海外ミステリ専門書店。特に、イヌ、ネコ、その他の動物が活躍するのが好き。グルメも紹介。
ミステリ専門書店(翻訳もの限定)
ワニと読むミステリ(埋葬)
読むと、やられてばかりはいられません。
(P・J・トレイシー著)
ミネアポリス警察署殺人課のシリーズです。
今回は、雪の降り続くミネアポリスが舞台です。熱帯のワニとしては願い下げの季節です。もっとも強力ヒーターと暖かいセーターやマフラー、それにおいしいクッキーがあればなんとかなります。それと外に出なくてすむなら。
子供たちが雪だるまを作って競うという楽しいイベントの最中に、粗雑な雪だるまが崩れてきて、中から死体が発見されます。射殺死体です。事件としては恐ろしいのですが、雪だるまではなんだか笑ってしまいます。その後、ほかに死体が埋め込まれていないか、すべての雪だるまを壊してまわるのですが、警官が大勢で雪だるまを破壊していくところは、想像するとなんかおかしいですね。みんなおおまじめですから。
警官を狙った犯罪者による犯行ともとれますが、さらに雪だるま殺人が発見され、連続殺人なのか模倣犯なのか、マッゴツィたちは大雪の中を、遭難しそうになりながら現場にかけつけます。かけつけるといっても、カタツムリのようにのろのろ運転ですが。
事件解決の少ない手がかりを解析するのに、またマゴッツィはモンキーレンチのグレースたちに助けを求めます。そこから事件の背後にある組織がだんだんと見えてきますが、モンキーレンチの技術をしてもその固いセキュリティを打ち破るのは並大抵のことではありません。
マゴッツィとロスセスの気心の知れたからかいあいや、新人保安官に対しての思いやりなど、いつも通りに楽しく読めます。
ミネソタの雪のすごさがひしひしと伝わってきますよ。ウインタースポーツの得意な人はうれしいかもしれません。
主人公: レオ・マゴッツィ(ミネアポリス警察署殺人課刑事)
ジーノ・ロルセス(ミネアポリス警察署殺人課刑事)
場所: USA、ミネソタ州ミネアポリス
グルメ: なし
動物: イヌ:チャーリー(グレースの飼い犬)
ネコ:パック(アイリス・リッカーの飼い猫)
ユーモア: 中
(P・J・トレイシー著)
ミネアポリス警察署殺人課のシリーズです。
今回は、雪の降り続くミネアポリスが舞台です。熱帯のワニとしては願い下げの季節です。もっとも強力ヒーターと暖かいセーターやマフラー、それにおいしいクッキーがあればなんとかなります。それと外に出なくてすむなら。
子供たちが雪だるまを作って競うという楽しいイベントの最中に、粗雑な雪だるまが崩れてきて、中から死体が発見されます。射殺死体です。事件としては恐ろしいのですが、雪だるまではなんだか笑ってしまいます。その後、ほかに死体が埋め込まれていないか、すべての雪だるまを壊してまわるのですが、警官が大勢で雪だるまを破壊していくところは、想像するとなんかおかしいですね。みんなおおまじめですから。
警官を狙った犯罪者による犯行ともとれますが、さらに雪だるま殺人が発見され、連続殺人なのか模倣犯なのか、マッゴツィたちは大雪の中を、遭難しそうになりながら現場にかけつけます。かけつけるといっても、カタツムリのようにのろのろ運転ですが。
事件解決の少ない手がかりを解析するのに、またマゴッツィはモンキーレンチのグレースたちに助けを求めます。そこから事件の背後にある組織がだんだんと見えてきますが、モンキーレンチの技術をしてもその固いセキュリティを打ち破るのは並大抵のことではありません。
マゴッツィとロスセスの気心の知れたからかいあいや、新人保安官に対しての思いやりなど、いつも通りに楽しく読めます。
ミネソタの雪のすごさがひしひしと伝わってきますよ。ウインタースポーツの得意な人はうれしいかもしれません。
主人公: レオ・マゴッツィ(ミネアポリス警察署殺人課刑事)
ジーノ・ロルセス(ミネアポリス警察署殺人課刑事)
場所: USA、ミネソタ州ミネアポリス
グルメ: なし
動物: イヌ:チャーリー(グレースの飼い犬)
ネコ:パック(アイリス・リッカーの飼い猫)
ユーモア: 中
![]() | 埋葬―ミネアポリス警察署殺人課シリーズ (集英社文庫)P.J. トレイシー集英社雪だるまの好きな方に |
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
ワニと読むミステリ(ディミティおばさま旅に出る )
読むと、理由は忘れられても、恨みは残ります。
(ナンシー・アサートン著)
ディミティおばさまのシリーズ2冊目。2冊目の刊行が早いです。
「ディミティおばさま現る」で出会ったロリとビルは無事結婚し幸せな生活を営んでいます、といいたいところですが、2人の結婚生活はまさに危機を迎えています。ビルは仕事の鬼と化し、まったく家庭を顧みなくなってしまいました。もう2人の愛は終わったのか?
