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ワニと読むミステリ(水の葬送)
![]() | 水の葬送 (創元推理文庫) |
アン・クリ-ヴス/td> | |
東京創元社 |
![]() | Dead Water: Shetland Series 5 |
Ann Cleeves | |
Pan Books |
読むと、守りたいという激しい気持ちは誰でも持っているかも。
(アン・クリ-ヴス著)
シェトランド島のシリーズです。 前作“青雷の光る秋”まで活躍していたジミー・ペレス警部が主役のシリーズですが、ジミーは激しい衝撃からまだ立ち直ることができないでいます。新聞記者の死体が発見されるとインヴァネス署の警部ウィリー・リーヴズが派遣され、この事件の指揮をとることになります。ジミー・ペレスは療養中でまだ捜査に参加していませんでした。しかしこの事件の捜査には地元の事情に通じている必要があるということで、ジミーはこの事件を手伝うことになります。亡くなった新聞記者は自分の記者としてのキャリアを向上させるために数年前に島を出ていったのだが、そのきっかけは若い女性を巻き込んだスキャンダルから逃れるためでした。ウィローとジミーが事件を掘り下げていくと、そこにはシェトランド島の電力開発についての島民間の意見の相違があり、島民が表沙汰にしたくない事情もあるようです。
ジミー・ペレスがひどい落ち込みようで、この事件では捜査に参加しないのかと心配でしたが、ようやっと事件に関心を持つ気持ちがよみがえってきたようで、だんだんと精力的に動き回るようになります。シェトランド島の人たちの生活が詳細に書かれていて、フェリーによる島の移動や島内での人間関係がとても複雑にからみあっています。島の生活は秘密を持つことが非常に困難で隠そうとしても、どこかで誰かが見ていますね。
ジミーは今は婚約者フランから託された子どもキャシーと生活し、キャシーに対して強い責任感を持っています。これから
2人の関係はどうなっていくのでしょう。
500ページ近くの長丁場です。覚悟して読みましょう。
■既刊
シェトランド島のシリーズ4部作です。
白夜に惑う夏
大鴉の啼く冬
野兎を悼む春
青雷の光る秋
主人公: ジミー・ペレス(シェトランド署の警部)
場所: イギリス、シェトランド本島
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 小
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