも殺されてしまいます。ハンナの妹ミシェルがハンナのクリスマスディナーに招待したのですが、それはハンナが忘れたいと思っている相手でした。
 しかし、今回は衝撃の結末です!
 ノーマンが連れ帰ってきたのは、ノーマンのデンタル・クリニックの新しいパートナーになるという黒髪の魅力的な女性。しかも腕を組んで!
 ついに、ハンナ、ノーマン、マイクの3人の関係に変化が現れるのか?
 次が待ちきれないです。来月にでも翻訳本をだしてもらいたいくらいです。

 ■これまでの作品
 次々においしいものがでてきます。

ファッジ・カップケーキは怒っている
シュガークッキーが凍えてる
ピーチコブラーは嘘をつく
チェリー・チーズケーキが演じている
キーライム・パイはため息をつく
キャロットケーキがだましている
シュークリームは覗いている
プラムプディングが慌てている
 
主人公: ハンナ・スウェンセン(クッキー・ジャーのオーナー)
場所:  USA、ミネソタ州レイクエデン
グルメ: お菓子、その他。レシピあり。
動物:  ネコ:モシェ、カドルズ
ユーモア: 中





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ワニと読むミステリ(支配人バクスターの憂鬱)

支配人バクスターの憂鬱 (創元推理文庫)
ケイト・キングズバリー
東京創元社
1,029円(価格は変わる場合があります)

Check-out Time
Kate Kingsbury
Berkley
525円(価格は変わる場合があります)

読むと、子どもはマネします。
 
(ケイト・キングズバリー著)
 いつになく暑い夏、ロンドンのお金持ち連中は海岸沿いでの休暇を楽しむことにします。そこでペニーフット・ホテルは賑わいを見せ、女主人のセシリー・シンクレアは、お客様を幸せで快適にするために懸命です。しかし、有名な貴族のお客様が自殺をして、セシリーは困惑しますが、その自殺には怪しいところがあり、またしてもセシリーは謎解きに。
支配人バクスターは、新しいドアマンがお客様になれなれしすぎると悩み、宿泊客の悪ガキはいたずらのしたい放題で、メイドのガーティは身重ながら悪ガキと戦います。

ペニーフット・ホテルのシリーズ、第5弾。もう5作目です。
前作で結婚・妊娠して、実は夫には妻がいたことから夫と別れたガーティは、もうそろそろ臨月です。大きなお腹を抱えながら悪ガキのお守を押しつけられますが、なかなかガーティは悪ガキに負けてはいませんね。次の作品ではもう生まれているでしょう。
 如才ないドアマンは、いろいろな女性をときめかせ、誰かと誰かがちょっとはりあったりなんかもして不穏な空気をもたらします。それでなくても心配性のバクスターは気の休まる暇もありません。
 ちょっとボケの入ったフォーテスキュー大佐もまた滞在中です。 お酒が入ると何をしでかすかわからないので、セシリーはひやひやものですが、大佐は本人の知らぬ間に重要な手掛かりを提示します。それがわかるでしょうか。
 次回作では、ジプシー娘が惨殺されるという事件が起こるようです。

 ■その他の作品
 ペニーフット・ホテルでは次々に事件が起こります。
 ホテルの従業員やセシリーの周りの人たちにも少しずつ変化があります。

   ペニーフット・ホテル受難の日 ← 宿泊客の婦人が墜落死します。
   バジャーズ・エンドの奇妙な死体 ← 灯台建設の現場監督が不審死。
   マクダフ医師のまちがった葬式 ← マクダフ医師の葬儀で大変なことになります。
   首なし騎士と五月祭 ← フォーテスキュー大佐が酔っぱらって死体発見。

■ホテルつながり
  ナタリーはB&Bのオーナーです。
    注文の多い宿泊客
    料理人は夜歩く
    危ないダイエット合宿
    海賊の秘宝と波に消えた恋人
  ホテル・オーナーが主人公のミステリはあまりないですね。

主人公: セシリー・シンクレア(ペニーフット・ホテルの女主人)
場所:  イギリス、バジャーズ・エンド
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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ワニと読むミステリ(クッキング・ママと仔犬の謎)

クッキング・ママと仔犬の謎 (クッキング・ママ) (集英社文庫)
ダイアン・デヴィッドソン
集英社
1,155円(価格は変わる場合があります)

Crunch Time (Goldy Schulz)
Diane Mott Davidson
Avon

767円(価格は変わる場合があります)

読むと、わかっていてもなかなか証明は難しい。
 
(ダイアン・デヴィッドソン著)
 ゴルディ・シュルツはコロラド州アスペンメドウでケータリング業をしています。友人でシェフでもあるヨランダが仕事を失って困っているので助けようとするのですが、それでまたまたトラブルに巻き込まれてしまいます。ヨランダとその大おばのフェルディナンダが借りていた家が放火されてしまい、住むところを失った二人は元刑事で今は私立探偵をしているアーネスト・マクラウドの家に間借りすることになります。しかし、そのアーネストが撃たれて死んでいるのが発見され、アーネストの家も火をつけられて、居合わせたゴルディ、ヨランダ、フェルディナンダの3人は危うく逃げ出します。それとアーネストが仔犬工場から助け出したらしい9匹のビーグル犬の仔犬も一緒に。
また住むところがなくなった2人をゴルディは自宅に泊めることにしますが、ゴルディの家も安全ではありません。誰かが家に押し入ろうとしてからは警官がヨランダたちの警備につきます。さらに第二の死体が発見されると、ゴルディは果敢に探偵として活動しはじめます。ゴルディの必死の捜査は犯人の次なる殺人を防ぐことができるでしょうか。
 
 ゴルディのシリーズももう16冊目。長いですね。
 前作のクッキング・ママのダイエットでヨランダ登場ということですが、忘れっぽいワニはまったく覚えていませんでした。で、今回はシェフが2人です。
 いろんなところのケータリングをこなしながらの探偵ですが、ちょっとしたパーティにもケータリングというのはまだ日本ではそれほど一般的ではないですね。そのうちにそうなるのでしょうか。
仔犬工場という言葉の響きが恐ろしいです。人気の出た犬種の仔犬を大量生産しようとするようですが、なんだか“モノ”みたいでぞっとするような気がするのはワニだけでしょうか。
この作品では、ヨランダの大おばさんのフェルディナンダが存在感がありすぎるくらいで、聞こえないふりをしたり、車いすに武器を隠し持っていてやたら振り回したり、油断のならない御仁です。でもガッツがありますね。
ゴルディは2番目の夫であり刑事でもあるトムから重大な相談を持ちかけられます。大いに悩むゴルディですが、がんばれと応援したくなりますね。
 今回もたくさんのレシピつきです。“フェルディナンダのホウレンソウのキッシュ”がとてもおいしそうです。

 ■その他の作品
 16作目ということで、長いシリーズです。
クッキング・ママの鎮魂歌 ← 前夫が殺されます
クッキング・ママの遺言書 ← 法律事務所で事件
クッキング・ママのクリスマス ← クリスマスはケータリングも殺人も大忙し
クッキング・ママのダイエット ← “ダイエット道場”に潜入

主人公: ゴルディ・シュルツ(<ゴルディロックス・ケータリング>の女主人)
場所:  USA、コロラド州アスペンメドウ
グルメ: いろいろな料理(レシピ付き)
動物:  イヌ:ブラッドハウンド(ジェイク)
ネコ: 茶と白の長毛猫(スカウト)
ユーモア: 中


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