ロリはこの状態をなんとかしようとして2度目のハネムーンを計画しますが、またもやビルは仕事にはばまれてイギリスに来ることができません。休暇もとれないほどの忙しさです。ビルの代わりにロリと同行したのは、ビルの父。
ビルの親戚がイギリスにいるということはわかっていましたが、イギリスとアメリカの親戚の間にはまったく交流がありません。昔、何かの出来事がこの2つの親戚を疎遠にしたらしい。
ディミティおばさまは、ビルの父とともにこの両家の昔の謎解きの旅へと赴いてしまいます。
でも日記帳はディミティおばさまとともにあり、ロリはおばさまと連絡をとることができなくなってしまいます。
そんな状況でも果敢にロリは二人の手がかりを探し、二人を追いながら謎を解いていきます。
あちこちを移動するので、イギリスの旅行案内みたいでそれぞれの土地が楽しく紹介されています。
イギリスとアメリカの親戚の間に何があったのか?
昔々に話がさかのぼり、現代にも関係してくるので、少々頭が混乱するかも。
■ディミティおばさま
ロリとビルがそもそもどうやって知り合ったのか、第一作をまだ読んでいないかたは、こちら。
ディミティおばさま現る
より2作目が楽しめます。
主人公: ロリ・シェパード
場所: イギリス、コッツウォールド地方フィンチ
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 小
(ナンシー・アサートン著)
ディミティおばさまのシリーズ2冊目。2冊目の刊行が早いです。
「ディミティおばさま現る」で出会ったロリとビルは無事結婚し幸せな生活を営んでいます、といいたいところですが、2人の結婚生活はまさに危機を迎えています。ビルは仕事の鬼と化し、まったく家庭を顧みなくなってしまいました。もう2人の愛は終わったのか?
ロリはこの状態をなんとかしようとして2度目のハネムーンを計画しますが、またもやビルは仕事にはばまれてイギリスに来ることができません。休暇もとれないほどの忙しさです。ビルの代わりにロリと同行したのは、ビルの父。
ビルの親戚がイギリスにいるということはわかっていましたが、イギリスとアメリカの親戚の間にはまったく交流がありません。昔、何かの出来事がこの2つの親戚を疎遠にしたらしい。
ディミティおばさまは、ビルの父とともにこの両家の昔の謎解きの旅へと赴いてしまいます。
でも日記帳はディミティおばさまとともにあり、ロリはおばさまと連絡をとることができなくなってしまいます。
そんな状況でも果敢にロリは二人の手がかりを探し、二人を追いながら謎を解いていきます。
あちこちを移動するので、イギリスの旅行案内みたいでそれぞれの土地が楽しく紹介されています。
イギリスとアメリカの親戚の間に何があったのか?
