ワニと読むミステリ(巡査さん、事件ですよ)

巡査さん、事件ですよ (コージーブックス)
リース・ボウエン
原書房


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(リース・ボウエン著)

エヴァンズ巡査のシリーズの始まりです。
エヴァン・エヴァンズ巡査は凶悪犯罪に満ち溢れる大都会から遠くはなれ、ウェールズの小さな村での牧歌的な生活を夢見ていました。ただし、連続殺人が起きて愛すべきちょっと変わり者の人たちが容疑者になるまでは。
小さな村では2つの教会が信者の獲得に争っており、バーのウェイトレスは色っぽくて、そして村人はエヴァンズ姓だらけ、肉屋のエヴァンズ、牛乳屋のエヴァンズ、郵便屋のエヴァンズとか。
エヴァンズ巡査は平穏な村の生活に満足していたのですが、都会と同じ残忍な事件現場に呼び出されます。2人のハイカーが山道で死んでいるのが発見されたのだ。
エヴァンズ巡査は牧師の妻からの苦情、菜園が荒らされた、パイが盗まれたなども捜査しつつ事件解決に奔走します。

リース・ボウエンによる新キャラクターのシリーズ1作目です。都会の警察からウェールズの小さな村に異動してきたエヴァンズ巡査は牧歌的な生活をしようとしたのに期待は裏切られ、殺人事件が起ってしまいます。よくある展開で都会からきた警察官は田舎の警察官の意見をなかなか聞かないということで独自調査を始めます。
シリーズ1作目ということで村人たちの紹介がなかなか興味深いです。大家のミセス・ウィリアムスは世話焼きのお料理上手でいかなるときもエヴァンに食事をさせようとするし、パブのウェイトレスのベッツィは胸を強調する露出の多い格好で強引に迫ってくるし(独身男性が少ないですからね)、一つの教会の牧師の妻はもうひとつの教会の妻を品評会で賞をもらったトマトを踏み荒らしたのだのパイを盗んだだのと非難するし、醜い外観の宿屋の支配人は態度がでかくて威圧的だし、この人たちがどういう役割をしていくのかとても楽しみです。

■貧乏お嬢さまのシリーズ
リース・ボウエンのもう1つのシリーズです。
ジョージアナ(ジョージー)はラノク公爵令嬢ですが大変な貧乏暮らしです。
貧乏お嬢さま、メイドになる
貧乏お嬢さま、古書店へ行く
貧乏お嬢さま、空を舞う
貧乏お嬢さま、吸血鬼の城へ
貧乏お嬢さまと王妃の首飾り
貧乏お嬢さまのクリスマス
貧乏お嬢さま、ハリウッドへ
貧乏お嬢さまと時計塔の幽霊

■ウェールズといえば
昔むかしの物語 ← アリサ・クレイグ作のジェネット・リース(ジェニー)、騎馬警官隊警部の妻、のシリーズ。ジェニーたちはウェールズを訪れベルテイン祝祭の日に事件が起ります。

エリス・ピーターズ作の修道士カドフェルのシリーズ。カドフェルはウェールズの生まれで所属する修道院はウェールズとの国境付近にあります。


主人公: 1.エヴァン・エヴァンズ  スランフェア村の巡査
場所:  イギリス、ウェールズ
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 中
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