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ワニと読むミステリ(ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器)

(ポール・アダム著)


クレモナのヴァイオリン職人のジャンニと、友人のクレモナ警察のアントニオのコンビによるシリーズ3作目です。いつも通り音楽の知識もいっぱいです。
リカルド・オルセンはノルウェーの名の知れたヴァイオリン職人で、20年前のジャンニの弟子でした。クレモナのイベントに来てジャンニたちと再会しますが、その夜、運河で死体で発見されます。どうも事故ではなさそうです。そして彼が持ってきたハルダンゲル・フィドルが消えています。それは優美に装飾され、ミステリアスな美しい若い女性の彫刻がほどこされています。
ジャンニは恋人のマルゲリータそしてアントニオとともに、リカルドの葬儀に参列するためにノルウェーに行き事件の謎に迫っていきます。

「訳者あとがき」によると、“このシリーズの熱心な支持者である日本の読者のリクエストにこたえるかたちで、日本むけに特別に書きおろされた作品”だそうです。うれしいですね。
クレモナといえば新型コロナウイルスで多くの被害者をだした都市ですね。クレモナ在住の日本人ヴァイオリニストの横山令奈(Lena Yokoyama)さんが地元の病院の屋上で演奏、その様子がYouTubeなどを通して世界中に流れ、大きな感動の渦を巻き起こしました。
ジャンニたちはそんな街でどう過ごしていたのでしょうか。それが書かれるときがあるのでしょうか。
ノルウェーでは、グリーグの家トロルハウゲンやコーデー・ベルゲン美術館を訪れますがいずれもとても興味深いところのようです。一度は行ってみたい。
それにしても、ハルダンゲル・フィドルという楽器を初めて知りました。

■ハルダンゲル・フィドル

ノルウェーの国民的楽器で、ハルダンゲル地方で生まれた民族楽器だそうです。日本でもいくらかの演奏家の方があるようですが、残念ながら聞いたことがありません。残念!機会があったらぜひ聞きたいです。

■既刊
1.ヴァイオリン職人の探求と推理 ヴァイオリン職人の探求と推理
同業者で親友のトマソが殺害されますが、彼は前の週に、イギリスへ”メシアの姉妹”と言われるヴァイオリンを探しにいっていた。
2. ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密
   ジャンニのもとに一挺のグァルネリが持ちこまれた。天才演奏家パガニーニ愛用の名器”大砲(イル・カノーネ)”で、コンクールの優勝者エフゲニーがリサイタルで弾く予定だった。

主人公:  1.ジョヴァンニ(ジャンニ)・カスティリョーネ (ヴァイオリン職人)
      2.アントニオ・グァスタフェステ  (クレモナ警察の刑事)
場所:  イタリア、クレモナ
     ノルウェー、ベルゲン
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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