昔々に話がさかのぼり、現代にも関係してくるので、少々頭が混乱するかも。
■ディミティおばさま
ロリとビルがそもそもどうやって知り合ったのか、第一作をまだ読んでいないかたは、こちら。
ディミティおばさま現る
より2作目が楽しめます。
主人公: ロリ・シェパード
場所: イギリス、コッツウォールド地方フィンチ
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 小
![]() | ディミティおばさま旅に出る (ランダムハウス講談社 ア 5-2 優しい幽霊 2)ナンシー アサートンランダムハウス講談社幽霊と探偵しよう |
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
ワニと読むミステリ(デリバリーは命がけ )
読むと、友達てのは見分けるのが難しい。
(L・T・フォークス著)
おもしろい。
これは絶対読むべし。
大繁盛しているピザ屋をめぐる殺人事件です。従業員がみんなすごい人たちで、これだけでも楽しめます。
テリーは、大酒を呑んで酒場で暴れ、逮捕されて刑務所入り、ようやく出所してきたところです。195cm、黒い長髪(黒い革の靴紐でたばねてる)、両はじが垂れぎみの黒い口髭、と、最初に読むと怖い感じがしますが、心の根良いヤツで、すぐに好きになってしまいます。
元は腕の良い大工だったのですが、刑務所入りで職を失い、やむなくピザ屋のデリバリーをやることになります。
忙しいピザ屋のてんやわんやぶりが、とても楽しいです、へぇー、こんなななんだ、と。
デリバリー担当の一人、あだ名をウィットネスという変人の嫌われ者が配達から帰ってきて駐車場で殺されているのが発見されます。集金したお金を入れるウエストポーチが無くなっているところから物盗りの犯行かとも思われますが、以前にも別のデリバリー担当の女性が車の事故にあうという事件もあり、テリーや仲間たちは首をひねります。テリーは前科があるので容疑者の一人にされてしまいますが、みんなで事件解決に乗り出します。
デリバリーのベテランでテリーに仕事を教えてくれるバンプも巨大。少なくとも198cm、長いブロンドの髪を黒い革紐でポニーテールにし、口髭、太鼓腹、顔はチェンソーで彫り出したみたい。アメリカ映画にでてくるライダーの荒くれ男を想像してしまいました。バンプいわく、この容貌を見ると初めてデリバリーに行くお客様が恐れをなすので、必要以上に愛想を良くして恐怖心を除くと、チップもたくさんもらえると。玄関口に出てきた奥さんに庭の植物をほめたりして必死に愛想をふりまくところは、抱腹絶倒ものです。ぜひ映像で見たい。
テリーと友だちのダニーはひどい屋根裏部屋に住んでいましたが、バンプの助けで快適なトレーラーハウスに住めるようになり、さらに空いている寝室に新米警官ジョンが同居するようになります。男3人のトレーラーハウス生活は想像するのも恐ろしげですが、このジョンがお料理上手で、毎回素晴らしい食事を作ってくれるのでテリーもダニーも満足で、時々バンプも食事に加わります。なんか楽しそう。
テリーは、デリバリーの仕事だけでなく大工仕事も請負うようになり、だんだんと運が上向いてくるようで喜んでいますが、そこへ別居中の妻がよりを戻そうと押しかけてきて、テリーが必死に逃げます。ピザ屋の仲間が加勢して行き先がばれないようにしてくれたり、なかなか働きやすそうなピザ屋です。
スペンサーの街は小さくて、みんな知り合いみたいです。
バンプの商売についてもまだあまり語られていないし、これからテリーの大工としての仕事もどうなっていくのか気になるし、妻との離婚は成立するのか心配だし(なにしろテリーは離婚のこととかさっぱりわからないので、何もかも妻にとられてしまっています)、ピザ屋は常に人手不足で、あきれた従業員をなんとか新しい人材で置き換えたいし、もうこの先どうなるのか気になってしかたありません。
■L・T・フォークス
訳者あとがきによると作者についてはほとんど情報がないそうです。
このあと2冊が刊行されているそうです。
Cold Slice (2003) デリバリーは命がけ(本書)
Lights Out (2004)
Early Eight(2004)
早く続きが読みたいですね。でも、2004年以降に刊行されていないのはどうしたことでしょうか。
主人公: テリー・サルツ(元大工)
場所: USA、オハイオ州スペンサー
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 大
(L・T・フォークス著)
おもしろい。
これは絶対読むべし。
