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ワニと読むミステリ(ダージリンは死を招く)

読むと、お茶の時間だときづく。

(ローラ・チャイルズ著)
ワニとしては、久々のコージー・ミステリでうれしいです。しばらく重たいものが続いていましたからね。それにティーショップ・オーナーが主人公なのも、お茶好きのワニとしてはこれもうれしいです。
お茶の香りがふわ~と漂ってきますよ、みなさん。クッキーかなんかを手元において、読みはじめることをお勧めします。
お茶にあわせたおいしいお菓子もでてきて、おいしいもの好きのワニとしては言うことなしです。
毎年恒例のチャールストンのお祭り出張ティーショップで、ダージリンを手に開発業者の男性が亡くなっているのが発見されます。
そのダージリンは、セオドシアの店のもの。また容疑者が、セオドシアの友人とあっては、捜査に乗り出すしかないですね。
暖かい商店街の人たちも個性派ぞろいで、歴史的町並みを守ろうとする頑固おやじやら、急進的自然保護論者やら、現代を代表するような人たちも登場します。
セオドシアの店のティブレンダーであるドレイトンも素敵だし、友達を気遣う天才的パティシエ(っていうんでしたっけ?)ヘイリーもしっかり存在しています。
被害者はかなりの憎まれ者だったので、疑わしい人物がたくさんいて、捜査は難航します。そのうちセオドシアにも脅迫状が!
イヌのアール・グレイはセラピー犬ですよ。
雑種ですが、大変名誉な名前をもらっています。
シリーズ物の第1弾。次が出るのが待ち遠しいですね。

主人公: セオドシア・ブラウニング(インディゴ・ティーショップのオーナー)
     (Female)
場所:  USA、サウスカロライナ州チャールストン
グルメ: お茶とお菓子(レシピもあり)
動物:  イヌ:アール・グレイ(雑種)老人ホーム訪問のセラピー犬
ユーモア: 中


ダージリンは死を招く お茶と探偵 (1)

ランダムハウス講談社

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ワニと読むミステリ(春を待つ谷間で)

読むと、やっぱり兄弟と納得する。

(S・J・ローザン著)
今回は、リディアの相棒ビル・スミスが主人公です。で、マンハッタンでもありませんので、ご注意。
ビル・スミスの隠れ家のあるニューヨーク北部が事件の舞台です。
いつもはここで仕事はしないビルですが、イヴという女性に頼まれて、盗まれたものを探す仕事を引き受けます。なぜなら、警察に盗まれたことを言うわけにいかない品だからです。高価な絵画とイヴの関係は?
とそこで、酒場の主人トニーが脅されているのに、勝手に助っ人に入ったビルですが、どうも弟のジミーがからんでいるらしい。話はこのあたりからだんだんと複雑になってくるので、みなさん、注意して読んでくださいね。
トニーが脅される理由とイヴの盗まれたものと果たして関係があるのでしょうか?
それに、どうしてトニーの酒場の地下から死体が出てくるのか。
大富豪のわがまま娘が出てきたり、登場人物は多様でそれぞれの個性が際立っています。さすがにS・J・ローザン。
途中からリディアも捜査に参加しますから、みなさんリディアの活躍も期待してください。
イヌは、イヴの飼っているレオだけです。
最後に、トニーの弟のジミーが改心して、トニーの酒場を手伝うようになるところはちょっとほろりとしますよ。ワニは、ジミー・バレンタイン(O・ヘンリー)を思い出してしまいました。
もはや誰にもわからないと思いますが。
この後は、ロバート・キヨサキの金持ち父さんシリーズを読むので、ミステリはお休みです。

主人公: ビル・スミス(中年の私立探偵)
     (Male)
場所:  USA、ニューヨーク州北部
グルメ: なし
動物:  イヌ:レオ(たくましい黒犬)
ユーモア: 中


春を待つ谷間で

東京創元社

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ワニと読むミステリ(空高く)

読むと、物欲は不変と嘆く。

(マイクル・ギルバート著)
どうもこのごろ、古いミステリが続いていますね。
これも発表は1955年です。
犯罪はいつの時代も同じですが、手段は時代を反映しますね。
爆弾の大きいこと!
今は、あんなに大きな爆弾は必要ないですね。進歩?
第二次世界大戦が終わったころに書かれたものなので、戦争の影響を引きずっています。復員してからの職業や、戦時中の事故、軍隊生活など。
リズは聖歌隊の指揮者なんですが、聖歌隊の指揮者って、どういうものなのですか?もちろん、日本でもあるのでしょうが、私、ワニはお会いしたことがありません。
謎解きは、リズとその息子ティムのそれぞれの推理で進んでいきます。両方ともそれぞれ正しいのですが、少しずつその領域がずれているので、二人合わせるとピッタリ、パズルがはまります。
静かな英国田舎町で起こる大爆発による殺人事件。殺された少佐(?)は、身の危険を感じていたらしい。脅迫状もあるし。別荘荒らしも横行しています。
さて、どうしてそんなに金持ちなのか?が鍵ですね。
ティムの恋の行方も気になるので、ぼんやり読んではいられませんよ。
リズもその友人の将軍もかなりのお年ですが、パワーにあふれています。老人パワーはこのころから始まっていたのでしょうか。

主人公: リズ・アートサイド(聖歌隊の指揮者)
     (Female)
場所:  イギリス、ブリンバレー
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小


空高く

早川書房

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ワニと読むミステリ(待ちうける影)

