ワニと読むミステリ(クッキング・ママの最後の晩餐)

クッキング・ママの最後の晩餐 (集英社文庫)
ダイアン・デヴィッドソン
集英社


読むと、欲は限りなく。

(ダイアン・デヴィッドソン著)
ケータリング業を営むゴルディ・シュルツの作る料理は最高です。死ぬほど食べたいと思うのは無理もありませんが、しかし、親友の一人のホリーがパーティのあとにまさか実際に卒倒するとは。それはゴルディがケータリングしたバースデーパーティーが終わり、みんなが帰ろうとするときでした。事件はそれだけでは終わらずこれは血も凍る殺人の序章でした。ケータリング業を始めたばかりというゴルディに似た女性が刺され、ファーザー・ピートも同時に襲われ意識不明に。そしてゴルディも家の外にちょっとでたところで襲われ、どうも標的はゴルディのようにも思われます。 心のねじまがった殺人者が殺人という料理を仕上げる前にゴルディはシャープに研ぎ澄まされた推理によって事件解決ができるでしょうか。

 ゴルディの親友の一人のホリーが殺されてしまいます。しかも息子の誕生日パーティの直後に。それだけでもショックなのにファーザー・ピートまで重傷を負ってしまうとなればゴルディの探偵気質も刺激され、事件解決になにがなんでも突進してしまいますね。ホリーの人生の秘密が少しずつ暴かれて、ちょっと悲しいです。
 ゴルディの商売敵が出現します。ゴルディのあとを追うように現れてゴルディの示すケータリング料金より安くしようというのです。ゴルディの親友のマーラはそんな申し出には動じずゴルディを支持しますが、ケータリング業はなかなか難しいですね。
 作品の最後にショッキングな記述があり、どうもこのゴルディのシリーズは終わりのようです。
 なんと!
 ゴルディと夫で刑事のトムとの間の子供がどう成長するのかとても楽しみなのに見捨てられた気持です。
 でも料理本は出版されるようなのでそれは期待できそうです。

■既刊

もうすでに16冊出ています。下記は最新の5冊です。
クッキング・ママの鎮魂歌
クッキング・ママの遺言書
クッキング・ママのクリスマス
クッキング・ママのダイエット
クッキング・ママと仔犬の謎

主人公: ゴルディ・シュルツ(<ゴルディロックス・ケータリング>の女主人)
場所:  USA コロラド州アスペンメドウ
グルメ: あり。レシピ付き。
動物:  イヌ:ブラッドハウンド(ジェイク)
ネコ: 茶と白の長毛猫(スカウト)
ユーモア: 中
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