大繁盛しているピザ屋をめぐる殺人事件です。従業員がみんなすごい人たちで、これだけでも楽しめます。
テリーは、大酒を呑んで酒場で暴れ、逮捕されて刑務所入り、ようやく出所してきたところです。195cm、黒い長髪(黒い革の靴紐でたばねてる)、両はじが垂れぎみの黒い口髭、と、最初に読むと怖い感じがしますが、心の根良いヤツで、すぐに好きになってしまいます。
元は腕の良い大工だったのですが、刑務所入りで職を失い、やむなくピザ屋のデリバリーをやることになります。
忙しいピザ屋のてんやわんやぶりが、とても楽しいです、へぇー、こんなななんだ、と。
デリバリー担当の一人、あだ名をウィットネスという変人の嫌われ者が配達から帰ってきて駐車場で殺されているのが発見されます。集金したお金を入れるウエストポーチが無くなっているところから物盗りの犯行かとも思われますが、以前にも別のデリバリー担当の女性が車の事故にあうという事件もあり、テリーや仲間たちは首をひねります。テリーは前科があるので容疑者の一人にされてしまいますが、みんなで事件解決に乗り出します。
デリバリーのベテランでテリーに仕事を教えてくれるバンプも巨大。少なくとも198cm、長いブロンドの髪を黒い革紐でポニーテールにし、口髭、太鼓腹、顔はチェンソーで彫り出したみたい。アメリカ映画にでてくるライダーの荒くれ男を想像してしまいました。バンプいわく、この容貌を見ると初めてデリバリーに行くお客様が恐れをなすので、必要以上に愛想を良くして恐怖心を除くと、チップもたくさんもらえると。玄関口に出てきた奥さんに庭の植物をほめたりして必死に愛想をふりまくところは、抱腹絶倒ものです。ぜひ映像で見たい。
テリーと友だちのダニーはひどい屋根裏部屋に住んでいましたが、バンプの助けで快適なトレーラーハウスに住めるようになり、さらに空いている寝室に新米警官ジョンが同居するようになります。男3人のトレーラーハウス生活は想像するのも恐ろしげですが、このジョンがお料理上手で、毎回素晴らしい食事を作ってくれるのでテリーもダニーも満足で、時々バンプも食事に加わります。なんか楽しそう。
テリーは、デリバリーの仕事だけでなく大工仕事も請負うようになり、だんだんと運が上向いてくるようで喜んでいますが、そこへ別居中の妻がよりを戻そうと押しかけてきて、テリーが必死に逃げます。ピザ屋の仲間が加勢して行き先がばれないようにしてくれたり、なかなか働きやすそうなピザ屋です。
スペンサーの街は小さくて、みんな知り合いみたいです。
バンプの商売についてもまだあまり語られていないし、これからテリーの大工としての仕事もどうなっていくのか気になるし、妻との離婚は成立するのか心配だし(なにしろテリーは離婚のこととかさっぱりわからないので、何もかも妻にとられてしまっています)、ピザ屋は常に人手不足で、あきれた従業員をなんとか新しい人材で置き換えたいし、もうこの先どうなるのか気になってしかたありません。
■L・T・フォークス
訳者あとがきによると作者についてはほとんど情報がないそうです。
このあと2冊が刊行されているそうです。
Cold Slice (2003) デリバリーは命がけ(本書)
Lights Out (2004)
Early Eight(2004)
早く続きが読みたいですね。でも、2004年以降に刊行されていないのはどうしたことでしょうか。
主人公: テリー・サルツ(元大工)
場所: USA、オハイオ州スペンサー
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 大
![]() | ピザマンの事件簿 デリバリーは命がけ (ヴィレッジブックス)L ・T ・フォークスヴィレッジブックスガテン系で汗を流そう |
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
ワニと読むミステリ(カオスの商人)
読むと、急接近にはたいがい理由があります、しかも良くない。
(ジル・チャーチル著)
主婦探偵ジェーン・ジェフリーのシリーズも、すでに10冊目だそうです。
でも本国ではすでに16冊でているようなので、もっと早い翻訳をお願いしたいですね。1つ前の「飛ぶのがフライ」からも間が空きすぎ。もしかしたら訳者の方が変わったせいでしょうか。
季節は、クリスマス。
ジェーンもたくさんのご近所さんのイベントに参加して、大忙しです。
ジェーンの家では、聖歌の集いとクッキー交換会が行われます。しかも2日間連続だから準備や後片付けでほんとに大変なことになってます。