読むと、平凡な毎日に感謝する。

(ヒラリー・ウォー著)
ワニとしては、このような不安物は苦手です。
とても怖くて不安な面持ちがします。
1970年代くらいの話ですが、まったく現代と同じ感覚です。ほんの少しの違和感は、携帯電話を持たないので、公衆電話を探しに行くシーンくらいでしょうか。
最初から犯人はわかっているようなものなので、謎解きというわけではありません。
その犯人の迫りくる恐ろしさを存分に味わってください。
恐いですよ。
ハーバートは、ごく普通の英語教師ですが、元教え子による自分の妻の殺人現場に遭遇します。陰惨な連続婦女暴行殺人事件。犯人は精神異常として、病院に収容されますが、9年後に退院することになります。本当に完治したのか? それともハーバートに復讐するための演技なのか?
ハーバートは、再婚して2人のかわいい女の子がいます。妻と子供を守りきることができるのでしょうか?
事件解決までは、45日。
警察は何もしてくれませんが、これは今も昔も同じなのですね。
このサスペンス、夏の短夜にゾクゾクしながら読むのが適しているかもしれません。

主人公: ハーバート・マードック(高校の英語教師)
     (Male)
場所:  USA、ニューヘヴン
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小


待ちうける影

東京創元社

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ワニと読むミステリ(研修医エブリンと夏の殺人鬼)

読むと、救急車も油断できない。

(L・R・ロビンソン著)
ワニとしては、たくさんのお医者さんがでてきて、お医者さんとその専門とが混乱しました。
誰が内科で、誰が小児科?
ER。
これもニューヨークです。このごろ、ニューヨークものが続いていますね。
ニューヨークものは、食べ物はおいしくないし、動物もあまり出ないので、その点ちょっとつまらないのですが、スピード感で許しましょう。同じニューヨークものでも、ルビイ・マーチンスンとは時代が違うので、様子も違いますね。でも、ブロードウェイのすてきな響きは同じですけど。
ブロードウェイ!
ワニはワクワクします!
お医者さんというと、フェニモア先生が思いつくのですが、ニューヨークのERでは大違いですね。
ほのぼのは期待しないでね。
連続レイプ殺人事件。犠牲者が運ばれてきますが、残念ながら亡くなってしまいます。犠牲者と知り合いで、どうも犯人に心当たりのありそうなエヴリンの友達リサまでも犠牲になってしまいます。 エヴリンは警察の捜査にあきたらず、医者仲間をかぎまわり始めます。
しかし、お医者さんの世界も大変ですね。ERに従事しながら、自分たちのクリニックも維持しないといけませんから、さまざまな苦労がつきまといます。クリニックの共同経営者とも、必ずしもうまくいっていませんし。
エヴリンの友達、往年のダンサー、ケネディのエイズの進行状態も気になります。
また、ニューヨークに行きたくなってしまいました。。。
あなたは、どお?
あなたは、どお?

主人公: エヴリン・サトクリフ(ERの研修医)
     (Female)
場所:  USA、ニューヨーク
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中


研修医エヴリンと夏の殺人鬼

東京創元社

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ワニと読むミステリ(怪盗ルビイ・マーチンスン)

読むと、カフェテリアの隅の人たちが気になる。

(ヘンリイ・スレッサー著)
ワニとしては、こういうの大好きですね。
失敗しても失敗してもへこたれずに犯罪を計画するルビイがほほえましくて。
強盗、詐欺、空き巣、追いはぎ、八百長、猫の誘拐、銀行強盗、ニューヨークならなんでもあり。
恋人のドロシイをとられまいとしてルビイのとった作戦は、なかなかのものです。
ワニの好みとしては、猫の誘拐での、最後に飼い主に感謝されるところが一番好きです。ルビイもきっとうれしかったと思います。
それと、歯医者さん。ルビイのお母さん、良かったですね。
ルビイたちが、いつも集っていたカフェテリアの「ヘクター」、いったいどこなんでしょう?
それにしても、計画は完璧(つもり)なんですが、どうしてこんなに予期せぬことが起きるのでしょうか?
人生って、そんなもの?
ニューヨークって、いいなぁ。

主人公:(ルビイ・マーチンスン)
     (Male)
場所:  USA、ニューヨーク
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中


快盗ルビイ・マーチンスン

早川書房

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ワニと読むミステリ(しっかりものの老女の死)

読むと、過去は取り消せないと胸が痛む。

(ジェイニー・ポライソー著)
ワニとしては、ローズの人生の行く末が気になりますね。シリーズ物は、ミステリだけでなく、主人公の成長も同時に楽しめますね。まだ2作目ですが。
題名どおりのしっかりものの老女(ドロシー)、ローズの友人が不慮の事故(?)で亡くなります。警察は事故としますが、ローズは納得できません。
そんな事故でなくなるわけがない。
恋人のジャック・ピアース警部は、ローズの主張を支持してるんだか、してないんだか。ローズが事件にクビをつっこむのをやめてほしいのか、もっと調べてほしいのか。
ジャックに対して、だんだんローズが冷たくなりますね。
どうして?
ジャックもいい人だから、ワニとしては複雑。
ドロシーの子供たちには、ため息ですね。兄は、お金がほしいし、弟は、夢の中。兄嫁は、ガリガリの金の亡者。ほ、ほ、遺言状は痛快です。
昔、昔の犯罪がこんなにも時がたってから、当事者たちを苦しめる。事情がわかると、とても悲しい。
それにしても、死ぬまで愛し合っていたのですね。ちょっとうらやましいかも。
ドロシーをずっと愛していたその人は、ドロシーのために、いろいろと心をくだきます。美しいですね、愛情は。
コーンウォールがどういうところなのか、ワニはしりません。が、とても魅力的な土地柄のようです。行ってみたいですね。
さて、ローズは、これから芸術家としての人生が花開いていくのでしょうか?

主人公: ローズ・トレヴェリアン(画家・写真家)
     (Female)
場所:  イギリス、コーンウォール
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中


しっかりものの老女の死

東京創元社

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