海外ミステリ専門書店。特に、イヌ、ネコ、その他の動物が活躍するのが好き。グルメも紹介。
ミステリ専門書店(翻訳もの限定)
ワニと読むミステリ(ミステリ作家の嵐の一夜)
![]() | ミステリ作家の嵐の一夜 (創元推理文庫) |
G・M・マリエット | |
東京創元社 |
![]() | Death and the Lit Chick (A St. Just Mystery) |
G.M. Malliet | |
Midnight Ink |
読むと、古いお城はしかけがいっぱい。
(G・M・マリエット著)
スコットランドのダルモートン・キャッスルで行われるミステリ作家の会議、病院到着時死亡ミステリ会議にたくさんのミステリ作家、エージェント、ファンが集まりました。なかでもキンバリー・カルダーは、現在もっとも売れている作家で、出版界の寵児です。チック・リットのミステリ作家であるキンバリーは、高価で大胆な格好をして、他のミステリ作家からは、ねたみ、怒りをかっています。もっと良い条件で最新刊を出版しようとして、キンバリーは新しいエージェントを探そうとしているとのうわさがあり、なんとかして彼女のエージェントになろうとあの手この手でエージェントが群がってきています。しかし、キンバリーは城の壺状地下牢の底で死んでいるのが発見されます。セント・ジャスト警部は、魅力的なミステリ作家のポーシャの協力を得、殺人者を見つけようとしますが、会議に出ているのはいずれもミステリの専門家ばかりで、みなちょっとずつ嘘をつき、アリバイも巧妙に語られます。
ミステリ作家の集まりというと何か起こってもおかしくないと思ってしまいます。みんな犯罪の研究をして証拠やアリバイ工作に詳しいですからね。新人作家への妬みや、このごろ作品が売れなくなった焦りや、足の引っ張り合いによる怒り。誰かを葬ろうと思ったら絶好の機会でしょう。
また今回は壺状地下牢があるような古いお城で、周りは堀で囲まれ出入りは跳ね橋のみ、それも嵐で停電したことによって橋が降りなくなり、ミステリ作家やエージェントたちが閉じ込められるといううれしい展開です。
セント・ジャスト警部のシリーズ第2作目ですが、今回は魅力的なミステリ作家ポーシャにちょっとときめいてしまいます。うまく交際にこぎつけるかと思われましたが、思わぬ障害が見つかり、2人の関係は保留状態です。これから発展はあるのでしょうか。
ワニは「チック・リット」というのを初めて知りました。本の「訳者あとがき」によると、女性向けの軽いミステリだそうで、さらにネットで調べてみたら、「ブリジット・ジョーンズの日記」とかが最初らしいですね。最近ワニが間違って買ってしまったなぁと嘆いてしまうのがこれらにあたるのでしょうか。「チック・リット」とはっきり書いてほしい。
次の3作目は、ケンブリッジ郊外のマナーハウスが舞台だそうです。早く翻訳が出ないかと楽しみです。
■既刊
コージー作家の秘密の原稿
年老いた大人気コージー・ミステリ作家のエイドリアンが、結婚式の招待状を子どもたちに送りつけます。
■ミステリ作家の集まりというと
マイケル・ボンド作の、グルメのアメリカ人ミステリ作家6人組のイヴェント・ツアーでの事件です。
パンプルムース氏の晩餐会
エリザベス・ピーターズは、ニューヨークで開催中の、歴史ロマンス作家大会での事件を書いています。
ロマンス作家「殺人」事件
主人公: アーサー・セント・ジャスト(ケンブリッジシャー州警察警部)
場所: イギリス、スコットランド
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 中
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