これだけでも忙しくて手が回らない状態なのに、近所のジュリーが、ニュースレポーターを呼んでしまいます。それも誰もが嫌うニュースレポーターだからさすがのジェーンも、厳しく断るようにいいますが、断られてもそんなことでレポートをやめるようなレポーターでなく、勝手にどんどんジェーンの家での取材を始めてしまいます。
ジェーンのお隣さんは最近引っ越してきたばかりのご夫婦で、絵に描いたような田舎者。クリスマスの飾りつけもハデで音楽も耳を聾するばかりです。屋根には大きなトナカイがいて、そこからかのニュースレポーターが落ちて死んでいるのが発見されます。
クリスマスなのに。
だんだんとご近所さんたちのしらぜらる過去が明らかになったり、ご近所で親しくしていてもわからないことが多いですね。
さらにジェーンには、恋人メルの母親が訪ねてくるという苦役が待っています。ジェーンの家に一晩滞在することになったメルの母アディ(実業家)との対決は、勝負の行方が気になります。
またさらに、亡き夫の姑セルマもクリスマスという口実でやってくるので、ジェーンは気を抜いているヒマがありません。
でも、3人の子どもたちはしっかり成長し、ジェーンを助けてくれるので頼りになりますね。
隣人で親友のシェリイは相変わらずきれい好きでお掃除上手です。ワニも見習いたい。
さて、恋人メルとの仲が進展しそうな気配を見せています。
次の作が待ち遠しいですね。
■訳者
シリーズの最初の「ゴミと罰」(1991年刊行)以来ずっと翻訳を担当されていた浅羽莢子さんが亡くなられたのですね。
ご冥福をお祈りします。
新しい翻訳者の新谷寿美香さん、11作目”A Groom with a View”の早い刊行を期待しています。
主人公: ジェーン・ジェフリイ(専業主婦)
場所: USA、ウィスコンシン州
グルメ: なし
動物: イヌ:ウィラード
ネコ:マックス、ミャーオ
ユーモア: 中
(ジル・チャーチル著)
主婦探偵ジェーン・ジェフリーのシリーズも、すでに10冊目だそうです。
でも本国ではすでに16冊でているようなので、もっと早い翻訳をお願いしたいですね。1つ前の「飛ぶのがフライ」からも間が空きすぎ。もしかしたら訳者の方が変わったせいでしょうか。
季節は、クリスマス。
ジェーンもたくさんのご近所さんのイベントに参加して、大忙しです。
ジェーンの家では、聖歌の集いとクッキー交換会が行われます。しかも2日間連続だから準備や後片付けでほんとに大変なことになってます。
これだけでも忙しくて手が回らない状態なのに、近所のジュリーが、ニュースレポーターを呼んでしまいます。それも誰もが嫌うニュースレポーターだからさすがのジェーンも、厳しく断るようにいいますが、断られてもそんなことでレポートをやめるようなレポーターでなく、勝手にどんどんジェーンの家での取材を始めてしまいます。
ジェーンのお隣さんは最近引っ越してきたばかりのご夫婦で、絵に描いたような田舎者。クリスマスの飾りつけもハデで音楽も耳を聾するばかりです。屋根には大きなトナカイがいて、そこからかのニュースレポーターが落ちて死んでいるのが発見されます。
クリスマスなのに。
だんだんとご近所さんたちのしらぜらる過去が明らかになったり、ご近所で親しくしていてもわからないことが多いですね。
さらにジェーンには、恋人メルの母親が訪ねてくるという苦役が待っています。ジェーンの家に一晩滞在することになったメルの母アディ(実業家)との対決は、勝負の行方が気になります。
またさらに、亡き夫の姑セルマもクリスマスという口実でやってくるので、ジェーンは気を抜いているヒマがありません。
でも、3人の子どもたちはしっかり成長し、ジェーンを助けてくれるので頼りになりますね。
隣人で親友のシェリイは相変わらずきれい好きでお掃除上手です。ワニも見習いたい。
さて、恋人メルとの仲が進展しそうな気配を見せています。
次の作が待ち遠しいですね。
■訳者
シリーズの最初の「ゴミと罰」(1991年刊行)以来ずっと翻訳を担当されていた浅羽莢子さんが亡くなられたのですね。
ご冥福をお祈りします。
新しい翻訳者の新谷寿美香さん、11作目”A Groom with a View”の早い刊行を期待しています。
主人公: ジェーン・ジェフリイ(専業主婦)
場所: USA、ウィスコンシン州
グルメ: なし
動物: イヌ:ウィラード
ネコ:マックス、ミャーオ
ユーモア: 中
![]() | カオスの商人 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M チ 4-14)ジル・チャーチル東京創元社ジェーンのファンの方に |
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )